みともさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

みとも

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無言歌(2010年製作の映画)

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国家からも世界の歴史からも抹消された出来事(当然自分も反右派闘争など知らなかった)を再構成して描くという使命感や問題意識はもちろん分かるし、そこを否定するつもりはない。だがそもそも劇映画の作りとしてど>>続きを読む

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

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あそこでのあの人物の選択は確かにどうしようもなく切実なもので、だけどそれを傍目から見て「あの男はなんてひどい奴だ」としか思わずに見終わったそばから忘れてしまうのなら結局男にとって都合のいい世界に加担す>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

デブでブサイクだと馬鹿にされながらも、母親を愛し(というか要はマザコン)、仕事熱心で思いやりがあるが空回りしてしまう、リチャード・ジュエルこそが真の「アメリカ人」でありナショナリストであるのだ、と>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

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ああ、なんてみっともなくも愛おしい人たちなのだろう。

耳をすませば(1995年製作の映画)

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前にアニメ関係の仕事をしている友人と話していた時に、このアニメの中の雫がしゃがむときにスカートのお尻のところを手で抑えるって動作を宮崎駿が見て怒ったかなんかしたんだけど、別にその場所に他に誰もいな>>続きを読む

志乃ちゃんは自分の名前が言えない(2017年製作の映画)

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あんな笑顔と明るい歌声でミッシェルの「世界の終わり」を歌う人を見たことがない

パンとバスと2度目のハツコイ(2017年製作の映画)

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 主人公のちょっと変な恋愛観だけでなく、彼女自身の動機や物語そのものの目的も分かりづらかった。山下健二郎も同様。緑内障、自分が諦めた夢を妹はまだ追ってる、離婚と不倫と子供の親権、レズビアン、などなど色>>続きを読む

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

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 今見ると『AI崩壊』と本当に作りが似ている。しかし『AI崩壊』の大沢たかおにしても、この伊藤英明と藤原竜也の使い方にしても、監督がしっかりコントロールしないと浮くことが多いので、最初から「この人は変>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

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サブカル悪趣味ノリがデフォルトになってしまったような世間に対して一体何を表現すればよいというのか

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

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『恋はデジャヴ』にしろこれにしろ、いわゆる普通のコメディ映画の文脈の中から急にこういうスキゾフリニックなPDK的アイデンティティ揺らぎ映画が出てくるのが面白い。全く違うけど『ファイト・クラブ』も9>>続きを読む

美しい星(2017年製作の映画)

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 例えば米軍パイロットを騙る日本人詐欺師だろうが、安いゾンビ映画やプロ野球からのドラフト指名だろうが、あるいは不倫相手の男子大学生だろうが、それが他人から気味悪がられたり批判されるようなことだったとし>>続きを読む

SHOAH ショア(1985年製作の映画)

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あまりよくない見方だろうけど分割して見た。正直、映画として見たときに面白かったのは4枚中のディスク1に該当する第1期パート1のみ。音と映像が表象しうることの限界を見据えた上でこのような制限を設けて>>続きを読む

母なる証明(2009年製作の映画)

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ミステリーとサスペンス、冤罪や人権蹂躙の刑事司法、罪と罰、我が子に対する母親の捻じ曲がった「愛」を描……いてるようでそれほど描いてもいない。若い女性が殺されて息子がその犯人だと疑われてるような深刻>>続きを読む

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

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棒立ちしてる人とかジャンプカットとか。しかしどんでん返しが催眠術って反則じゃないかね……

スノーピアサー(2013年製作の映画)

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パニック映画シチュエーション+階級格差ディストピア。ファシズム体制へのレジスタンスを描きつつ、その反逆行為すらも……という話も創造主との対話もいかにもマトリックス然としたディストピア描写で、舞台と>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

映画という表現に潜在的に備わっているあらゆる事象がこの一作の中に凝縮されていると思う。笑い、楽しさ、悲しみ、怒り、愛しさ、自分が持っている感情の全て(多分)が沸き起こり、また食欲と酒飲みたい欲まで>>続きを読む

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

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3度目とかか。やはり榎津よりもその妻や父親、刑事(フランキー堺)、彼が逃亡中に関わった他の人たちのキャラが立ちすぎていて、そこが何よりも面白いし魅力的な映画。特に清川虹子のばあちゃんが最高。榎津が>>続きを読む

あさひなぐ(2017年製作の映画)

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アイドルたちが元々持っているキャラクターが映画の登場人物として画面に現れる時点で、アイドル映画としての役割は果たしているのかもしれない。だが、にしても非科学的な根性論パワハラ指導(一応理屈は通って>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

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‪ 生身の俳優が繊細かつ大胆に演じたことで、陳腐で荒唐無稽な原作漫画とは比較にならないほど登場人物が生き生きしている。その際たるものがやはり、平手友梨奈演じる響だろう。彼女が同級生や編集者、週刊誌>>続きを読む

超能力研究部の3人(2014年製作の映画)

