このレビューはネタバレを含みます
びゅ〜てぃほ〜……というのが観てて一番感じた。画面の全てが綺麗、美しい。こんな光景を見ながらゆっくりしたいと思ってた。
美しく、父親と娘のバケーションの映像だけどどこか不穏、とまではいかなくても不安定さがまた惹き込まれる要因だった。
父親の、カフェはやめた、友達と色々考えている、色々と。故郷を捨てたら戻る場所が無くなるんだ、君が許しても僕は許されない…等々の台詞。スキューバダイビングでのインストラクターとの会話。そして人前で歌わない、という時の表情と、誕生日にみんなにあなたはいい人と言われてる、と歌われた時の顔、泣いている後ろ姿。
断片的な会話と所々の仕草から父親のバックグラウンドを想起させてうまいなあと思った。こんなに説明を省いていいんだ!という驚き。
空港で見送った後、彼はドアを開けて去っていく。ドアの隙間からは、劇中何度か入るフラッシュが焚かれて不穏さを感じる光景が見える。ドアの先にあるのが、彼が生きていく世界なのか、精神的なものなのか、分からないけど異質ゆえにバケーションの美しい時間が際立つなと思った。絶対に忘れられないでしょう、あの夏は。
よかったな〜