Foufouさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

スプライス(2008年製作の映画)

2.0

人間に有用なタンパク質を合成するために新種の生物の開発を進める製薬会社。男性器に見えなくもないプヨプヨの無肢生物の雌雄二体は順調に発育し、会社は株主総会に向け、特定のタンパク質の量産体制を整えるフェー>>続きを読む

ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)

2.0

特殊メイクで老け役を演じるって…そもそもそれを演技と呼べるのだろうか。

歩き方とか喋り方とか、演技の見せ所は表情以外にもあるにせよ、全編に渡って特殊メイクで臨むというのは、役者にとって利するところ少
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

2.5

少年たちの美しい目が印象的。それぞれに問題を抱えながらも、君たちの前途は洋々だよ、とカメラ越しに作り手が語りかけているような、そんな映画である。

レイはたとえプロになれなくとも、持ち前のリーダーシッ
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スーパーマン(1978年製作の映画)

5.0

『理由なき反抗』を観て『ラ・ラ・ランド』を思い出し、『ラ・ラ・ランド』のグリフィス天文台のシーンをYouTubeでチェックしたら、たちまち『ツリー・オブ・ライフ』と『エデンより彼方へ』と『世界中がアイ>>続きを読む

トロールズ ミュージック★パワー(2020年製作の映画)

2.0

音楽を糧に生きる小さな妖精たち。それがこのシリーズのトロールである。今作は第二弾。前作ではトロールたちを食さなければ幸せになれないベルゲンなる生き物?妖精?が対置され、子ども向けのお話はこのくらい残酷>>続きを読む

理由なき反抗(1955年製作の映画)

5.0

承認印をもらいに行くたびに「なんで?理由は?あるの、ないの?」と聞いてくる上司がいて、わかってるくせに鬱陶しい人だな…くらいに思っていたんですけど、あるとき「あ、理由なきハンコか!」と思い至って、つま>>続きを読む

DARK STAR/H・R・ギーガーの世界(2014年製作の映画)

3.0

映画『エイリアン』のデザインで知られるH・R・ギーガーの晩年を追ったドキュメンタリーフィルム。

スイスの人なんですね。大病を患った後と見え、歩くのも難儀な様子。好々爺然として、どんな質問にも言葉少な
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ソング・トゥ・ソング(2017年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

『天国の日々』から20年を経て、『シン・レッド・ライン』が公開されるとなった時の周囲の映画好きたちの興奮がいまだに忘れられません。

満を持しての公開初日、一日本人として複雑な思いにさせられる内容では
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

5.0

色遣いといい、シンメトリカルな背景の多用といい、音楽の使い方といい、まずはウェス・アンダーソンを想起するのではないでしょうか。

今作冒頭のヒトラーユーゲントのキャンプも『ムーンライズ・キングダム』を
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ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

2.5

ドリトルはDolittle(ものぐさ、遊び人)のこと。井伏鱒二が「ドリトル」と訳して以来、日本では原義のほうは薄れた感あり。

第1作『ドリトル先生アフリカゆき』は、作者ロフティングが第一次世界大戦に
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スピーシーズ/種の起源(1995年製作の映画)

2.0

ちょっとHで惹かれなくもなかったSFホラー。『スペース・バンパイア』は嬉々として観たのに、こちらは敬して遠ざけたのは、エイリアンが碧眼のブロンドだったからかもしれない。

今更観たのは他でもない、エイ
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はちどり(2018年製作の映画)

4.0

監督はキム・ボラ。1981年生まれの若き俊英。

エドワード・ヤンの再来か…と思わず呟いてしまうような、一コマ一コマの絵の切なさ、美しさ。

街灯がかしこを橙色に染め上げる。夜の公園のプラタナスに風が
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儀式(1971年製作の映画)

2.5

かつてこの国には日本アート・シアター・ギルド(ATG)という映画会社があった。設立は61年。商業的映画の興隆するさなか、アートフィルムを数多く配給。活動は3期に大別され、今作は第2期、1000万円前後>>続きを読む

ありふれた悪事(2017年製作の映画)

2.0

最近の韓国映画は油断ならない。ポン・ジュノやパク・チャヌクといった大物はいざ知らず、こと新人の高評価作品は、蓋を開けてみればその大半が文政権のお手盛り映画で、自称ノンポリの小生なんか困惑することしきり>>続きを読む

少年(1969年製作の映画)

3.0

オープニングクレジットがこの映画の性質を明かしてくれる。もはや黄土色というに相応しい地の中央に黒い円があり、その中にスタッフの名前が白抜きされる。日本のネガを、この監督は撮るつもりらしい。

