chikichikiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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犬儒戯画(1970年製作の映画)

3.7

川本喜八郎が師と仰ぐイジー・トルンカの母国・チェコスロバキアの自由化がソ連によって踏みにじられた「プラハの春」を契機に、横光利一の短編小説『シルクハット』のプロットを借りて制作された作品。

目に
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花折り(1968年製作の映画)

3.6

川本喜八郎による、壬生狂言の『花折り』を基にした人形劇。
また、自主製作作品としての記念すべき第1作。

小坊主と住職、大名と太郎冠者が繰り広げる桜の木をめぐる愉快なお話。

日本的な情緒あふれる
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詩人の生涯(1974年製作の映画)

3.8

"ジャケツ!"

安部公房の原作を扱った作品繋がりで、川本喜八郎監督による切り絵アニメーションである本作を鑑賞。

身を粉にして働くプロレタリア。
紡いだ糸で編み上げられる無数のジャケツ。
赤の
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他人の顔(1966年製作の映画)

4.2

仕事上の事故によって大火傷を負ってしまい、仮面をつけての生活を送ることとなった男のお話。

勅使河原宏監督の映像と安部公房の脚本、武満徹さんの音楽。
それぞれが引き立たせ合いながらも、見事に噛み
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おとし穴(1962年製作の映画)

4.0

"不気味でシュールなサスペンス"

勅使河原宏×安部公房コンビによる初タッグ!!

安部公房の短編「煉獄」をベースに安部公房自身が脚本化した、勅使河原宏監督の長編劇映画デビュー作でもあります。
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トールマン(2012年製作の映画)

3.5

『マーダーズ』のパスカル・ロジェ監督による、着地点の見えない不思議サスペンス!!

パッケージから、てっきりB級ホラー的な内容を想像していたら、意外にも社会派で考えさせられる様なメッセージ性のあるサ
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陽はまた昇る(2002年製作の映画)

3.3

高度経済成長期の日本を舞台に、家庭用ビデオ規格競争下の"VHS"誕生秘話を描いた、実話に基づく物語。

主演の西田敏行さんを筆頭に、部下の渡辺謙さんや松下幸之助の演じ仲代達矢さんなど、役者陣の説得
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.5

演出面でややTVドラマ的なクドさを感じなくもないですが、原作からの取捨選択や物語を再構築していく上での繋ぎ目となるアレンジ部分を含め、上手く映画のサイズ感に落とし込めており、非常に良くまとまった脚本>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.4

魔夜峰央の原作『翔んで埼玉』の実写映画化作品。

実に自虐的で痛快なディスり合いによるナンセンスな笑いがとっても楽しかったです!!

埼玉VS千葉による県出身の有名人対決のシーンでのX JAPA
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駆込み女と駆出し男(2015年製作の映画)

4.3

物語の舞台は江戸時代後期の鎌倉。
女性から離縁することが出来なかった時代に、幕府公認の縁切り寺・東慶寺へと駆け込んだ女性たちと、駆け出しの医者見習い・信次郎(大泉洋)の物語。

いやぁー。まさか
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SEX エド チェリー先生の白熱性教育(2014年製作の映画)

3.3

あの名子役ハーレイ・ジョエル・オスメント君が童貞教師!?というなかなかに突飛な設定!笑

パッケージや題名から想像してたよりも意外にも真面目なお話。
→マイケル・サンデルの『ハーバード白熱教室』み
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.4

男子高校生2人によるシュールな会話劇。

観てるこっちが不安になるぐらいユル〜い雰囲気で進む物語ではありますが、だんだん癖になってくる上手いストーリー運び。


肩肘張らずに観れるダラダラとした
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アルティメット(2004年製作の映画)

3.5

リュック・ベッソン製作・脚本で贈る、CG・スタント・ワイヤー一切なしのパルクール&アクション。

荒廃した近未来のパリを舞台に、危険地区“バンリュー13”で生まれ育った青年・レイト(ダヴィッド・ベ
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抱擁のかけら(2009年製作の映画)

3.7

ペドロ・アルモドバル監督と女優ペネロペ・クルスの黄金タッグ!!

愛と視力を同時に失った男の過去へとさかのぼり、男と運命の女との愛に満ちた日々と悲劇を描いたお話し。

序盤に提示される様々な疑問
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アラン・ドロンのゾロ(1974年製作の映画)

3.2

アントニオ・バンデラス主演の方は何度も観ていましたが、こちらは初めての鑑賞。

王道ヒーロー物に相応しく、アラン・ドロン演じるゾロが兎に角カッコ良い!!

その一方で、おバカな総督を演じるコミカ
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あと1センチの恋(2014年製作の映画)

3.5

"幼馴染のすれ違い。"

すれ違いを生じさせるために少し無理な展開もあるように思いましたが、ちょっとしたリアリティや感じられて、素敵な物語でした!

2人の見事なまでのすれ違いっぷりにイライラ&
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友だちのパパが好き(2015年製作の映画)

3.5

親友のお父さんを好きになってしまったマヤ。そんな彼女の純粋過ぎる愛が故に色々な物が崩れ去っていく…。


えーっと・・・。
端的に申し上げまして、非常に気持ちが悪かったです!!


