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ワース 命の値段のカルピスのレビュー・感想・評価

ワース 命の値段(2019年製作の映画)
4.0
9•11から22年経った現在でも当時の影響で癌などで死者が出ている事実と、死んで行った人達の遺族が語る言葉が重く、精神的に今作を観るにはかなり覚悟のいる作品。

今作の9•11で亡くなった人の遺族に国が発足した制度により補償金が貰えるのに対して、人の命の値段とは?
どの様なルールによって査定していくのか?
亡くなった人達の命の値段の数学的生活基準なのか?
それとも数字では見えてこない亡くなった人達と遺族の生きてきた人生なのか?

非常に難しい線引きをマイケル・キートンさん演じるケネス・ファインバーグと法律事務所の人達と共に、遺族の方々と話し合ってお互いの折り合いを見つけていく展開は、観ててとても辛かったですね。

今までにも9•11を題材にした「ユナイテッド93」や「ワールド・トレード・センター」などの作品があって、どれも悲しくなる話ではありますが、今作はさらに遺族の方々が亡くなった人達の思い出や、亡くなる直前に会話出来た事を語るシーンが多くあって、22年もの歳月が経っているが、決して忘れてはならない事を伝えてくれる良作でした。

そして、マイケル・キートンさん、スタンリー・トゥッチさんの演技が素晴らしすぎる!
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