バリカタ

劇場版 おいしい給食 卒業のバリカタのレビュー・感想・評価

劇場版 おいしい給食 卒業(2022年製作の映画)
4.5
甘利田先生、これでお別れにしたくないです。
本作は「卒業」というサブタイトルにあるように、一区切り的な展開を見せますが、卒業があれば入学もあることが世の常。期待大ですね。

本作は前作(劇場版)のような味付けではあるものの気になりませんよ。しっかりとラストは大人への警鐘を鳴らしてくれるなんとも渋い渋い良作です。面白テイストなんですけどね。

この作品のテイストを生んでいるのが演者さん。真面目すぎてちょいズレてて面白い、しかし重厚な説得力や迫力を生み出す市原さんが演じるが故に生まれる熱い気持ちが見終わったら「ジ〜ン」と胸に響いてきます。そして大好きな土村さん。TVシリーズ通してただの生真面目学年主任と思いきや・・・ラストのあの表情はあかんです。「本気のしるし」の浮世さん思い出しちゃいました。いやぁ素晴らしい女優さんですね。

昔を懐かしむギャグドラマではありますが、決して「あの頃は楽しかったなぁ」だけの作品ではないです。大人が見れば結構グサグサと心に刺さるセリフ多数。あの頃の全てが良かったわけではないですが、でも、忘れちゃいけないことがたくさんあるって思い出させてくれる作品です。あと、今回は本作の題名に込めた想いもわかり、それも嬉しかったなぁ。

給食の最後は甘いデザートや果物で締めたいけど、この作品はビターな味付けなんだよなぁ。そこがいいんだよなぁ。甘利田先生の侍にも似た潔さが本当に愛おしくて辛くてカッコ良い。是非是非、お子様達と一緒に鑑賞してほしい作品です。

もちろん!シーズン3待ってます!