観れば観るほ
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.7

フレンチアルプスのゲレンデでスキーを楽しむためにやってきた、スウェーデン一家。
しかし、父親のある行動をキッカケにパパVSママによる舌戦勃発!!
そして家族の関係は徐々に悪い方向へと向かっていくの
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ファーナス/訣別の朝(2013年製作の映画)

3.5

スコット・クーパー監督が描く"渋すぎる復讐劇"

ペンシルベニアの田舎町・ブラドックで、年老いた父親の面倒を見ながら、製鉄所で働く平穏な日々を過ごしていた主人公ラッセル(クリスチャン・ベイル)。
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暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

4.5

アルゼンチンの作家・ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編『裏切り者と英雄のテーマ』を原作としたベルナルド・ベルドリッチ監督作品。

舞台は1960年代の北イタリアの田舎町。その街で英雄として称えられてい
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.2

第二次世界大戦時のイタリアで時代に翻弄されながらも"普通になりたい"と願う、主人公マルチェロ・クレリチの物語。


視覚に訴えかけてくる美しくも強烈な映像に込められたメッセージ性と様々なシーンや演
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おみおくりの作法(2013年製作の映画)

4.1

ロンドン市ケニントン地区の民生係で身寄りなく、亡くなった人たちを見送る仕事をしているジョン・メイのお話。

孤独死やその後の葬儀等の弔いについての問題が取り沙汰される現代では非常にリアリティを感じ
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真夜中の青春(1970年製作の映画)

4.0

ハル・アシュビー監督デビュー作にして、深刻な社会問題に切り込みつつも、機知に富んだユーモアを感じさせる一本。


富裕層の青年エルガー・エンダースがスラム街に古いアパートを購入し、大家となる。
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砂の惑星(1984年製作の映画)

3.5

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によってリブート版制作されるという話を思い出して、たまたまBSで放送されていたモノを録画して鑑賞。


途轍もない力を持った"スパイス"をめぐる勢力争いを壮大なスケールと共
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マン・ダウン 戦士の約束(2015年製作の映画)

3.0

"一風変わった反戦映画"

テーマとなっている部分は非常に興味深く、そこに3つの時系列を交差させながら経緯を辿っていくというサスペスフルな演出が加わったストーリー構成が良かったと思います。

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潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

3.7

ファッション誌『ELLE』の元編集長ジャン=ドミニク・ボビーの自伝を基にした作品。

昏睡状態から目覚めるも、左目以外を動かす事の出来なくなってしまったジャン=ドミニクの絶望と20万回の瞬きのみに
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THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ(2017年製作の映画)

2.8

現実と妄想の境目で揺れる主人公の女性オリア・アキの物語。

主演の桜井ユキさんと相手役の高橋一生さんのミステリアスな雰囲気と古畑新之さんのピエロが良かったです!!

上手くいかない現実から妄想へ
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男と女(1966年製作の映画)

4.2

"愛は私たちより遥かに強い"

クロード・ルルーシュ監督の出世作!!

物語のスジとしては、パートナー失った子持ちの男女が出会い、そして次第にに惹かれあっていく…という、ごくシンプルな内容なので
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インサイド・ミー(2013年製作の映画)

2.8

共に音楽活動をしていた弟を薬物によって亡くし、うつ状態になってしまった主人公ヘンリー。
弟の代わりにギタリストのエンゾが新メンバーとして加わったことをキッカケに悲劇が始まる…

エロティック・サ
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アダム・チャップリン(2011年製作の映画)

3.9

"血糊増し増し、筋肉スプラッター映画"

最愛の妻殺した街を牛耳るボスへの復讐を果たすため、悪魔の力を借りて超超人的な力を手に入れた男:アダム・チャップリンの物語。

あらすじを見てわかる通り、
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ラストミッション(2014年製作の映画)

3.4

" ベテランエージェントに課せられた最後の任務 "

主人公のベテランCIA役のケビン・コスナーが極秘任務を抱えながらも、父親として娘からの信頼を取り戻すべく奮闘する姿が兎に角、渋くてカッコいい!
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神の一手(2014年製作の映画)

3.5

"バイオレンス囲碁"

"賭け囲碁"が原因で命を落としてしまった兄に変わり、その世界の元締めであるサルス(イ・ボムス)に復讐を誓うプロ棋士の弟・テソク(チョン・ウソン)の物語。

キム・イゴォン
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ワンドゥギ(2011年製作の映画)

3.6

複雑な家庭環境から夢も希望も持てない高校生・ワンドゥク(ユ・アイン)と無骨な担任教師・ドンジュ(キム・ユンソク)との交流を描いたヒューマンドラマ。

最近『ベテラン』でのユ・アイン観たばかりだった
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シークレット・ミッション(2013年製作の映画)

3.4

南側の田舎町に潜入する事となった北朝鮮のエリート工作員達のお話。

いくら身分を隠しての潜入とはいえ、工作員たちがおバカを演じたり、ミュージシャンを目指したりとなんだか突飛な設定だなと思ったら漫画
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Bar25 時間の枠を超えた日々(2015年製作の映画)

3.4

"物事が狂い始めると狂人がプロになる"

4人の若者によって、ドイツ・ベルリンのシュプレー川沿い荒地に実在した伝説のクラブ『Bar25』を追ったドキュメンタリー作品。

自由奔放なライフスタイルと
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パディントン(2014年製作の映画)

3.7

ペルーからロンドンへとやってきたクマのパディントンのお話。

原作の絵本は読んだ事がないので、勝手に子供向けの心温まるコメディ作品なのかな?と思っていましたが、意外にも大人でも楽しめる社会派コメデ
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