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ちょっと思い出しただけのokadunkのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
3.2
選択した理由
クリープパイプの「ナイトオンザプラネット」という曲が好きだったから。

あらすじ
2021年7月26日、この日34回目の誕生日を迎えた佐伯照生(池松壮亮)は、朝起きていつものようにサボテンに水をあげ、ラジオから流れる音楽に合わせて体を動かす。
印象に残ったシーン
 伊藤沙莉という女優の恐ろしさ。圧倒的に没個性、圧倒的に平均点、圧倒的な偏差値50。「なんだろう?このどこにでもいる女」感。とんでもないなって思う。この女優を通してしまえば多くの女性は等身大の自分を重ねることができるだろう。日本という国から出ても活躍できそうな気がするが、背が低すぎるのでハリウッドなどの海外では役がないかもしれないな。とにかく、好きではないがすごい役者がいたもんだって思った。
 「あなた、女優にならない?」という「ナイト・オン・ザ・プラネット」でウィノナラーダーが言われるセリフでお互いにジョークを言い合うシーン。野原葉は最初は笑い合っているのに、どんどん無視していくシーンが心に軋む。とはいっても池松壮亮の照明係は甲斐性がないせいか自分に自信を持てないまま、進めることができないので、野原葉がいらつくのもわかる。どこにでもある、どこにでもいるカップルの話。そして永瀬正敏の部分だけが時間が逆行せずにまっすぐ進んでいるのが面白い。
今後の行動
 まー。あまりに何もないのでなんで映画化した?とは思うけど。小津安二郎精神なのかもしれないが。最後のシーンの池松壮亮がかわいそうがすぎる。映画とはまず娯楽であるべきなのに「なにもおこらない」を美学にしてしまうのは日本人の悪いところ。もうそろそろ、そういうのやめにしてほしい。
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