コブヘイ

デューン 砂の惑星PART2のコブヘイのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.5
砂しか映っていないのに引き込まれる圧倒的なデザイン! 砂被りで画面に飲み込まれるべき!これぞハリウッド大作エンターテインメント!

デビット・リンチ監督が1本にまとめた(させられた?)お話をドゥニ・ヴィルヌーブ監督が二本に分ける荒業で作り上げたSF大作。
前回のPart1では、主人公ポールが父親や友人を殺されて国を追われ、砂の民の所に逃れるまでの下準備を2時間半使ってじっくり進め、今回のPart2ではその砂の民と生活を共にする中で、彼らの文化や生活、戦い方を学び成長し、救世主となってハルコネン一族と帝国に反撃するお話。
その中でゼンデイヤと恋仲になったり、母親が砂の民の中で新たな教祖となったり、ハルコネン一族の強烈な甥が登場したり、ついに皇帝が出てきたりと様々なイベントも豪華オールキャストで展開して壮大なクライマックスへと盛りだくさんな作り。

話はほどんど進んでいないのに魅せられた前作同様、監督の圧倒的ビジュアルセンスが炸裂。特に主人公ポールが出る場面はほとんどが砂漠なのに、どこをとっても美しく壮大に感じる絵作り。もちろんシャラメパワーもあるだろうけれども。
原作は未読ですが、スパイスを採集する機械などはパンフレットによるとかなり原作に近いとのこと。無骨で巨大なデザインながら砂漠仕様として納得度も見栄えも高いところが良い。地味に戦闘スーツもカッコよくて好き。
そしてついに乗りこなすサンドワームは映像技術の進化もあってこちらも大迫力。リンチ版であった声を使った兵器は残念ながらオミットされたようですが、クライマックスのサンドワームによる無双っぷりはぶちあがり!
遂に出たオースティン・バトラー演じるフェイドも相当濃いキャラクターですが、Part2では女性キャラクターがとにかく強い。新キャラクターとしてレア・セドゥにフローレンス・ピューを筆頭に、出る女性キャラクター皆さまフェイスパワーが強い方ばかりですが、今回は前作より何故か強烈な顔面力を感じさせてくれたレベッカ・ファーガソンさんにやられました。母は強し?
カメオ出演なみの登場時間でしたがアニャ・テイラー・ジョイも流石の存在感でした。

今回も2時間半を超える鑑賞時間ながら、様々な展開が緩急を効かせて演出され、そこに俳優、美術、ストーリーなどなど全ての要素が豪華に彩られ、作られた砂の惑星ワールド。ぜひ映画館の大画面と高音質で体感したい壮大なスケールの正に劇場型SFアクション作品でした!

これはPart3も期待してしまう!
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