鑑賞日:2022年3月27日
パンフレット:880円
「行きなさい、振り返らずに…」
良き作品!
ケネス・ブラナー監督の自伝的作品ということですが、彼の手堅い演出はホント素晴らしいものがありました。
映像の切り取り方と音楽の使い方…どれもが印象的。
キャスト陣の演技も素晴らしく…
特にグラニーを演じたジュディ・デンチが良かったー!
あのラストが心に残ります。
映画は1969年8月15日、夕飯になるため外で遊んでいたバディが連れ戻されるシーンから始まります。
そこにプロテスタントの武装集団が襲撃してきて…
バディの住む住宅街はカトリック教徒が多く、プロテスタントの武装集団はそんな彼らをベルファストから追い出そうとしていた。
破壊活動がおこなわれ、窓ガラスや道路が壊されていき…
バディは母親に連れられ、どうにか自宅に逃げ込む。
彼らはプロテスタントだったため、住宅を破壊されずに済んでいた。
住宅街が軍によって閉鎖され、束の間の平和を満喫するバディたち。
父親はロンドンへ出稼ぎにいっており、時々帰って来くる日々。
バディはキャサリンという女の子が好きになり、祖父や祖母に相談する日々。
ベルファストの治安は悪化するいっぽうで…
そんなある日、バディはモイラに連れられ武装集団の中に紛れ込み、商店から商品を強奪してしまうのだった…。
宗教対立というシリアスなストーリーながらも、人生賛歌という落としどころにもっていっている作品ですね♪
バディは兄のウィル、父母、祖父母…
さらにはいろいろな人たちと関係を築いていくことで、悩みながらも徐々に成長していく。
その日常風景が微笑ましくもあり。
時折、笑えるシーンもあったりと。
あの洗剤のシーンは笑ったな。
バディたち家族の決断…
そして、”別れ”を経ての新たな旅立ち…
いつかそこに必ず戻ってくる…
うんうん…人生の岐路に立たされて、振り返らずに道に進んだとしても、間違っていたら、再び岐路に戻れば、やり直せる…
そんなメッセージを残す作品だったと思います。