ハヤト

名付けようのない踊りのハヤトのレビュー・感想・評価

名付けようのない踊り(2022年製作の映画)
3.3
そうそう。アヴァンギャルドってこれだよね。と。
とにかくカッコいい。かつグロテスクであり、自然の一部にも見えるという。

からだのシワ、ふくらはぎから、しなやかで、もしバガボンドとかで出てきたらマジ強いなって戦う前から思うような存在感。
けっこう自分や踊りについて喋ってくれていて、とても興味深くみた。

昔どこかの大学のイベントでたしか10年前くらいに田中泯さんをみた時は、
カーテンと踊って、そのまま窓を開けて、外に出て行っちゃって、池の中だったか、どこかに行っちゃって、野生動物を見てる気分になったのですが、

踊りはわたしとあなたの間にありますという言葉がこの人の存在感の根源な気がした。

観客と泯さんが一緒に画面に映る場面では、一人だけ全く空気感というかそこに居る速度が違っていて、人間たちより、どちらかというと風景(海や石や木や蜘蛛)と同じ物質にみえるのが鳥肌。画面ですらそう見えるというのが驚きだった。
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