くさば

燃えあがる女性記者たちのくさばのネタバレレビュー・内容・結末

燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

あらすじ観て絶対観たい〜!と思っていたので観れて良かった。

一番刺さったところは、ラスト近く、この先生まれてきた人たちにどうしてこんなに悪い世の中にしたの?と聞かれても私は胸を張って、それに抵抗したと言える(うろ覚えすぎるけど)という所。報道の自由がどんどん無くなっていく日本とも重なり、私は胸を張れないというかどうすればいいんだろうなと思った。

あとエンディングで結婚して仕事を辞めた人が復帰したという一文でぶち上がった‼️

テクノロジーが力のなかった人々に力を与えたという事実にどうしようもなく喜びを感じる。本来の恩恵。不安そうにスマホを見つめる記者の人たちの表情が印象深い。でも彼女たちは教育の機会がなくともとても賢いことがよく分かる。積極的に語りかけ、より良い方向を探っている。素直に感動した。

でも彼女たちが働くことを、家族の、特に男性陣は快く思っていないことが伝わってきてここも日本と重なるなーなんて思った。
でも記者の父親の、結婚相手は妻に賢さを求める。そういう相手はこちらがとても用意できない額の持参金を要求する。こちらが用意できそうな金額を提示する相手は、結婚したら仕事を辞めろと言う。女に賢さを求めるくせに結婚したら家のことをしろだなんて、何のために女は学ぶのか?(これも大意)という言葉にやるさなさを感じた。何重もの差別!カーストもそうだし性別もそう。女に産まれたことと、女を産んで後悔させる構造。地獄!

日本と重なるところは多々あったけれど女性や弱者を取り巻く環境は圧倒的にインドが苛烈で、さらにそれを感じた。特に結婚への圧力。結婚しないと、本人だけでなく家族にまで問題があるのではないかと噂される、だから家族を守るために結婚を選んだという理由に胸がつまされる。そもそも言葉ぶりからして、みんな結婚しないという選択肢が全くないようにも感じたことにも驚いた。都会と田舎で違うのかもしれないけど、圧力強すぎ。

命の危険に晒され、家族の理解がなくとも立ち向かう彼女たちに尊敬しかない。本当に観れてよかった!
くさば

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