アー君

ジギー・スターダスト 2002年サウンドリミックス・デジタルレストア版のアー君のレビュー・感想・評価

3.8
「ジギー・スターダスト」は一般的に有名な作品ではあるが、思い入れがあったというわけではなく、一時は「ダイヤモンドの犬」の方が泥くさくてよく聴いてはいたが、今はそれほどではなくなってしまった。結局オフィシャルアルバムだと内省的に向かってるイーノと組んだ「ロウ」かな。

アルバムについての前置きはさておき、スパイダーズとしてのラストライブであり、母国イギリスなので盛り上がり方は最高潮であった。合間に見る楽屋の舞台裏も意外な表情が見れた。

とにかくミック・ロンソンのギタープレーは圧巻である。ベースとドラムの影が薄い(笑)ボウイはソロアーティストではあるが、時代ごとに右腕とのコラボレーションが上手であり、そのアーティストと絡むことでボウイの多面的な面が出る。(ティン・マシーンから引き抜いた? リーブス・ゲイブリエル、黒人女性ベーシストのガイル・ドロシー、プロデューサーのイーノ等)

気になったのは日本語訳をご丁寧にしていただき、詩の世界も堪能できたのだが、一部のタイトルの直訳には失笑をしてしまい「屈折する星くず」はどうしてもフィットしなかった(笑)

鑑賞後でも余韻が残りパワーには圧倒されたが、ミック・ロンソンや衣装担当の山本寛斎、そしてボウイも鬼籍に入ってしまったが、何か虚しさも残った。

上映中に始終咳をしていた方が後ろから聞こえましたが、大丈夫だったのかな?

[Bunkamura ル・シネマ 13:15〜]
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