みとも

あさひなぐのみとものレビュー・感想・評価

あさひなぐ(2017年製作の映画)
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アイドルたちが元々持っているキャラクターが映画の登場人物として画面に現れる時点で、アイドル映画としての役割は果たしているのかもしれない。だが、にしても非科学的な根性論パワハラ指導(一応理屈は通ってる風だけど。好きなんだけどなぁ江口のりこ)や、古臭いジェンダー観をさも美談であるかのように語っており閉口。
薙刀を持っていることで誰かが/誰かにぶつかってしまうような日常の風景だけは唯一面白いと思ったが、今時コント番組でもやらねえよみたいな擬音や、突然消えてはまた流れ始める音楽、映像を邪魔するかのような文字情報、随所に見られるいわゆる面白げな”外しギャグ”(中村倫也ってこんなクソド下手だったの!?)にはうんざりさせられ、特に露出狂を”お笑い風”に演出しているのもシンプルに不快(あんなの普通に性犯罪じゃん)。
細かい問題点があっても肝心の薙刀がかっこよかったらそれだけでオーケーだし、メンバーたちも忙しい中で精一杯練習はしたのだろう。だが、いかんせん撮り方がいいと思えず(決まり手は必ず別アングルのスローモーションで二度見せ)、薙刀が題材の映画であるにも関わらず試合を見ていてもハラハラしないというのは大きな問題なのでは。
アイドル映画でありながら描くのが防具をつける種目であるゆえ、顔を映すのが難しいのでどうするのか、それを逆手に取った何かを見せるのか、と思っていたら、CG処理で防具を部分的に消して鼻血が垂れる西野七瀬の顔を見せる画にがっかり。
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