悪魔の棲むYeahさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ドリーム(2016年製作の映画)

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真っ白なチョークを渡される場面が『グラン・トリノ』に重なる。

ケネディの言葉「人類の生存のために宇宙の支配権を握らなければならない」というのが、侵略して来る異星人映画の理屈そのもので、なんだか笑って
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アップグレード(2018年製作の映画)

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シンギュラリティってなんや?って人に、もってこいの娯楽作。
原作はコミックなのかと思うくらい世界観が既にできていて、くどくどした説明はない。それでも物語に入っていける。
人工知能に絡んだ話は沢山のクリ
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ザ・フォーリナー/復讐者(2017年製作の映画)

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ポスターを見ると、ジャッキーチェンが復讐を遂げるべき大ボスがピアースブロスナンという印象を受けるんだけれども、そこが少し違っている。どちらにも過去があり、そのしがらみの中で生きるしかない姿が、一方に偏>>続きを読む

犬猿(2017年製作の映画)

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面白かった。
西川美和の『ゆれる』から品の良さを取っ払った感じ。
新井浩史がともかく良いもんだから、現実にやらかした事と切り離して考えるほど、残念でならない。

ヒメアノ〜ルとか愛しのアイリーンでも感
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

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LA LA LAND を、ヨーロッパの一時代を背景に作り直したなら、もしかしたらこういうのが出来るんじゃないかなって思いながら見ていた。

民謡が、時代の移り変わりで姿を変えていく。アレンジされて垢抜
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

監督は、ポンジュノ監督の下で働いていたというけれども、イチャンドン監督の作風を思い出した。
きつい。
どうしたらいいのか分からない。
もしこの兄妹の友人や親戚だったら、あなたは何をしますか?と問われて
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アラジン(2019年製作の映画)

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ジャスミンがスピーチレスって歌(どっからでもかかって来い片っ端からぶっころす。みたいなの)を歌う場面がとてもよかった。ナオミスコットも、吹き替えの木下晴香も、どちらもよかった。

概して、男よりも女の
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

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父性の物語。
村田と社本、社本と娘。あとは吉田と舎弟の関係もそうなのかも知れない。

村田が社本をみて、自分の子供の頃を思い出すって言ったのはからめ取りたいための方便には聞こえなくて、方法はどうあれ一
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彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

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『男たちは命令されることに慣れており、自分の頭では考えなかった』

『1917』の公開に合わせて広く知られたような作品で、ピータージャクソンという有名監督の作品なのに、最近までタイトルさえ知らずにいた
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チワワちゃん(2018年製作の映画)

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『スプリングブレイカーズ』を思い出した。
どちらもぱっと見、派手な色使いで水着の女の子がどんどん出てきて、なんというかチャラチャラした作品に見えるんだけど、実際見てみるとひとつの時代の終わりを作り手の
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ぼけますから、よろしくお願いします。(2018年製作の映画)

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認知症が始まった親の生活を、子が撮る。
他人でないからやりやすいことと、他人でないからやりにくいことがあると思う。
見世物にするつもりが全くなくても、公開すると決めた時点で見世物としての面を持つ。
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ギャングバスターズ(2012年製作の映画)

5.0

史上最狂の殺し屋たちがやってくる!っていう宣伝文句で「はいさよなら」って素通りしてしまう人も一定数いると思うんだ。

でもそうじゃないんだよ。

これ広告がまったく良くないんだよ。

良くないところを
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ニューヨーク、愛を探して(2016年製作の映画)

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いい映画だった。
批評家からは酷評されたと聞いて、そこらへんの事情はわからないけれども、複雑な親子関係が色々出てくる中で、わりとハッピーエンド(取ってつけたような幸福もある)に着地するから、嘘くさく見
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映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

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ある日すみっコたちは、行きつけの飲み屋の地下で謎の絵本を見つける。
それは、決して開いてはならない禁断の書だった。
すみっコたちは1匹、また1匹と、物語に取り憑かれてゆく………

といった話。

早春(1970年製作の映画)

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50年前の映画なのかあーと思う。
半世紀前っていうと、まだ白黒時代じゃないの?無声じゃないの?みたいなことをつい思っちゃうんだけど、ずいぶん遠くまで来ちゃったんだなあと。人間も映画も。

始まり方がな
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エレクトリック・ドリーム(1984年製作の映画)

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いい場面が色々あるんだけども、主人公の男がなんと言ってもボンクラで、ぐずぐずしてるとかそういうんじゃなくて、機微がわからないようなボンクラ。見ているこっちが応援したい気分にならない。
だからなんか、コ
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柳生一族の陰謀(1978年製作の映画)

4.5

タランティーノ監督のあれやこれやがこれに基づいて作られたのだという説が本当かどうかは知らないが、そんなことはどうだっていいから見るのだ。
何にも知らずに見た方がいいだろう。
何にも知らずに見てひっくり
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暁に祈れ(2017年製作の映画)

