ハサウェイ第二部かと思いきやよもやよもやの『ククルス・ドアン』。メガホン・キャラデも安彦御大が自ら取り世界観的には『ORIGIN』か(TV版とは歴史推移が違うのでリュウが消えてスレッガーがその立ち位置へ)。洗練された美樹本ハサウェイも悪くはないが、やはりガンダムには安彦キャラが映える。シルエットで誰の作画か分かっちゃうのはスゴい。
自身も「捨て回」と語る本筋に絡まない外伝的エピソードだが、非常に安彦「らしい」人情味溢れるストーリー(オリジナル制作時には関与していないらしいケド)。
大筋は同じなのだが細かい部分がブラッシュアップされCGモデルがグリグリ動くMS戦は特に見応え満点。高機動ザクを駆るサザンクロス隊の凶悪さをクローズアップすることにより、それ等をノーマルザクでこともなげに屠るドアンの実力がギラリと光る(ドアンってシャアに比肩する程評価されたパイロットだったのね)。作画崩壊元絵から生まれた異形の長鼻ザクも堂々たる勇姿にて再誕かっちょいい。ただ個人的には余り現代技術で動かされることのないRX-78の活躍をもう少し観てみたかった気も。
劇場版らしい世界を巻き込む追加要素も加えサンライズスタッフのガンダム愛がこれでもかと詰め込まれたガノタファンムービー。サン オブ ブライト早よ早よ！
