ヤンデル

ベルファストのヤンデルのレビュー・感想・評価

ベルファスト(2021年製作の映画)
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・劇中に起こっている紛争は北アイルランドのベルファストでのキリスト教カトリックとプロテスタント間で起きた紛争である。

・劇中に出てくる西部劇は「真昼の決闘(High Noon)」であり、「私を見捨てないで」と歌うテーマソングのフレーズとともに、家族のために孤軍奮闘で戦う主人公と本作での戦う父親が重ねられている。

・主人公の少年はケネス・ブラナーの幼少期をイメージしており、監督の半自伝的作品となっている。
当時はサッカー少年であるが、のちに舞台や映画の世界に魅せられていったところが、舞台・映画のみがカラーになっていることで表現されている。

・奇しくも映画公開後に、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、ウクライナの街中で市民を巻き込んで紛争が起こる光景をどうしても想像させる映画となった。しかしケネス・ブラナー少年は大人になってから、アルゴリズムによって世界を滅亡させるロシア人を演じることになる(テネット)。

・本作でアカデミー賞脚本賞を受賞したケネス・ブラナーは、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、短編映画賞と多くの賞のノミネート歴がある唯一の人物である。
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