Yukiko

アビエイターのYukikoのレビュー・感想・評価

アビエイター(2004年製作の映画)
4.5
2017年4月4日
『アビエイター』  2004年制作
監督、マーティン・スコセッシ。
『グッドフェローズ』『シャッターアイランド』の監督作品もある。

ハワード・ロバード・ヒューズ・ジュニア(1905~75)、
通称、ハワード・ヒューズの話。

父親は石油業界向けにドリル用のビットを開発、製造する会社の創業者。
斬新なオイルドリル用のビットを発明したことで、
ヒューズ一家を資産家にした。

「どんなに好きなことに溺れていても一生生活ができるような
財産を、息子ヒューズのために用意しておく」ことが
会社を設立した目的だった。

20歳になる前に、ヒューズは両親を2人とも失った。
ヒューズは一旦父からの遺産の会社を売却した。
そして1925年結婚した。

25歳になる前、ハリウッドに行きそこで何本か映画を撮った。
航空アクション映画を製作し成功をする。『地獄の天使』
そして、一躍ハリウッド・セレブの仲間入りをし、
女優のキャサリン・ヘップバーンと恋をする。

ドリルのビットをつくる新会社を新たに作った。
その資金で、100本以上の映画を買い付けた。
そして飛行機の操縦法を会得した。

航空会社(TWA)の業績に貢献。
映画会社を経営した。
ラスベガスの賭博場を手中に納めた。
数度の世界新記録の飛行速度と世界一周、飛行機の製造。
飛行機事故を3回、でも死ななかった。

そして1975年に他界するまで、隠遁生活をした。 

このように書くと、ハワード・ヒューズはなかなかの
キラキラ星✨の人生のようですが、
1. 強迫性障害、母が潔癖症だった。
2. 父方の遺伝で難聴。
3. 墜落事故の痛み止めのコデインという麻薬で中毒。

ハワード・ヒューズを演じたレオナルド・ディカプリオさん、レオさま。
そのレオさまが、眉間に皺を寄せ、トイレで神経質に
手を洗って、手に傷までつけて強くこする場面は、
強迫性障害の一面を垣間見せている。

また、ラストに「未来への道だ」と何度も繰り返す場面、
映画の途中にも同じ言葉を何度も意味なく繰り返す場面が
あったが、そこが病気なのでしょう。

晩年は、完全除菌のホテルの一室にこもって出てこなかった
とのこと。
ホテル側が苦情を言うと、ホテルごと買い取って、一室に
こもりっきりだったとか。スケールが大きいね。

ホテルの一室で牛乳瓶に入れていたのは・・・・
まさか、そんな事あるわけない!?と思っていたら、
そのまさかだったことをネットで調べて知った。
それも、病気が原因の行動だったのでしょうね。
しかし、強迫性障害で潔癖症だったのに、その行為を
考えると、病気は更に進行していたのでしょう。

ハワード・ヒューズさんの映画を観て、ネットで検索を
すると、話題に事欠かないほど、いろいろな逸話がありますね。

遺言書を巡っての逸話が凄い。
ハワード・ヒューズさんが浮浪者のような恰好をしていると、
メルビンさんという女性が1ドルを恵んだと。
その女性に、16分の1、156億円を譲るという話。
しかし、遺言は偽物とされ、無効になったとか。
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