リリーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

リリー

リリー

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Babes(原題)(2024年製作の映画)

3.5

とてつもなく明るい笑えるコメディです。重い作品を見飽きた時にピッタリだと思います。一夜だけを共にした相手との間にできた子供を産む決断をするシングル女性と、夫と子供がいる親友の女性との関係がテーマです。>>続きを読む

VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)

3.4

富裕層と貧困層が分断されている未来の地球の物語なので既視感がありますが、ファンタジーらしく登場人物の衣装や謎の生物や植物の映像を愛でることが出来ます。貧困層は衣食住で不便を強いられているので想像して息>>続きを読む

The Lesson(原題)(2023年製作の映画)

3.8

面白いスリラーです。
裕福な家族の息子の受験指導で雇われた家庭教師が、最後にこの家族の驚くべき秘密を知ることになります。初めからこの家族が、家庭教師に対して全員鼻持ちならない態度をとり、また家族関係も
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アビゲイル(2024年製作の映画)

3.7

新しいホラーコメディとして大いに楽しめました。1トンくらいの血を見る覚悟が必要であるほどのかなりグロいシーンが多いのですが、笑えるような演出になっているのでトラウマは残らないと思います。
あらすじを読
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Mothers' Instinct(原題)(2024年製作の映画)

3.8

暴走するのが母性なのか狂気なのか殺意なのか、おそらくその全てなのだろうと思います。そして友情なんて表面的なもので、存在しないのかもしれないとも思わせてくれます。
アン•ハサウェイとジェシカ•チャスティ
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ステップファーザー 殺人鬼の棲む家(2009年製作の映画)

3.0

話のオチも展開も読めてしまう内容なのですが、軽く楽しむには良いと思います。
この男のサイコパスな内面をなぜ女性は読めなかったのか、凶暴性に気づかなかったのか、などツッコミどころはありますが、恋は盲目で
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アイス・ロード(2021年製作の映画)

3.6

リーアム•ニーソン主演なので安定の面白さでした。アクションとスリラーだけでなく、アメリカ先住民への差別問題と戦争帰還兵のPTSD問題と兄弟愛も提起されていて深い内容になっていました。
日頃から大型トラ
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.4

カニバリズムという一見荒唐無稽の習慣を共有する2人が結びつくのですが、どちらかというと社会に適合出来ない2人の若者の恋の逃避行のようです。かなりグロいシーンがあるので、耐性がないと見るのは辛いと思いま>>続きを読む

呪われし銀(2021年製作の映画)

3.8

19世紀のフランスを舞台とした、大好きなタイプのゴシックホラー(この呼び方を、フォロアーさんのレビューで初めて知りました)でした。
第一次世界大戦で負傷した兵士が誰なのか、彼の体内からなぜ銀の銃弾が摘
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ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)

3.4

アンソニー・ホプキンスはやはりインテリの役が似合います。しかしせっかくアンソニー•ホプキンス主演であるのにあまり印象に残らない作品です。彼が演じるクランシー医師の苦悩があまりこちらに伝わらないからなの>>続きを読む

死霊館のシスター 呪いの秘密(2023年製作の映画)

3.7

大ファンの死霊館シリーズの今作で、「呪いの秘密」が明かされたことは嬉しいことです。しかもシスターアイリーンの秘密が判明し、彼女の強さと信仰の深さが理解出来たので、この展開に納得しました。
話の筋から、
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ピクニックatハンギング・ロック(1975年製作の映画)

3.5

映画好きのお仲間から強く勧められて観ました。
これ、未解決なんですよね?遺体も見つかっていないほどの迷宮入り事件なのですね。モヤモヤが残りますが、寄宿学校の白いドレスの生徒たちの美しさと、オーストラリ
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マジック(1978年製作の映画)

3.5

初め、腹話術の人形が命を宿しているように見えたので、サスペンスというよりホラーかと思いました。それほどまでに、若いアンソニー・ホプキンズの怪演ぶりが印象的です。
アメリカのステージショーは実際にこのよ
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モービウス(2022年製作の映画)

3.5

マーベルシリーズの良い点は、後味すっきりでモヤモヤ感か残らないところなのでは?ダークヒーローとは言え、博士がモービウスになった理由は納得できるので、応援したくなります。

アンストッパブル(2019年製作の映画)

3.5

大ファンになったルーク•エヴァンス目当てで観たのですが、出番が少なかったです。それにも関わらず、家族想いの熱い父親として、強い印象を残してくれました。
主演はノオミ・ラパスなので、作品のサスペンス感が
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ドラキュラZERO(2014年製作の映画)

3.7

中世の舞台とダークファンタジーが好きなので多いに楽しめました。またルーク•エヴァンスに一目惚れし、彼の、自分の同性愛の指向を正々堂々と宣言している姿勢にもさらに惚れました。
ヴァンパイアの始まりが、愛
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.5

ここまでして人は生きたいのか、との疑問が湧きますが、極限まで追い詰められたら生に執着するのは当然でしょう。
地球から一台の列車、と規模は変わっても格差社会は引き継がれていくのだとわかります。列車の中で
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.5

自分が高所恐怖症なので、「実際は撮影は地上50cmで行っているのだ」と自分に思い込ませて何とか観ました。
ハシゴは落下、ハゲタカは襲ってくる、眠ると落ちる、水も食料もない、という絶体絶命の状況なので、
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ボヴァリー夫人(2014年製作の映画)

