おん

オッペンハイマーのおんのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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米国からAmazon 経由でブルーレイを購入して。

先に言うと映画だけの評価で言うとノーランの中でもトップレベルでした。インセプションと同じくらい好き。
ただ点をつけれてない理由は察してください。

無事映画公開されるとのことですが、自分はもう一回見に行けるメンタルがあるかどうか分からないくらい、素晴らしい映画だけど、日本人にとっては目を背けたくなるシーンが存在する映画です。

映画的な構成で言うと、ノーラン特有の複数の時系列(43-45年代マンハッタンプロジェクト, 49年以降のオッペンハイマー側裁判シーン、Strass側裁判シーン)が同時に展開されていき、最後にはストーリー的に一番盛り上がるシーンが持ってこられるいい映画でした。

こんな辛い辛い言ってますが決して戦争万歳映画ではなくしっかり反戦映画かつ、人類の持つ知識の危うさをかつて神から火を奪い人類に授けたプロメテウスに準えて今の世界情勢、テクノロジーに伴わなければならないモラルを描いてる時代背景にも沿った素晴らしい映画でした。

結構アカデミーは好みな気がします。

主役を演じるキリアンマーフィーの不安定な精神表現は素晴らしいし、RDJ演じるStrassの人間味、エミリーブラント、マットデイモンはみんな本当にいい演技でした。

ただ一言最後に。
やっぱりあるシーンが描かれた時に笑ってたり、賛成してたり、胸がすいた思いをしてる人が世界に1人でもいることを想像すると本当に吐き気がして、めちゃくちゃ辛かったです。
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