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タイの刑務所に、たったひとりの異邦人。
その孤独、疎外感。
劣悪な環境という以前に、まずそれがきつい。
字幕も最低限しか提示されず、こちらに分からない言葉でわめかれたり何なりされる心細さを演出する。
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素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店(2015年製作の映画)

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先が読めるようで読めなくて、大どんでん返しというのは無いけど、2度見ても楽しめるようなからくりがある。

晴れている場面もあるけど、雨やくもりの場面がなんだか似合う。

笑いもあるけどほろ苦さもあって
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エクソシスト(1973年製作の映画)

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何年も前にビデオレンタル店でバイトしていた時、店長がKさんという人だった。噂では相当な数の映画を見ているということだったけれども、口を開けば前夜の酒か女の話、または哀川翔とかの話しかしなくて、映画の話>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

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色とりどりの衣装とか小道具が洒落てるのはもちろんなんだけども、泣いている人物の泣き顔は映さずに、話し相手に「泣いてるの?」って言わせてこちらに伝えるとか、物語のゆく先だけ示してみせる終盤とか、粋だなと>>続きを読む

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

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いい映画。
きついけど、いい映画。
誰の愛し方が良いとか良くないとか、そんなこと言えるわけもないなと思った。ハッピーかアンハッピーかで結末を分けることの空しさみたいなものも感じた。

きれいなものを描
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

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主人公のデトックス映画と思ってみていた。毒素を出すために心身に負担かけるやつ。実際いいのかどうかは分からない(効果には個人差がありますみたいな)やつ。

クリスチャンとかジョシュとか、キリストを匂わせ
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Munchausen(原題)(2013年製作の映画)

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アリアスター監督の短編。
無言劇なので、英語が苦手でも大丈夫。
ダイハードとか推定無罪で、主人公の奥さんを演じたボニーべデリアが主役。いい女優。

レビューを読むと、短編であるからか、ほぼ丸ごと筋を書
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

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次から次と起こる問題が多彩なので、かえってゲームぽさが増したというか、戦場の恐ろしさというやつがあんまり伝わってこなかった。ミルクの用途なんかもゲームのアイテムみたいな扱い方。
これ、戦時の物語でなく
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The Strange Thing About the Johnsons(原題)(2011年製作の映画)

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いま話題のアリアスター監督の短編。
英語がよく分からないので細部まで理解できてないけれど、概要は掴めた気がしてる。

息子が父親に性欲(LOVE?)を抱き、やがて性的虐待に至り、、という話。
英語が分
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

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登場人物の顔というか面構えがそれぞれいい感じで、ドラゴンタトゥーぽい人もいればレイリオッタ似の濃い顔の人も素敵で、何よりオルガキュリレンコの風格がものすごくて、今まで見た出演作のなかで最高にキュリレン>>続きを読む

プールサイド・デイズ(2013年製作の映画)

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いい映画だった。
でも2月にみたのは失敗だった。
夏が恋しくなりすぎる。

スティーブカレルが、いやーな感じの男を演じているのが目新しかった。

『ウォールフラワー』が好きな人なら、これも好きと思う。

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

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海外ではそこんとこよく分からないけども、日本だと子供(2人以上、多ければ多いほどよい)を残らず有名大学だとか企業に入れたという親がメディアに取り上げられて本なんかも出しちゃったりなんかして、というのを>>続きを読む

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

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見ている間ずっと、アルマというヒロインに苛ついていた(ビンタしたい場面が何回もあった)し、卑屈な人間がおかしな自信のつけ方しちゃうとろくなことねーなーとか、この監督相当の女嫌いだろ?とか思いながら見て>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

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とっても面白かった。
二階堂ふみはやっぱりいい役者。
伊勢谷友介とガクトのあれも良かった。
麿赤兒と京本政樹もみんな素敵。

誘拐の掟(2014年製作の映画)

4.5

レンタルとか配信サービスで3回観てる。
うまく言葉にできないけれども何かが心に残るんだと思う。

96時間シリーズなんかと違って、アクション映画じゃない。だからそのへん期待するなら他の何かを選んだ方が
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音楽(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

好きな場面とかいくつかあるんだけど、ベースを壊す場面でかなり萎えてしまった。

この映画の中での楽器に、人間を重ねて観ていた。壊す場面の後も、変わらずそう感じて見ていた。
色んな人付き合いがあって、思
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

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ジョジョラビットの中に、今作のオマージュかな?と思う場面があった。
実際にはどうか知らないけれども、たぶん色々な人に影響を与えた映画と思う。斬新な切り口で、だからこそ、戦地を舞台に、兵士に焦点を当てた
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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世の中にはそりゃまあ憎しみも愛情もあって、憎しみだけなくすことは多分できないですよ。
自分も経験あるから思うんですが、誰かを憎んだときに、それは自分由来の天然の憎しみですかと、それとも誰かに植え付けら
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パラサイト(1998年製作の映画)

3.5

ポンジュノのパラサイトよりこっちが好きです。