『少年』
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

エヴァンゲリヲンのよきファンとは言えません。アニメ版を観たのは何度目かの深夜の再放送でしたし、映画版を観たのはごく最近、これも今作の公開を機に無料配信されたからでした。ロボットなのに歯が生えてたり内臓>>続きを読む

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

2.5

極めてリニア(直線的)で、情緒的な映画。正直、巷間の高評価に戸惑う。監督に才能がないとはいわないが、映画と馬の組み合わせは新人にはやはりハードルが高すぎたのではないか。野心は買われて然るべきだが、小手>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.0

なんか、もう、冒頭から涙腺がどうかしてしまいました。万感の想いを込めた作品であることが、ひしひしと伝わってきます(冒頭のバラライカでイヤでも『ドクトル・ジバゴ』を想起)。

宮崎駿にとって、ある時から
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映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者(2020年製作の映画)

1.5

クレヨンしんちゃんの最新作のDVDです。子どもたちはクレヨンしんちゃんが大好き。小生は傍らで読書だが、時折引き込まれて、お下劣なギャグに子どもたちと一緒に声を立てて笑ってしまう。小さな子どもをよく観察>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

4.0

監督のコゴナダは韓国系アメリカ人で、小津安二郎の共同脚本執筆者で知られる野田高悟からその名を取っており、実名や出自等は明かされていない。

本作が長編第1作だが、以前からVideo essay と呼ば
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暗黒への転落(1949年製作の映画)

3.0

1949年制作。監督ニコラス・レイ。主演ハンフリー・ボガード。原題《Knock on Any Door》。ウィラード・モトリーの同名小説の映画化。

以下は『黒の報酬』のレビューでゴダールが語ったニコ
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アダムス・ファミリー(2019年製作の映画)

2.5

2019年作のCGアニメ映画。監督は『ソーセージ・パーティー』のコンラッド・ヴァーノンと『機関車トーマス』のTVシリーズの監督として知られるグレッグ・ティアナン。ファミリー向けのヒットを狙ったが故の采>>続きを読む

デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-(2011年製作の映画)

1.0

サダム・フセインの息子、ウダイの影武者の物語。監督はリー・タマホリ。ニュージーランド出身で『戦場のメリークリスマス』では助監督を務めたとか。ウダイの影武者だったと名乗るラティフ・ヤヒアなる人物の告白録>>続きを読む

カサノバ(1976年製作の映画)

5.0

1976年公開。フェデリコ・フェリーニ56歳の作品。主演ドナルド・サザーランド。アカデミー賞衣装デザイン賞受賞とある。受賞歴がその映画の価値と等価であるとは間違っても思わないが、上記一賞の受賞にとどま>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

1.0

ポーランド出身のアメリカ作家コジンスキーの同名小説が原作。ポーランドでは発禁となった、とあるが、詳細不明。監督はチェコ人ヴァーツラフ・マルホウル。御年61歳。今作が長編3作目とのこと。

公式サイトの
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ポルトガル、夏の終わり(2019年製作の映画)

2.4

2019年公開。米仏葡合作。監督アイラ・サックス。主演イザベル・ユペール。

舞台はポルトガルの風光明媚な避暑地シントラ。世界遺産。原題はFrankie。夏の終わり、というが実際は10月。木々の緑も活
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馬上の二人(1961年製作の映画)

3.5

ジョン・フォード61年のカラー作品。『駅馬車』『我が谷は緑なりき』『黄色いリボン』『静かなる男』…と思い出せるだけで4、5作は観ていますが、それでジョン・フォードを敬愛しているなどと言ってはブーイング>>続きを読む

チャウ・シンチーの キング・オブ・カンフー(1992年製作の映画)

3.5

92年の香港映画。監督ゴードン・チャン。主演チャウ・シンチー 。

チャウ・シンチー の往年のコメディ映画の一つといっていいでしょう。ン・マンタとのコンビも絶好調。『食神』『0061北京より愛をこめて
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

5.0

監督のラ・ジリはマリの移民。パリのbanlieue の団地に育ち、暴動が茶飯事の環境の中、独学で映画を学ぶ。某インタビューでは、影響を受けた人物としてスパイク・リーとマイケル・マンの名を挙げている。>>続きを読む

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

2.5

カンヌ批評家連盟賞受賞。保守的とされるセザール賞にもノミネートされ、ジャンル映画に冷たいとされるフランス本国でホラー映画の地位向上に一役買ったとされる話題作。

ホラー映画としてカテゴライズされること
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BEYOND BLOOD(2018年製作の映画)

3.0

ゼロ年代の僅か数年、まるで申し合わせたかのようにフランスの若いシネアストたちが凄惨極まる暴力表現を備えたホラー映画を世に送り出した。それらは国外(トロント)で火がつき、フレンチ・ニュー・ウェーブとして>>続きを読む