スポックさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

実の親に捨てられ、養子先で虐待に遭い、養母に見捨てられ、偽りの生い立ちを刷り込まれ、本人も精神的に病み、仕事も私生活も行き詰まりドン底の日常のプレッシャーに耐え切れずに狂い逆恨みをして犯罪を犯す。
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300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

3.0

玉砕の物語。
圧倒的に不利な状況であっても降伏もしないし撤退もしないで勇壮な死を選ぶのみ。
愛する女性や子供達への心残りな想いもありながら、勝ち目の無い不利な戦いに撃って出て全員が死亡し、その玉砕は勇
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.5

誰も叫ばないし、誰も叫べない新しいアイデアのホラー映画。
親は子供のために自らの命を犠牲にしてでも守る。
家族の絆が究極に試されるシュチュエーション。
もっと対決が観たかった。

ネイビーシールズ(2012年製作の映画)

4.0

勇気あるところ 常に希望が存在する

死の恐怖に侵されず
人生を生きろ
人の宗教を貶めるな
他人の考えを尊重し
私見にも尊重を求めよ
人生を愛し
満たすべく努め 
自らの周りを彩れ
長く生き 大切な人
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ステップフォード・ワイフ(2004年製作の映画)

2.5

ニコール・キッドマンがめちゃくちゃ美人で、まさしく生きているバービー人形のような理想の美形女性を演じきってそのシュチュエーションに合わせた服装と化粧方法で登場してくれる。
しかしこれだけ有名な俳優が出
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

4.5

守銭奴と呼ばれようが、金を集める事に執着した男の生き様が嫌らしくも純粋に描かれている。
信頼できると期待して呼び戻した唯一の家族である息子は、突然降って沸いた大金の魔力に負けて、規律正しく実直で頑固な
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

5.0

生き残る執念。
生きる事を諦めない重要性。
合衆国建設以前のアメリカ大陸に、ヨーロッパから富を求めて先住民達の財産を掠奪しまくる白人達と、生き残りを賭けたせめぎ合いの闘いの中でサバイバルし続けて、うご
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伊豆の踊子(1963年製作の映画)

5.0

惹かれ合う男と女には理屈が入り込む余地はない。
しかし社会的な地位や育った環境が壁となって結ばれない。
若い吉永小百合と高橋英樹が文句無しに美しい。
浪速千栄子の女旅役者の悲哀を知り尽くした演技と人生
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.5

憎しみの連鎖と偏見が人々の生活も心も傷付けていく。それを修復できるのは人への愛と、互いに分かり合おうとする思いやりの行動。

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

4.5

血が繋がっていようがいまいが、弱い立場の子供にとって大人の愛情と保護は何にも変え難い。
同性愛や民族の違いからくる習慣など、生理的に受け入れ難く自分自身のモラルで測るとどうにも許し難く、家族達の生活圏
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ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

4.5

最後には死という無の結末を予感しながらも人生の意味をもがき苦しみながら模索し、そして幸せと安定を求めて動き回る人々を見守る様な作品。

自然界の他の動物には見られない人間だけが作った一夫一婦の結婚制度
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古都(1963年製作の映画)

4.0

産まれた時の環境も遺伝子も全く同じはずの双子の姉妹が、大人になって再会し育った環境の大きな違いで悩む矛盾。
京都を代表する伝統的な織物産業の中心地の西陣で繰り広げられる女の半生。
歴史ある京都の表の顔
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マーシュランド(2014年製作の映画)

4.0

後半からたたみかける様な展開がめちゃくちゃ楽しめた。
最後の最後でモヤモヤが最高潮に達する。
誰が首謀者なんでしょう?

マシニスト(2004年製作の映画)

2.5

クリスチャン・ベイルが凄まじい役者魂で限界まで減量した甲斐があるとは思えない共感できないストーリー。

横堀川(1966年製作の映画)

5.0

桂米朝師匠がマクラでよく語られる明治〜大正の大阪の商家や演芸場の雰囲気や考え方がめちゃくちゃ良く分かる秀作。
若かりし頃の笑福亭松鶴や枝雀が出演していて、芸人が共感できる作品になっているんだなと納得で
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シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢(2018年製作の映画)

4.5

夢も希望も無いどころか、長い人生で溜まった色々な悩みやトラブルに打ち負かされそうになりがちな中年男達が、何かを成し遂げて一時期でも達成感を喜ぶ幸福。

グリーンブック(2018年製作の映画)

5.0

世の中は複雑で綺麗事だけでは済まされない。
肌の色や宗教や性別の違いで差別や争いが起こる。
しかし同じ人間同士に通い合う信頼や尊敬が芽生えると、その違いを認め合い理解し合い関係が作られていく。

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.5

世間知らずで虐げられている弱者の立場だった女性2人が自分自身のほんとうの強さや弱さや魅力を、意図しないとんでもない出来事を経て発見し開花させていく。
自分に降り掛かる不当な暴力や悪事に同じ方法で対応し
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流れる(1956年製作の映画)

5.0

贅沢過ぎる素晴らしい顔ぶれのキャスティング!
それぞれの役者さんが競う合うように肩の力が抜けた自然な振る舞いを魅せる。

女だけで置屋商売も廃れ気味な時代に、玄人の母親と素人の愛娘との生きていくことに
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

4.5

ド派手なテーマパークのアトラクションを超えた、緻密でスピーディなアクションシーンが満載。
楽しめた!

マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

4.5

目の前に来ている直ぐそこにある危機を、大きな組織と金に目が眩んだエリート達が、私利私欲で見過ごす事の悪影響。
無知な弱者達も小金を稼ぐために悪事を働き加担する。
その結果は多くの人々が職を失い住まいを
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BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)

4.5

好きな世界観。
もっとバトルの動きの激しいシーンが観たかった。
丁寧に作られていて楽しめた。

女は二度生まれる(1961年製作の映画)

5.0

若尾文子が芸も志もなく若さと身体を売ることだけしか出来ない男のおもちゃのような水商売の女から、真っ直ぐな気性の旦那から不倫の妾の関係でありながらも愛情と教育を受けて成長していく。
不倫相手である旦那の
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

素晴らしい映像。
素晴らしい脚本。
納得できる展開。
パワーが半端じゃない!
なぜか泣いてしまった。

おいしい生活(2000年製作の映画)

4.0

成金の定義は育ちが悪くて教養が無い。
しかしいつの世の中も教養はあっても品性がない人間は沢山いる。
貴族の時代でもあるまいし、教養と資産が釣り合う人間も少ない。

お金の稼ぎ方と使い方に教養と人柄が出
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.0

民主主義も無く生まれながらの身分の違いで一生が決まる世の中を、狡賢さとハッタリと色仕掛けでのし上がっていこうとする男の物語。
結局は人柄と人望が貧しくて元の身分に逆戻りする皮肉。
貴族達も金と名誉欲を
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.5

自分自身が血を流し仲間の死を経験しなければならない逃げ場の無い凄惨な戦場の現場では、ポリシーもイデオロギーも関係なく純粋に敵に勝ち味方を守る目的を達成できる人間を手段を選ばずに育てなければならない。>>続きを読む

キャデラックレコード 〜音楽でアメリカを変えた人々の物語〜(2008年製作の映画)

4.5

幼い頃からブルースを聴いていたので、自分なりにその音楽の歴史を調べていたが、黒人の身体から湧き出し世界を乗り乗りにさせる音を世に広めたのは、その音の良さを素直に認めて利用して金を産んだ偏見のない白人の>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.0

資本主義社会の構造から生じる逃れられない貧富の差の歪みが人の感情を激しく揺さぶり、その差を埋め合わすかのように狂気に走る。
スラムの様な貧民街の風景と惨めな暮しとお城の様な高級住宅街の風景と豪華な暮ら
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カウボーイ&エイリアン(2011年製作の映画)

2.0

なんとか面白いところを探そうと期待しながら観ていたが、最後の最後までがっかり(T_T)
ハリソン・フォードやスピルバーグなどの実力者の名前が連なっているのに残念です!
新しい発想も展開も視覚効果もあり
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あした晴れるか(1960年製作の映画)

4.5

60年も前にこんなにオシャレで肩の力の抜けた面白くてセンスのいい映画があったとは信じられない!
この時代の若者達は現代の若者よりも前向きで自由で楽しそうだった。

石原裕次郎のこんなにノリが軽くて若々
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ICHI(2008年製作の映画)

1.5

過去の名作時代劇から借りてきた台詞やシーンやキャラクターが上手く活かせていない。
せっかく意外性のある綾瀬はるかのキャスティングなのに残念だ。

良い俳優陣が揃っているのにほんとうに残念でもったいない
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リザとキツネと恋する死者たち(2014年製作の映画)

4.5

制作したハンガリー人からしたら日本は不思議で謎だらけで肌の色もしゃべる言葉もまったく違う遠い東洋の異国だけど、そこはかとなく日本愛を感じさせるエキセントリックな恋愛コメディー映画。

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

5.0

エンドロールに日本人の名前が少なかったことがちょっと驚いた。
欧米人だけであれだけ日本らしいものに愛情を持って表現できるとは、よほどの日本文化オタクなのか、もしくは専門家のアドバイスに基づいているのか
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欲しがる女(2016年製作の映画)

4.5

自分勝手な人付き合いを繰り返し自己中心的な生き方をしてきたメンヘラのアラフォー女の身勝手な事件。

自分の思い通りにならない事は全て他人の責任であり、いつも自分は被害者であると平気でその場しのぎの嘘が
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