このレビューはネタバレを含みます
ストローズの裁判、オッペンハイマーの裁判、オッペンハイマーの回想の3つのシーンから構成されています。
作中ではオッペンハイマーが、ストローズの工作によって歴史の表舞台から消されたように描かれるが、本当にそうだろうか。
史実（本作に描かれている事象を含む）だけみると、オッペンハイマーがソ連のスパイだったとしても不思議ではないように思う…。真相は神のみぞだろう…。
とはいえ、ナチズム、アメリカ共産主義、第二次世界大戦と、複雑に各々の思惑や企みが入り乱れる世界で、真実は一つではないのも確かだろう。
オッペンハイマーやテラーが、「ニアリーゼロ」とした仮説は、現代を生きる私達からすると「ゼロ」のため、恐怖感は理解できないが、当時の学者の恐怖たるや凄まじかっただろうなーと。
オッペンハイマーの頭の中の量子力学のイメージ、トリニティ実験のシーン、終戦後のオッペンハイマーの幻覚など、とにかく音の迫力がすごくて、ホラー映画以外でビクってなったのは初めてでした。
劇場で見れて大満足でした。
