ノーラン監督の映画って、観終わったあと情緒的な感動よりもテクニックへの称賛が上回ってくることが多いんですが今回もそれ。でも今回の場合は編集的なテクニックというよりも、この題材をこの塩梅で仕上げたことへのバランス感覚がすごいなという気持ち。事前に世間の話題にあがっていたこともあって、どうなんだろう？と思って構えていたのもあるけど、それにしてもあの盛り上がる大衆との対比は苦悩と後悔を感じさせて震えるシーンでした。
しかし観てから2週間くらい置いたらもう結構忘れてしまっていて…。なんかあの感じで結構女性関係大胆だったなとか、ダウニーの役まじでちっさい嫌なやつだったなとか、そういう枝葉しか覚えていないという事実。原子力の使い方によっての恐ろしさはスクリーンで燃え上がる炎や轟音から感じたものの自分ごととはなかなか捉えづらい部分で、愚かな大衆にならない自信も全くないなあと思うのでした…。スケールが大きすぎたのか唖然としたままでいます、なんだか。
