祖母が満州引き上げ組。収容者とも何人か知り合いで。聞く限りその内容はとにかく悲惨であまり聞きたいというか触れていい話ではなかったけど当事者がいなくなっていく中、この手の話がきちんとした形で残されること・若い人の記憶に残るのは本当に意義があることだと思う。戦争とアカとソ連とスターリンとロシア軍と関東軍と鉄拳制裁システムといった色々なものがクソだというのがよくわかる。忘れてはいけない。
ちなみに祖母は終戦時8歳で女だとバレないように丸刈りにされ、近所の仲の良かった中国人に家財を渡した代わりにもし捕まったらこれで助けてくださいと言えるように宝石をもらった。汽車には乗れず、100km近くを村の人たちと徒歩で踏破して船に乗れて帰還できた。そして11年後の19歳で夫を亡くし女手一つで子を育て・・・そんな背景があるからこの話にばあちゃんが乗っかって感情移入が結構やばかった。
ゴジラ-1.0でも思ったけど舞台が戦争になると日本のドラマの悪いところ:泣き叫んだり怒鳴ったり何言ってんのかわからないボソボソ声、が途端に光りだす。泣きどころというか、故人の知り合いたちの怒りや悲しみや色々なものが乗っかってくるシーンが多すぎる。遺書からの死からの手紙ラッシュからの挨拶からのエンディングでもう涙腺がヤバかった
・・・・・んだけど、これ一人で長距離フライトしてる時に観てたのよ。そしたら前に座ってたドイツ人カップルが対面で座ってて始まっちゃってんのよ。主人公が死にそうな時に、"なにか"されてる女がこっち向いて「別に何もしてませんけど？」みたいな知らん顔していやがって、画面が揺れる。
しかも通路挟んで座ってた別のドイツ人がそれを覗くために立ち上がってて自分の真横に立っている。隣に座ってた日本人女性は寝ている。消灯時間だから客室乗務員の助けは来ない。揺れる画面。エンディング。
こんなカオスな状況では泣くに泣けないどころじゃない。こんな奴らと同盟組んだら戦争負けるに決まってるわ！もっとちゃんと感動したかった。ボケがよ！！！！
