ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によってリブート版制作されるという話を思い出して、たまたまBSで放送されていたモノを録画して鑑賞。
途轍もない力を持った"スパイス"をめぐる勢力争いを壮大なスケールと共に描き、映像化不可能と言われたフランク・ハーバートの大長編SF小説を、鬼才デヴィッド・リンチ監督・脚本により映画化した作品。
当初は、アレハンドロ・ホドロフスキー監督によって制作が進められていたものの、予算や尺の都合上、断念せざる負えない状況になってしまったという、いわくつきのモノに、デヴィッド・リンチが監督として大抜擢されて、やっとのことで公開まで漕ぎ着けた作品でもあります。
また、先の失敗や諸々大人の事情もあり、リンチ自身が監督・脚本を務めるも最終的な決定権も殆ど無かったそう。
それ故に、ストーリー自体はそれほど悪くないものの、映画全体として観るとダイジェスト版の様なパッとしない感じでお世辞にも上手い仕上りとは言えない。
→後のインタビュー等で監督自身が本作を失敗作であると認めた上で、『私は騙された』と激怒していたそう。笑
ただ、中盤以降ざっくりと物語が見えてきてからは、その絶妙に上手くいっていない感じがなんだか、楽しくなってきてしまいました！笑
それに、巨額を投じた超大作感のある映像の中で繰り広げられるデヴィッド・リンチ監督らしい怪しく、嫌らしい世界観と絶妙に気持ち悪いクリチャーデザインは輝いておりました！！
加えて、先の失敗で傷心中だったホドロフスキー監督が本作を観た後に『こんな作品をリンチが撮るはずがない！』と言いながらも、大喜びしていたという後日談を含めてなんだか憎めない作品。
てか、ブレードランナー の次がこの作品のリメイクだなんてドゥニ・ヴィルヌーヴ監督…
重責担い過ぎではないですか？
期待してます！！笑
