AKさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

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恋する惑星(1994年製作の映画)

5.0

今年のベスト(劇場だけでなくすべて含む) は『レッドタートル』『リリーのすべて』『サウルの息子』『シングストリート』『愛と哀しみのボレロ(復刻版)』のどれかで決め切れないなー、って迷ってた。だってどれ>>続きを読む

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(2015年製作の映画)

4.0

とにかく今はこの邦題をつけた配給会社に文句を言いたい。このクソダサすぎる邦題のせいでろくに内容も確認せず見逃すところだったじゃねえかよ。ジュード・ロウ演じるトマス・ウルフが『天使を故郷を見よ』を書く『>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

4.0

『エピソード7』でのカイロ・レンの正体をネタばらししては絶対イケなかったように、アイツの正体を絶対バラしてはいけない… わかるけど、わかるけどさ、「お前かーーーい!」って映画館で叫びかけましたよ、本当>>続きを読む

ボーン・アルティメイタム(2007年製作の映画)

3.5

見事なシリーズ終結作。早く新シリーズを観てマークセルツァー著書を買わなくては。

フランコフォニア ルーヴルの記憶(2015年製作の映画)

4.5

『フランコフォニア』を観た。ソクローフ ✖️美術館ということで、誰もが『エルミタージュ幻想』を期待したはず。しかし蓋をあけてみたら内容は『独裁者四部作』の延長戦。旧ソ連を生きた人間の痛烈なヨーロッパ批>>続きを読む

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)

3.7

シネマシティ極音上映で鑑賞。

チェット・ベイカーを演じるイーサン・ホークが素晴らしい。ホークが演じてきた今までのダメ男のその蓄積が、本作におけるベイカーの凋落に見事な説得力を与えている。配役の勝利。
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聖の青春(2016年製作の映画)

3.5


(将棋はど素人ゆえに村山聖その人は知らぬし、彼はその病気ゆえに肥満体なわけであるが、) 役作りのために太った松ケンのその髪をかくしぐさ、首を小刻みに振る早さ、喋り方やその所作の全てが肥満体の知人のそ
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ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)

4.0

『ボーン・スプレマシー』、第1作目はなんだったのかと問いたくなる見違えた傑作。某映画評論家が00年代のスパイ映画はボーン・シリーズの多大な影響下にあると言っていたが、『カジノ・ロワイヤル』も『スカイフ>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.5

シネマシティ極音で鑑賞。海苔を売りに行く船の上で足が痺れたと正座を崩す主人公。やわらかな画面に、ほへーっとしたのん(能年玲奈)の声。その後ろで鳴る音楽は「神の御子は今宵しも」。この開始冒頭2分で一気に>>続きを読む

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

4.5

1990年代アメリカを代表する大傑作。きっとこれから何度も繰り返し観ることになるし、いつか論文を書くことになるだろう。

脚本もいいし音楽もいいし配役も俳優の演技も全てが完璧。とくに主役のケヴィン・ス
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9<ナイン> 〜9番目の奇妙な人形〜(2009年製作の映画)

2.1

アマゾンビデオで『9 9番目の奇妙な人形』も観た。イマイチだった。アニメーションは綺麗だし設定も面白いんだけど、大前提として彼らが数で呼称されることの面白さが一切ないのはそりゃあかんでしょう。

ボーン・アイデンティティー(2002年製作の映画)

3.0

マーク・セルツァー氏の著作『The Official World』でもっとも言及される三部作であるため、視聴を開始。すでにちょっとネタバレをしっていたので、スコアはこんなものか。

しかし、小野寺系氏
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

5.0

itunesでレンタルし鑑賞。これで3度目の鑑賞だが、脚本、音楽、俳優陣の演技、テーマ、政治性、時代性、その全てが完璧。傑作中の傑作。大傑作。

はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.8

『ナイト オン ザ プラネット』でウィノナライダーが演じたタクシードライバーよろしく、『はじまりのうた』のキーラ・ナイトレイは、男にも権力にも一切媚びず、自らの美しさを決してひけらかそうとしない。短い>>続きを読む

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.7

シネマシティで鑑賞。戦場の英雄を描いた『アメリカン・スナイパー』であまりに右翼的だと非難をうけたイーストウッドは、民間の英雄がいかにして危うくその座から降ろされるところであったかを『ハドソン川の奇跡』>>続きを読む

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント(2016年製作の映画)

2.7

シネマシティで鑑賞。

ロアルド・ダール原作ということで胸たからせて観たけれど、イマイチでした。ただ、巨人役のマーク・ライランスは昨年の『ブリッジ オブ スパイ』に続いてドンピシャな配役、そして素晴ら
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

3.1

シネマシティ極音で観た。

史上初のスタジアムツアー、アメリカ南部でのセグレゲーションとの対峙、武道館ライブに抗議する日本の右翼、ジョンのキリストより偉大発言など、見所はたくさんあったが、基本的にはビ
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.5