3.3

優しくて優秀でハンサムで自分を大切にしてくれる金持ちの夫がいながら、男性からの誘惑に次々と乗り、夫をあっさりと裏切る。初め、エマはそのような人には見えなかったので、彼女の愚かさ、浅はかさに呆れます。お>>続きを読む

ゴーストシップ(2002年製作の映画)

3.6

深海も閉所も客船も怖い身としては、トリプルで襲ってくる恐怖と冒頭のグロさに身構えました。でも幽霊船で起こる現象としては、期待通りの展開で満足しました。
冒頭だけでなく、終盤まで悲しく残酷なシーンがあり
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摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

3.5

懐かしくて鑑賞しました。良い意味で不思議な違和感を感じました。80年代の夢と希望に満ち溢れたアメリカを想像させるので隔世の念を禁じ得ません。最近はこのような、楽観的なサスセスストーリーを具現化した映画>>続きを読む

ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

3.8

レオナルド•ディカプリオがタイタニックの後に、彼に殺到した映画出演の依頼を全て断ってこの映画を選んだ、との解説を読み、確かにディカプリオのイメージにぴったりな、彼の魅力が全開の作品だと思いました。若く>>続きを読む

私の知らないわたしの素顔(2019年製作の映画)

4.0

久しぶりに、と言うより初めて、フランス映画の高度なセンスと深い心理描写にノックアウトされました。
ある人に裏切られた、ジュリエット・ビノシュ演じる美しい中年女性の心の傷がグイグイとこちらの心に響いてき
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バーバリアン(2022年製作の映画)

3.5

主人公が、Airbnbでのダブルブッキングにより仕方なく同じ家に泊まることになった相手であるイケメン男性のキースは怪しいサイコパスなのか、親切なのか、彼とロマンスが生まれるのか、前半はそのようなドキド>>続きを読む

The End We Start From(原題)(2023年製作の映画)

3.5

気候変動による異常気象というと夏の酷暑を思いがちなのですが、水害が想像以上のパニックを引き起こすことがわかります。農作物の生育が妨げられ、車で避難する車で交通が遮断され、食料の流通が絶たれ、家は水没し>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

3.5

物語が二転三転するので、意外な展開に飽きないです。そして「サイコパス」の定義が自分でもわからなくなるし、事情によっては誰でもサイコパスの行動をとることもできるような気がしました。警察の無能ぶりが描かれ>>続きを読む

ワタシが私を見つけるまで(2016年製作の映画)

3.5

映画だからもちろん脚色しているのはわかっていても、この登場人物たちのように常にパートナーを探していたら疲れそうです。アメリカの「同伴文化」は1人が好きな人には面倒でしょうね。パーティも食事会も全てパー>>続きを読む

カラーパープル(2023年製作の映画)

3.5

黒人が苦しい心の叫びを歌に表現するのがゴスペルのルーツなのでしょうか。
ミュージカルに作り変えられているため、スピルバーグ版よりも明るく、ストーリー展開が早い印象がありました。それでも、父にも夫にも奴
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.5

酒を手に入れるためには人からの信頼も平気で裏切るレスリーには共感出来ないのですが、そこまで彼女を追い込むアルコール依存症の恐ろしさがわかりました。だらしない母親でもかくまおうとしてくれる、大切であるは>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.7

登場人物たちの言動が礼儀正しくて洗練されているし、美しいマンハッタンを旅をしたような気分になったので楽しめました。あのメリーゴーランドは絶対にいつか乗りたいです。
しかし子供の時に好きだった幼馴染のこ
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

3.8

オーメンの待望のこの新作によって、ダミアン誕生の謎が解明しました。それがなんと教会の陰謀によるとは驚きです。神に尽くすためには手段を選ばない聖職者には救いが見出せません。キリスト教信者の方々が観たらど>>続きを読む

ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970年製作の映画)

3.5

ホラーと分類されていますが恐怖映像はなく、ドリアン・グレイの心が怖いです。おそらく美しい人ほど老いることが恐ろしいのですね。でも、ヘルムート•バーガーのレベルだと老いてもかなりのイケおじになることは予>>続きを読む

リプリー(1999年製作の映画)

4.0

「パーフェクト•ディズ」の中でパトリシア•ハイスミスへの言及があったため、思いつきでこのリメイク作品を観ました。格差や同性愛など永遠のテーマが題材のミステリーだということと、世紀の美青年アラン•ドロン>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.0

仕事に向かう前の植物の世話、缶コーヒー、70年代の洋楽、仕事を誠心誠意に全うした後のレモンサワー、銭湯、読書、たまにご褒美でスナック(飲み屋?)、これが幸せなのだとわかります。
一番驚いたのはアメリカ
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.6

悪に立ち向かうスーパーヒーローではなく、単に自分を執拗に狙うナチスと戦う、という設定がユニークだと思いました。銃撃されても絞首刑にあっても不死身であることは非現実的ですが、満身創痍で瀕死の重傷を負い、>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

日本人としてはこの作品のテーマの中心は「原爆投下の是非」かなと希望的観測を持ってしまっていたのですが、別のテーマ「赤狩り」に80%くらいの焦点が当てられていたことが予想外でした。オッペンハイマーが共産>>続きを読む