ブラックユーモアホフマンさんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

ブラックユーモアホフマン

ブラックユーモアホフマン

はちどり(2018年製作の映画)

4.1

んーー上手いな……。

こういう題材をこういう感性で描くのは、日本の若手女性監督とかでも多い気がするけど、演出の腕が段違い。

的確な描写、的確な編集に、多角的な脚本。しかし多角的すぎやしないかとは思
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.7

原作は未読。

改めて全ての母にリスペクトを。
と言うと、結局また女性を母という役割に押し込めてるみたいに聞こえちゃうけどそうじゃなくて、これまで母をやってきた人たちへのリスペクト。これからは変わって
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トキワ荘の青春 デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

4.1

青春だなぁ〜。
初・市川準。

青春って儚いなぁ〜。その一時期だけ、同じ場所に集まった面々が互いに刺激し励まし合って。そして時間が経つとまたそれぞれの道のために場所を離れていく。

僕は漫画に疎いので
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.7

「こわいはなし」

あれ!?今年新作観るの初か!!

おじさんになってから観たら受け取り方変わるんだろうなあ。今はまだ近すぎて、隣の家の話を見てるような感覚。

大学のサークルとかですれ違ったけど、フ
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ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

4.1

ジョー・タルボット。
面白い。カメラワークや照明が。美術や衣装も統御されていて美しい。独特で、完成された感性。

あくまで撮り方だけだけど、アリ・アスターとかヨルゴス・ランティモスみたいなセンスを感じ
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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

4.7

恐るべしトム・ハンクス。
これはオスカーノミネートに値するほどだ!と思ったらノミネートされてたわ。

実質的な主人公はマシュー・リス演じる記者ロイドなんだけど、聖人のような人物を演じるトム・ハンクスあ
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子猫をお願い(2001年製作の映画)

4.0

いい青春映画。
子供から大人になる途中の話。

生まれ育った環境の違いからくるちょっとした軋轢で友情に亀裂が入りそうになる時、あるね。
どんなに仲良しでも結局はお互いのことを芯から分かり合うことなんて
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

4.8

いーや最高。
今のところポン・ジュノの映画で『殺人の追憶』の次に好き。
あと長篇は『母なる証明』だけか。観なきゃな。

やっぱりポン・ジュノは一番好きな映画監督の一人かもなあ、と再認識できた。
主演の
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ブリング・ミー・ホーム 尋ね人(2018年製作の映画)

3.7

いわゆる胸糞映画。
『ビー・デビル』とかから連なる韓国映画の一ジャンル。

胸糞映画ってどうも得意になれないジャンル。胸糞悪くなればなるほど映画としては演出が上手いってことになるというのが、理屈では理
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ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)

3.2

ニコール・キッドマンの作品選びは面白い。いわゆる”トム・クルーズ期”は、ザ・美人女優というような役柄でキャリアをスタートさせ、離婚後も出演作の幅は広げつつもまだそのイメージの流れの上では活動していたと>>続きを読む

おもちゃを解放する(2011年製作の映画)

4.0

15分という尺なのでものすごいテンポで話が進むが、長編化もできそうなプロット。面白い。

意外と死なない(1999年製作の映画)

4.3

うわ、すげ。これ卒制で撮れる人は、そりゃ仕事来るわ。

ミニシアターエイド基金のクラウドファンディングリターンで観られるサンクスシアター、2本目。

大九明子監督が映画美学校の卒業制作で監督・脚本・主
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シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

4.6

初ベロッキオ。

昨年見逃していた本作。良かった。

三幕構成。
組織が分離して片方の派閥がもう片方の派閥の関係者を根絶やしにする勢いで殺しまくる第一部、内戦編。
主人公ブシェッタが逮捕され、国に寝返
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アーリーマン〜ダグと仲間のキックオフ!〜(2018年製作の映画)

4.6

サッカーの起源を描く歴史大作(大嘘)!!

いやーーやっぱりアードマン、ニック・パーク、すごい!!最高!!
脚本力と演出力、そしてユーモアのセンス!!求めるものが全て揃ってる!!

やっぱりこのアード
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チェブラーシカと怪盗おばあさん(1974年製作の映画)

3.8

PUI PUI モルカーにも通ずる激カワストップモーションアニメの元祖、チェブラーシカ。

『シャパクリャク』の題で。

『ワニのゲーナ』『ピオネールになりたい!』も観たけど、Filmarksにそれぞ
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レター(1970年製作の映画)

4.3

長く家を留守にしている船乗りのお父さんからの手紙を待ち侘びる母子の話。
お母さんはお父さんのことが心配で、恋しくて、情緒不安定。子供そっちのけで海の向こうをぼーっと見つめる。
男の子は、お父さんのいな
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ママ(1972年製作の映画)

3.6

ママが買い物行ってる間にお留守番してる坊やが家で好き放題する話。
もしかしたら全部夢だったかもしれないし、子供を心配するママの妄想だったかもしれない。
ママの妄想って考えるのが一番順当だけど、そうじゃ
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ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

