これも良い評判を聞いていて公開当初から観たいと思ってました。
自分の勝手なイメージで主役の１人のアラナ役のアラナ・ハイムがミュージシャンということもあって彼女が年下の男の子をリードするラブ・ストーリーなのかなと思っていました。まあでもそんなありきたりなストーリーをポール・トーマス・アンダーソンが作るはずないですよね。どちらかというと年下のクーパー・ホフマン演じるゲイリー主体でどんどん動いていくストーリーではあるけどアラナが受け身でリードされるというわけでもなく色々な展開があって全く退屈する暇もなくなんだか面白かった、という作品でした。
ソフィア・コッポラ監督の「ブリングリング」でも感じたのですが今作もLAの特殊さというのが非常に目立っていました。身近にセレブがいてゲイリー自信も俳優のはしくれで何かアイデアを思いついたらすぐにそれを実現しようとする行動力とそれがありうる環境というのも非常に特殊で同じことを別な土地でやってもほとんど何も実らない可能性の方が高い気がします。こういう環境だからこそ急激に物事が展開し、それがコントロール不可能になってしまうのかなとも思います。なのでこれは本当にLAならではのストーリーなのかなと思います。個人的にこの世界に住みたいかといえばそうでもないですが外から見る分には非常に興味深く楽しかったです。
