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シラノのCOLORofCINEMAのレビュー・感想・評価

シラノ(2021年製作の映画)
4.2
●元戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」やスティーヴ・マーティン「愛しのロクサーヌ」は知っているが、本作の経緯など、ほとんど予備知識なしで見に行った。これがもう、本当に楽しかった。
●ド・ギーシュ伯爵が最初出てきた時、いやいくら何でもというアホアホ顔で笑ってしまった(まぁ当時の白塗りメイクだとどうしてもそうなるのだが)。と、油断していたらいけないのが本作。ドキリと上手い(伯爵も怖い)。ラブレター代筆、バルコニー台詞当て振りネタ大古典。それにしてもピーター・ディンクレイジは本当にいい役者だなぁ。
●そして、手紙と言葉の映画である。紙質によってインクの浸透度が違うのがわかる。開いたときの滲み、香り、あー、ロクサーヌの気持ちがわかるぞ。そして封蝋。
●この鑑賞後感の良さは脚本のエリカ・シュミットとピーター・ディンクレイジが実生活でもパートナーという点がすごく大きいと思う。公開されている、ふたりの写真見るとなんだかニコニコしてしまう。そしてジョー・ライト監督とヘイリー・ベネット。2組の実生活パートナー (さらに舞台からの経緯も)から生まれた、ある意味、最初から祝福された映画。楽曲もよい。
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