Nanaさんの映画レビュー・感想・評価

Nana

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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.5

戦死した兵士の衣服が脱がされ、洗濯・縫製し直されるシーンから始まる。
直された衣類は、英雄になれと鼓舞された若者たちに支給される。戦死した兵士の物とは知らず自分の戦闘服に目を輝かせる若者たち。
国家に
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

昼間は盲目、暗闇では多少見える。その設定がうまいなー、と。
そのおかげでスピード感のある後半が違和感なく成り立ってた。朝日が昇った時の絶望感よ。完全にギョンスに没入してたな。

薬草をすり潰したり煮出
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

まっさらな脳で蘇生したベラ。
世界を見て知識を得、自らの人生を切り開いていく。

産まれたての子どもから成熟した大人へ、違和感なく進化していくエマ・ストーンの演技が素晴らしい。

子どもって食べたくな
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ホワイト・ヘルメット -シリアの民間防衛隊-(2016年製作の映画)

5.0

間違いなく彼らは英雄。ただ、彼らのような英雄を生んでしまう世界は変えないといけない。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

ポップでカラフルな世界の中で際立つ意志の強さ。最後まで目が離せない復讐劇。

スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.0

人生は残酷。なかなか上手くいかない。
そんな自分と似た人生を歩んでいる父を嫌いつつ、諦めにも似た気持ちで見守る娘。そんな娘を救いたい父。
結局行き着く先は親子。何もかもうまくいかないもどかしさ。でもこ
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.3

この作品は養護施設の子どもたちのため、という是枝監督のインタビューを以前読んで、なるほどな、と納得。
優しさに焦点を当てているので、それが映画として成功しているかは観る人次第だな、と思う。
過酷な人生
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ふたりのマエストロ(2022年製作の映画)

3.0

映画館の音響でクラシックを聴きたかったので、その点では満足。
第一バイオリニスト、もう少し上手く弾く演技ができなかったものか。楽器を扱う演技は難しいなーと再認識。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.8

完全には理解できない。ただ、眞人くんが辿った心の旅に涙が止まらなかった。

SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ただただ引き込まれる20分。
最初はおもちゃを見せてくれる黒人に笑顔を見せていた少年が…。差別主義者は先天的ではなく、後天的な「教育」によって生まれる、という言葉が重たくのしかかる。父親を殺さざるを得
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カモン カモン(2021年製作の映画)

5.0

愛おしさに溢れた作品!
子どもって、大人とは違ったやり方で自分の感情をコントロールし、世界を理解しようとしてるんだな。子どもたち独特の世界観を、その時にしか捉えることができない奇跡みたいな瞬間を集めた
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

4.8

映画音楽に焦点を当てたドキュメンタリー。
映画に合った音楽を作り出す作曲家も凄いけど、初見で音にしてしまうオーケストラの方たちも素晴らしい!みんな楽器マニアで、重圧に負けそうになりながらも楽しそうに仕
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.8

ポスターから、ホテルマン達が身を挺して宿泊客をテロから救う内容だと想像していたけど、鑑賞後に残ったのは報酬と信仰を餌に操られていた実行犯の少年達。
彼らは家族を養いたい、神に忠実でありたい、その純粋な
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.0

以前読んだ本で、イスラム教の信者達は全て起こることは神の意思と捉えるらしい。作中でも何度も「神の意志」という言葉が出てくる。無宗教の私には理解が及ばない感覚。こうして聖戦も正当化されるんだろうな。
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

フィルが秘密の場所で、愛する人のイニシャルが入った布(?)を愛でるシーンが美しすぎて忘れられない。語らずとも愛し合った人がいたんだな、と思わせるベネディクト・カンバーバッチの演技が素晴らしい。

後半
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.8

遺伝子操作で生まれた巨大な豚オクジャと、オクジャが子豚の頃から一緒に育ったミジャ。2人がフードビジネスの闇に巻き込まれていく。

素晴らしく面白かったし、泣ける…。生き物を食べるとは、命をビジネスにす
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バビロン(2021年製作の映画)

4.5

サイレント映画からトーキー映画への過渡期、映画作りに魅せられた人々が時代の変化に適応しようとする姿を描く。

何か大きくて永遠に続く物の一部でありたい、なぜ映画に関わりたいのか聞かれた主人公の答え。ま
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.5

高評価だったので劇場へ。
映画好きな人達が作ったんだろうな、というのがよく分かる、観ていて楽しい作品でした。テンポもよく同じ1週間が繰り返されるという発想が面白い。
そりゃ仕事効率300%増にもなる(
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.5

映画音響の技術者に焦点を当てたドキュメンタリー。
映画の歴史を音響という角度から知ることができて新鮮。名作が名作と言われる所以が分かったり、やっぱり映画が好きだと思わせてくれる。
ラストは仕事をしてい
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

混乱する時代を背景に、ある中流家庭に仕える家政婦の姿を描いた作品。
白黒で淡々と進行していくにも関わらず、とても情感豊かで美しい。

女性だからこそ味わう困難、苦悩が女主人と家政婦それぞれに待ち受けて
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.0

女性や子供を狙撃する時は迷い、葛藤するけど、敵とみなした成人男性には迷いなく引き金を引く。その違いは何だろう。国を守るため、味方の仇を討つため、そうした大義名分の前では殺人も正当化されてしまう。伝説と>>続きを読む

息子の面影(2020年製作の映画)

4.0

出稼ぎのため友人と共にメキシコ国境に向かい、行方不明になった息子を探しにいく母の物語。

ほぼ無名のキャスト、スタッフで制作されたにも関わらず高い評価を受けていると聞き劇場へ。
荒涼としたメキシコの大
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ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い(2015年製作の映画)

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まさに今観るべき作品。
卑劣な暴力に屈せず、大統領を追い出し自由と権利を勝ち取ったウクライナの人々の姿に目が離せませんでした。
それがまた、軍事力の脅威に晒されている。なぜ紛争は繰り返されるのか。
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

予想外にスリリングな内容で面白かったです。

何より、当時はあまり数は持たないけれど丁寧に仕立てられたものを大切に着ていたのだろうな、と想像ができる衣装、お屋敷の雰囲気が好きでした。
蒼井優が纏ってい
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

濱口監督作品は偶然と想像に続いて2作目。素晴らしく良かった。

妻が不特定多数の男性と関係を持っているのを知りながら、妻を失うのが怖くて言い出せない夫。夫を深く愛していながら、亡くなった娘を殺したのは
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偶然と想像(2021年製作の映画)

5.0

会話しているだけなのに、なぜこんなにも面白いのか!

感情をあえて入れない棒読みの演技と、感情を込めた演技。その違いでこんなにも台詞が頭にすんなり入ってくるのか、と新しい発見。ちなみに私は前者の方が、
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.0

ある女性の失踪事件から、様々な人の秘密が明らかになっていく。

ポスターから、雪国での話かと思いきや冒頭からアフリカの熱気ある雑多な風景。ここからどう繋がるの?と不安になったけど、徐々に点が線で結ばれ
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