ヨウさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ヨウ

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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.5

毎日をもう少し丁寧に過ごそうと、いつも鑑賞後に思います。忙しい毎日の中でも感受性だけは守っていける様に。
北欧のゆったりとした雰囲気に、飾り気はないが地に足の着いた美味しそうな食事、珈琲やシナモンロー
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

4.2

天使は人間の女性に恋をすると死んでしまうが、それでも永遠の命を捨てて人間になろうとする…という展開ですが、世界観が詩的にとても美しく描かれるからこそ、この映画の魅力があると思います。
人々の心の声が読
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クラッシュ(2004年製作の映画)

4.8

黒人やアラブ人に対する人種差別と偏見が、更なる悲劇を生じさせるが、もとを辿っていくと差別する側も、また別の相手から偏見や被害を被っている、そんな負の連鎖にからめとられた群像劇は、まさしく重厚な物語でし>>続きを読む

ANNIE/アニー(2014年製作の映画)

4.0

潔癖症のスタックスは他人に触る度に、消毒液を使用する程ですが、この設定が「他人との心の距離」を示していて上手いです。終盤にアニーを愛おしく抱きすくめた時、毛嫌いしていた他人との壁を打ち壊せた様で、より>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.5

関東大震災後、貧困と失業の閉塞感に包まれる中、やがて戦争へと時代が流れていく日本。欧米列国の技術力に追いつかんと、そして美しい飛行機を創りたいと夢を描いた設計士の若者たちは当時をどう生きたのでしょうか>>続きを読む

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.5

とにかく切ない物語でした。年齢を重ねていく事で得るものや失うものを新しい切り口で魅せてくれました。
「若返るという事は良い事ばかりでない。大事な人たちの死を見なければならない。」という台詞が印象的です
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パニック・ルーム(2002年製作の映画)

3.8

非常にスリリングな物語に目が離せません。屋内の限定された空間によるシチュエーション•サスペンスですが、母娘が当初閉じこもっていた密室が途中からは構図が逆転するシナリオ展開は見事です。
しかも母親メグの
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LIFE!(2013年製作の映画)

4.6

鑑賞後は清々しい気持ちになりました!ウォルターの様に、理想の空想と上手くいかない現実の状況とのギャップに悩むのは誰しもが経験しているのではないかと思います。
自分の殻を突き破れた時、描いていた空想が現
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オン・ザ・ロード(2012年製作の映画)

3.7

ビートニクの代表的な作家、ケルアックによる路上放浪生活を綴った小説『路上/オン ザ ロード』が原作。
行き当たりバッタリの旅を通して自由を追い求め、人生の真実を見出そうとする若者たちに、危なっかしさと
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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013年製作の映画)

4.5

傍迷惑な父親と、うだつの上がらない息子とのロードムービーですが、この監督ならではの優しい眼差しが感じられる作品でした。
旅の道中は父親の迷惑行為や、ふとした事から換金に行く事が知られてしまい当選金をた
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ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

4.4

とにかくこの映画のサントラが欲しくなりました。うだつの上がらないストリートミュージシャンと、心に傷を持つ女性が共に奏でる音楽が素晴らしかったです。お互いに現状から前を踏み出すキッカケとなるこの出逢いは>>続きを読む

晩春(1949年製作の映画)

4.7

結婚を機に、心が揺れ動く父娘の姿がとても印象的でした。娘の幸せの為に再婚の嘘を付く周吉の想いは察するだけでも切なくなります。
紀子が父の再婚に関して必要以上に嫌悪感を覚えるのも、自身の存在価値が喪失す
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あなたへ(2012年製作の映画)

4.0

とにかく高倉健さんの所作に、身を正す思いがしました。相手への感謝などがセリフがなくても動作から伝わる、これこそが日本人が本来持っていた佇まいだったのではと感じました。
旅と放浪の違いを、道程の途中で出
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セントラル・ステーション(1998年製作の映画)

4.5

最初はお互いに憎まれ口を叩きながらも、父親探しの旅を通して段々と心を通い合わせていく様がとても良質でした。
母親の事故死で身寄りのない少年ジョズエにとってドーラの存在は救いだったでしょうが、ドーラにと
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.5

ベトナム戦争の負の遺産のひとつがベトナム帰還兵の「報われない遣る瀬なさ」なのかもしれないと感じました。本来なら手を差し伸べるべきアメリカ社会も自国の傷の修復に忙しく、帰還兵の事など構っていられません。>>続きを読む

アバウト・シュミット(2002年製作の映画)

4.3

定年退職した老年のシュミット。会社役員の肩書きもなくなり、老後を共に過ごすはずだった妻にも先立たれ、喪失感に暮れる中、一人娘の結婚話があがるが…

人生の終盤に大きな転機を迎えた男の悲哀が描かれますが
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スナッチ(2000年製作の映画)

4.0

ボクシングプロモーターのターキッシュは、ある日八百長ボクシングを持ち掛けられ、負傷してしまった選手の代わりに流浪民の青年に出場を依頼するが…
各々の思惑を持つ多数の登場人物と、幾つもの巧妙に張りめぐ
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ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.0

エディを始めとする悪友四人は、カードゲームの賭けで途方もない額の借金を背負わされてしまう。返す当てのない四人は、強盗団から金とマリファナを盗む計画を立てるが…

脚本の巧さにドンドンと物語に惹きつけら
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.3

ドイツがベルリンの壁によって東西に分かれていた時代。東ドイツをこよなく愛する生粋の社会主義者の母親がある日、昏睡状態に陥る。その間にベルリンの壁は崩壊するが、昏睡から目覚めた母親に命取りになる様なショ>>続きを読む

サイドウェイ(2004年製作の映画)

5.0

しがない中年のマイルズと、結婚を控えた親友ジャックとの男二人旅。ワイナリー巡りとゴルフ三昧の旅のはずが様々なトラブルを通して、いつしかマイルズ自らの人生を見つめ直す旅へと変わっていく。

観終わった後
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猟奇的な彼女(2001年製作の映画)

4.0

ある夜、酔いつぶれた女性を助けた青年キョヌはそれ以来、サディスティックな彼女に翻弄される日々が始まるが…

猟奇的な行動がとてもコミカルな前半戦、彼女の隠された哀しみが次第に切なくなっていく後半戦、そ
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青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

4.0

10歳の少女ムイが、布屋を営んでいるサイゴンの資産家の家に奉公にやってくる。幼い一人娘を亡くし哀しみから立ち直れない夫婦やその家族、年長の女中と過ごす日々の中、ムイは様々な事を感じながら成長していく。>>続きを読む

リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

5.0

問題の多いメチャクチャな家族に、今にも壊れそうなワーゲンバスが見事にハマっていました。いわゆる負け犬の自分たちを象徴するかの様に、旅の道中バスに様々なアクシデントが起こります。エンジンの不調で止まりか>>続きを読む

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