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ジェームズ・ボンドとしてのTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

ジェームズ・ボンドとして(2021年製作の映画)
3.5
ダニエル・クレイグと007プロデューサーが、ボンド役決定~引退までを振り返るドキュメンタリー。
ボンドを演じる前のダニエル・クレイグのキャリアとか、ボンド役発表後に酷評されてた事実とか初めて知ったから驚き。「金髪のボンド」、「記者会見で無愛想」、「魅力のないボンド」、「007に必要なカリスマはゼロ」とかせめて演じてから言えよって感じだし、「救命胴衣を着た臆病者」に至っては難癖にもほどがあって笑った。
ダニエル・クレイグはそれまでアート系の映画出演が中心で、脇役として素晴らしいという立ち位置だったから過去のロジャー・ムーアやピアース・ブロスナンとかと比較すると違和感があってこれだけ批判が出たらしい。イギリスでジェームズ・ボンドというキャラクターがどれだけ愛されてるかを物語るエピソードでもあるなと思った。

その後パパラッチが撮ったダニエル・クレイグの水着姿が新聞に掲載されてから風向きが変わったっていうエピソードがめちゃ好きだった。「過去最高にセクシーなボンド」とかすごい手のひら返しで笑う。筋肉がすべてを解決することがまた一つ証明されてしまった…笑

ボンドを演じるために劇的な肉体改造をしたのすごいし、最初の役作りはウォッカ・マティーニっていうエピソードは可愛くて良い。
「007/カジノ・ロワイヤル」公開後、有名になることの葛藤と戦ってた話も人間味があって良かったし、吹っ切れたきっかけがヒュー・ジャックマンだったってのは意外だった。
「007 スペクター」撮影時に骨折して、普通なら撮影復帰まで9ヶ月以上かかる状態だったのに補助具を付けて撮影を続行した話も壮絶ですごい。映像を見てても骨折してるようには全然見えなかった。