4.8

巧いなぁ〜。巧い。すごい。

下高井戸シネマで観た4本も良かったけど、これが一番好き。

下高井戸シネマで観た4本は、あえて劇的なドラマを避けているように感じたけれど、本作はそれと比べるとかなり劇的。
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細い目(2004年製作の映画)

4.2

オーキッド三部作の一作目。
オーキッドは監督の妹さんの名前だそうで。

あまりに『ムクシン』のオーキッドと似ているので同じ人が演じてる?でも制作順的におかしいよな、と思ったらシャリファ・アルヤナさんと
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新しき世界(2013年製作の映画)

4.4

ファン・ジョンミンよ。
韓国一の俳優。ソン・ガンホと並ぶかそれ以上くらいに好き。次がハ・ジョンウ。

日本版キャッチコピーも余計だな。あらすじも読まない方がいい。ちょっと長いけどその長さがあってこそ最
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宇宙の裏返し(2019年製作の映画)

3.5

はい!全然意味分かんないけど、楽しい!!

ボリシェヴィキとも共通するところがある。上から射す光と話すところとか。「宇宙からの色」っぽい。クトゥルフ感ある。

話していたことの中に出てきたアイテムが、
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ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

3.8

子供の頃にテレビ放送で観て以来。改めてちゃんと見返してみた。

一作目ほどは面白くないけど、これはこれで。ラブリーチャーミングな敵役、ヴェロキラプトルちゃん達があまり活躍しないのが寂しい。代わりにティ
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息を殺して(2014年製作の映画)

4.0

大晦日にサバゲーする話。

と要約してもこの映画の本質を捉えたことには全くならない。
かと言って一言で形容する言葉がなかなか見つからない映画だ。

意外にもジャンルで言えば青春映画、な気がする。

2
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.1

A24史上最もシャレたロゴの出方。
スペシャルサンクスはジョナ・ヒル一家。笑

シングルマザーと暴力兄の元で育つも、割にまっすぐで優しい良い子な少年がワルに憧れてスケートボードコミュニティに入り、ちょ
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KIDS/キッズ(1995年製作の映画)

4.6

獣どもの狂宴、もしくは日常。

ギャスパー・ノエの『CLIMAX クライマックス』とか思い出した。

『グッド・ボーイズ』の3人が観たら卒倒しそう!!笑

抑えきれない欲望を歯止めなしに発散し続ける危
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ビハインド・ザ・カーブ -地球平面説-(2018年製作の映画)

4.1

主人公になりたい病。

自分は自分の人生の主人公で、更に世界の主人公でもありたい。誰かの脇役、世界の脇役でいたくないという心理。

だから既成の概念を悪役に見立て、全部逆張りすることでヒーローになった
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ロスト・イン・ラ・マンチャ(2001年製作の映画)

4.1

悲しすぎる……

やっとこさ出来上がったやつは未見。

カオスな撮影現場の様子。見てるのが本当に辛い。けどダメすぎてもはや笑えてくる。

誰が悪いか一人挙げるならテリー・ギリアムなんだけど、でもギリア
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ザ・シューター/極大射程(2007年製作の映画)

3.3

Netflixだと「極大射程」という最高なサブタイトルが無くなっている。

マーク・ウォールバーグ主演でバディ役にマイケル・ペーニャ、悪役がダニー・グローヴァーときたら大体予想がつく内容です。

スナ
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アクエリアス(2016年製作の映画)

3.5

バクラウは未見。

長い。『クスクス粒の秘密』とか思い出した。どこに行くのか分からない物語で長ーく見せた挙句、ここで終わりかいっていう。分からないなぁ。必要な長さとは思えない。

でも変な映画だなーと
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複製された男(2013年製作の映画)

3.6

外国の金持ち、裸の女おおぜいで見がち。

真相がどうかはどうでもいいとして、一定の美学に統一された演出、画面が気持ちよかった。

ちょっと観念的すぎる&淡白すぎて、もっと面白くなりそうな題材なのにオシ
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JSA(2000年製作の映画)

3.7

面白かったけど、色々気になるところも多かったなあ。

さすが韓国映画は、絶対に自国バンザイ映画は作らない。不毛だから。そんなことのために映画は存在しない。『工作 黒金星と呼ばれた男』も思い出した。
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酔いどれ天使(1948年製作の映画)

3.8

ヘボヤクザと荒くれ医者のBL映画。

三船敏郎、役によって雰囲気が全然違うので誰か分からない。

荒っぽいけど人情深い志村喬先生がいいキャラ。赤ひげ先生っぽくもある。

吉田直哉の「日本の素顔『日本人
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.7

いやー完璧。

好みで言ったら『用心棒』の方が好きだけど、こちらも完璧な映画。

『用心棒』の続編で、昨日観た『赤ひげ』にも通ずる作品。
一つは、山本周五郎原作であること、二つ目は、三船が加山さんを教
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