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メイキング部分がどう見てもやらせ(最後にようやく仕掛けに気付いた人がいるのだとしたらよほどメディアリテラシーがない人だと思う)で、『森達也のドキュメンタリーは嘘をつく』じみたメタ構造は単にあざとい>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ファーストシーン、どころか昔のワーナーのロゴが出てきた時点で掴まれた。昔ながらのフォントでのタイトルバックも。
ニューヨーク、じゃなかった、ゴッサムの街は家の中にいても常に誰かの叫び声や怒鳴り
>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

旧ファンを楽しませつつ「現代」的なエンタテインメントを目指した7に対して、8はシリーズそのものの脱構築を試みたものの内容に難があったが、その8をも引き受けていく姿勢は本当に偉いよJJ。神話と化した>>続きを読む

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

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ドウェイン・ジョンソンはもはやサミュエル・L・ジャクソンみたいなセルフパロディをし始めてるな。ちょいインディ・ジョーンズ風味入ったビデオゲーム版続編(オリジナルのオチからそのまま繋がってる)だけど>>続きを読む

ウソから始まる恋と仕事の成功術(2009年製作の映画)

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『恋はデジャヴ』とか『26世紀青年』(3本ともに邦題が……)とか。まぁそりゃもう宗教家になるしかないんだよね。しかし中盤のスケールの飛躍に対してオチはこじんまりってか保守的っていうか。

ワールド・ウォーZ(2013年製作の映画)

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A級映画(という呼び方が仮にあるとして)並みにB級映画をやろうとしているけど、結局オチは文字通りZ級でした、なんてつまらないことを思わず呟いてしまった。逃走や籠城といったいわゆるゾンビ映画の面白さ>>続きを読む

ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

試写会。Fワード連発の国務長官とお下劣ジョーク飛ばしまくりの冴えない政治ライターによるボンクラ版『ローマの休日』。シャーリーズセロンがお忍びでクラブ入ってドラッグをキメ出した時、マジでラストは別れ>>続きを読む

ヘキサゴン 恐怖の館(1972年製作の映画)

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 スピルバーグ若干26歳、『激突!』の後に撮ったTVムービー。妹がいる兄の名前が「スティーブ」ってのはあからさま。夜中に赤ん坊の泣き声が聞こえ続けるシーンや、フィルムに何かが映っているといった恐怖描写>>続きを読む

さよならくちびる(2019年製作の映画)

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 推進力の希薄なロードムービー、中途半端な回想、挿入される番組の街頭インタビュー、ライブMCで話す内容のイメージショット、日付や歌詞のテロップ(で別にそれが完成したのをラストライブで歌ったりとかも無い>>続きを読む

下女(1960年製作の映画)

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すげーもん見た!映画には辻褄合わせとか綺麗な伏線回収とか必要ないってことを思い知らされた。

東京物語(1953年製作の映画)

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久しぶりに見たけど(3度目とかかな)、最初に見たときの感動とはまた全然違う感慨が。ローポジ撮影(画面の四隅に必ず何かナメている、瓶とか)の家の中はその気になれば間取り図が描けそうだけど、アイライン>>続きを読む

国家が破産する日(2018年製作の映画)

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 通貨危機を予知して金儲けに成功しながらも自分自身を哄笑している投資家は『バーニング』のユ・アイン。韓国銀行のキム・ヘスの部下の一人(メガネかけてる女性)パク・チンジュは『サニー』でめっちゃ口汚いの罵>>続きを読む

ジャッカス・ザ・ムービー 日本特別版(2002年製作の映画)

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Netflixで見たので『日本特別版』ではないものを。悪い意味で吉本的でたけし軍団的、見てるときの感じは悪い意味で『テレクラキャノンボール』(あれも別に良かないけど)。どれだけ痛くて露悪的な行為に”挑>>続きを読む

ぼんとリンちゃん(2014年製作の映画)

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久しぶりにギャオで。本来なら『桐島、部活やめるってよ』級に話題になってもいいような、アイデンティティの問題突きつけ系の、痛々しくてみっともない「青春映画」だと思うんだけど。まだ今ほど人気になる前の>>続きを読む

共犯者たち(2017年製作の映画)

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当時の記録映像(ニュースやSNSの映像も含む)、ディレクターたちへのインタビュー、元社長や報道部長たちへの突撃取材の3種類で構成。監督が突撃取材する人たちがまさしく「共犯者たち」なわけね。
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トワイライトゾーン/超次元の体験(1983年製作の映画)

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オムニバスで4エピソード。監督はそれぞれジョン・ランディス、スティーヴン・スピルバーグ、ジョー・ダンテ、ジョージ・ミラーという豪華メンバー。特にハマったのはジョー・ダンテの3話目で、ダンテ印のカー>>続きを読む

1941(1979年製作の映画)

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超面白いじゃん。スピルバーグで一番好きかもしれない。
いきなり『ジョーズ』セルフパロディ、からのドタバタ、ナンセンス、スラップスティックの文字通り絨毯爆撃。それでもちゃんと活劇になってる。登場
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