これはいったいどの層を視聴対象にしてるんだろう？
リアル子供？自分みたいな大きいお友達？
団地が異界の海？を漂流ってファンタジーでSFジュブナイルって触れ込みだと思ったんですが、見てて全然楽しくないのが辛い。
突然降って湧いた不幸と超常現象に見舞われる主人公の女の子のひと夏(？)の冒険と成長を描くって事で『若おかみは小学生！』を思い出した次第だけど『若おかみは小学生！』はやっぱり百年に1度の超傑作なので比べちゃイカン。
キャラクターがステレオタイプと言ったけど
れいなちゃん≒ピンフリ
ノッポくん≒うり坊
と同じタイプのキャラクター造形としてこりゃダメだ、と。
メンバー間の関係が子供のわりに凄くギスギスしててそれがずっと続くから見ててストレスになるし、あの主人公男が主人公女を「おいッ!!」って何度もデカい声で呼ぶのが凄くイラッとする。
舞台設定は『漂流教室』や『ミスト』に近いと思うけどそんなに凄い事は起こらないし、中途半端なサバイバル・デスゲーム物みたいで、食い物がないとか落ちて怪我するとか子供らがジワジワと肉体も精神も削られて行く様を見せられてどうしろと？
高所から落下して頭割れて血がドバドバ出た花澤香菜CVの子が自然治癒しちゃうのもこの作品のリアリティラインはどうなってんだ？っておっさんだから気になるし。
とにかくガキ達がデカい声でギャンギャン言い争うのがひたすら続くので自分は何を見てるんだ？って気分になるし『若おかみは小学生！』
を見た方がいいなってなって『若おかみは小学生！』を見た次第。
キャラクターがステレオタイプなわりにアニメならではの特別感がない。
主人公女に魅力がないし身勝手なのでもうほっとけよって気持ちに視聴者をさせちゃダメよね。
『グーニーズ』や『ストレンジャーシングス』があんなに楽しいのはやっぱり自分も一緒にあのメンバーに入って冒険がしたいって思うしそれが「ジュブナイル」だと思うけど本作のメンバーとは絶対に友達になりたくないと思うし、もし自分が小学生でこのメンバーと一緒に異界流しにされたら初日で逃げるかストレスで自殺するな…
主人公男がやっと能動的な行動を始めるのはもう一時間半が過ぎた頃だし。
にも関わらず主人公女はまだグダグダ言ってるからね…
とにかく全編がダウナー。
ダウナーと言えばSFジュブナイル残酷地獄絵巻『ぼくらの』を思い出したけど、途中流れてくる団地以外の別の建造物にも同じ様に同じメンバー構成の子供が居てどれか一つのグループしか元の世界に戻れないって実はデスゲームだったって話しのが面白かったかも。
新作を劇場公開と同時に配信するNetflixは大変有難いと思うけど。