購入したブルーレイで4度目の鑑賞。ラスト間際、パラノイアにつかまって顧問弁護士に殺人を自供するシーンは、華々しいキャリアを持つ天才俳優クリチャン・ベイルのなかでもベストと言っていいだろう。

原作から
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レッドタートル ある島の物語(2016年製作の映画)

4.6

異界と繋がる海、異類婚譚、押し寄せる津波、解釈不能のシーンの数々。『レッド タートル』は、大人版ポニョと言えるかもしれない。そのとんでもない傑作具合を含めて、これは間違いなくスタジオジブリの作品だ。『>>続きを読む

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

3.0

アマゾンビデオで『ブレックファスト クラブ』を観た。X世代やブラットパックと説明するよりも、「『ピッチパーフェクト』で主人公の一人が熱烈に信奉している映画」といったほうがわかるのではないだろうか。>>続きを読む

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)

4.4

ドラッギームービーといえばディズニークラシックの専売特許ですけど、これはそのレベルでドラッギー。

一番似てるのは『千年女優』。ただ、千年女優は5点満点なんけどさ。

クラークス(1994年製作の映画)

2.7

ダグラス・クープランド『ジェネレーションX』まんまですやん。

リアリティ・バイツ(1994年製作の映画)

3.3

DVD購入のまま未見だったが、必要に迫られて鑑賞。事前の情報通り、まさにクープランド直系のX世代群像劇。初メガホンのベン・スティラーが自らをヤッピーとして登場させるのもまたいい。論文には言及しないけど>>続きを読む

チリの闘い(1978年製作の映画)

4.5

パトリシオ・グスマン監督作品『チリの闘い』三部作をユーロスペースで一気に観た。

「第一部 ブルジョワジーの叛乱」社会主義政権を襲う右派野党の妨害工作、暗躍するCIA、ブルジョワジー叛乱とその収束まで
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

1.8

シネマ・シティ極爆で『スーサイド・スクワッド』を観た。半年前、「ボヘミアン・ラプソディ」をバックに不敵に笑うハーレイ・クインと不気味なジョーカーがフィーチャーされた予告編を観たとき、これはとんでもない>>続きを読む

にがくてあまい(2016年製作の映画)

3.5

『にがくてあまい』を観た。ゲイ映画、料理映画として事前には宣伝されていたが、観終えた今は、これは川口春奈の物語だったのだと思う。表情豊かでコミカルな演技が見事にハマり、魅力が爆発していた。初夏に彼女主>>続きを読む

愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)

5.0

何年も前から通い続けているが、シネマシティ極音上映は本作のためにあったのだと言いたくなるほどに、冒頭とラストのボレロが素晴らしすぎた。間違いなくここ三年で最高の映画鑑賞体験。

本当に本当に素晴らしか
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ペット(2016年製作の映画)

3.0

『ミニオンズ』を送り出した制作スタッフが、『ズートピア』という歴史的傑作動物アニメを作った年に、どのような作品を作ってくるのか。

『ペット』の裏テーマは移民排斥とアイデンティティ・ポリティックス。ソ
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ソング・オブ・ラホール(2015年製作の映画)

2.9

ユーロスペースで観た。「解散危機のパキスタンジャズ楽団」、程度の前知識しかなかったので、ウィントン・マルサリスの登場に面食らった。いやそりゃ彼はまごうことなき現在世界最高のトランペッターだと思うけどさ>>続きを読む

怪盗グルーの月泥棒 3D(2010年製作の映画)

2.7

『怪盗グルーの月泥棒』を観た。音楽がいちいち良いなぁと思っていたらやはりファレル・ウィリアムズが担当していた。そもそもがファレルの「Happy」経由でミニオンズを知ったわけで、やはりこれは『怪盗グルー>>続きを読む

J・エドガー(2011年製作の映画)

4.1

史料や論文だけでなく小説作品それ自体にもジョン・エドガー・フーヴァーFBI長官が何度も登場する。しかしwikipedia程度の知識しかないので、それはあかんと軽い気持ちでクリント・イーストウッド『J・>>続きを読む

グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年製作の映画)

2.7

前作の伏線回収はほぼなく、すでに制作が決まっている第3作目へのバトンを繋ぐようにさらに風呂敷は広げられ、その割を食ったのか、どうにも一作品として影が薄い。三部作になるのかもっと長大なシリーズになるかは>>続きを読む

グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.2

スケールが大きい派手なマジック、謎めいた登場人物たち、その背後にある陰謀論めいたミステリアスな組織。まさに映画それ自体がマジックショーのように煌めいているが、映画はマジックと違い、観客はスクリーンを凝>>続きを読む

神様の思し召し(2015年製作の映画)

3.2

大多数の鑑賞者は、音楽や小説よりもさらに、映画製作者のコードを知らない。だから例えば文学研究をしている僕が映画にケチをつけるのはいつも、脚本の粗に対してである。

序盤の伏線が回収されていない、こうい
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