ユリ科

オッペンハイマーのユリ科のネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

人間でいることが嫌になった
人間がいないところで生きたい
すごく嫌な気持ちになった
この感想が1番の褒め言葉だと思う

抽象的な風景がないので正直見づらい。
ずっと誰かが喋っているので、字幕で数秒遅れて読み取ると文字を頭に入れてから処理するまでに時間がかかって追うだけで精一杯。余白がないので取り込んだ文字情報について自分の頭で考える時間が全くない。なので理解できない部分が多い。3時間弱ずっと日本語でも難しい熟語や固有名詞のオンパレードで、うん、普通に無理。笑
作り手と受け手の言語的、文化的な違いがあるので仕方ないが、脳みその使い方が違うんだろうなあみたいな気持ちになる。

でも音はダイレクトに感情に訴えかけてくるので、めちゃくちゃ怖かったし悲しかったし辛かった。感情は動いた。実験後の演説みたいなのしないといけないときにたしか泣いた。てか実験終わった直後の人々が喜ぶ様が気持ち悪すぎて無理、人間無理、ごめんなさい

私は日本人なので、この映画に1500円払っていいのかなみたいなためらいが実はあったけど、見ないと何も言えないしなあみたいな気持ちで…
見た結果、たくさんお金かけて嫌な気持ちになる映画作ったんだみたいなとこも含めてすごい複雑な気持ちになった(褒め言葉…)
ワクワク見に行く映画ではない笑



差別的に見えてしまったら、誤解ですと言いたいんだけど
私は「〇〇人め!」とかではなく、人々の中に封印されている"人を殺すこともためらわなくなる欲深さ"がただただ怖い。。
原爆資料館で、長崎に原爆を落とした「ボックスカー」という爆撃機の側面に可愛らしいイラストが描いてあるのを見てそう思うようになった。「Nagasaki」という文字の上にキノコ雲が描かれている。そうなるとわかって、それでもやったのだ。私たちは国民である前に人でありヒトである、はずなのだが。。組織、政治、権力、派閥、私欲、人間は愚かだ。。。
ユリ科

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