JunichiOoya

世界は僕らに気づかないのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

世界は僕らに気づかない(2022年製作の映画)
2.0
予告編を何度か見ていて「世界」と「僕ら」の話だと思って見物に行ったのだけど、「僕」と「マミー」の話だった。
気づいてくれないのは「世界」じゃなくて親子の間柄だったのね。

出稼ぎ外国人(どうなんでしょう、出稼ぎ先としての今の日本って? 随分と割が悪くなってません?)、ジェンダーのこと…。やたら詰め込んで盛り合わせた脚本に無理があって。
ひたすら多弁であることは結局なんにも喋ってないのとおんなじよ、ということじゃないかしら。

母親役の人のお芝居があまりに平板で、終始大声でがなっているだけなんで余計にその感強し。(彼女の役者力云々というより演出の問題かと)

あとどうしても違和感が強かったのが、息子とそのパートナーの関係性。痴話喧嘩の台詞回しがまるっきり60年代青春映画のそれで、いやいや今の(70年代でさえ、とも思うが)想い合う二人はあんな紋切型の「性役割」を割り振らないと思いますが。「男女」の恋愛を飛び越えた上での関係性のはずなのに、かつての女性役回りを単純に男性が演じて、それで何が「パートナーシップ」なんだと片腹痛しでございました。
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