リリーさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

リリー

リリー

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ブロンド(2022年製作の映画)

3.0

この映画がとても政治的だと解釈するのは考えすぎ?中絶に対して批判的(6月、共和党員の判事が過半数のアメリカ連邦最高裁が州の妊娠中絶禁止措置を認める判決を下した。)で、また民主党批判(ケネディ元大統領を>>続きを読む

スティルウォーター(2021年製作の映画)

3.5

ハッピーエンドとは呼び難い、モヤモヤ感の残る映画です。終盤にどんでん返しがあるため、少しの驚きと恐怖のような感情を観客に残して終わるところが見事だと思います。
終始、マット•デイモンは武骨で無口で無愛
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底知れぬ愛の闇(2022年製作の映画)

3.7

ドロドロの愛憎劇は面白いです。仕事を定期的にしなくても裕福な生活ができる夫と、常に夫以外の男がいないと生きていけない、子育てにもあまり興味がない美しくセクシーな妻、という全く共感できない2人が主人公な>>続きを読む

パルフュメア 禁断の調香(2022年製作の映画)

3.1

評価は低いようですが、なかなか斬新なテーマで面白かったです。ただ、嗅覚を失った女性警官が、嗅覚だけでなく、不倫相手を取り戻すためにその香水を悪用するので、その主人公に対する印象は良くないです。でも、狂>>続きを読む

水曜日が消えた(2020年製作の映画)

3.6

中村倫也さんが好きなので、104分間、中村倫也ワールドを楽しめました。
多重人格を斬新な視点から眺めることが出来ました。中村倫也効果なのか、この症状に悲壮感や苦悩が感じられず、むしろそれぞれの人格が、
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アリス・スウィート・アリス(1977年製作の映画)

3.5

殺人の方法が「ザクッ」と音が聞こえそうなほど残虐なのですが、反面、とても宗教的な映画でした。教会でのシーンが多いです。
犯人が中盤で明かされてしまい、その動機が今ひとつ理解出来ないのですが、おそらく強
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.5

一度嘘をつくと、例えそれが人を傷つけないためであっても後戻りできず、結局かえって多くの人を傷つけることになるのでリスクが大きいです。この映画はSNSの影響力と怖さも物語っています。
エヴァンの行動は感
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前科者(2022年製作の映画)

3.6

一番驚いたのは、保護司は国家公務員なのに無償だということです。時間と体力と気力の消耗が激しいのに、佳代はなぜ自分を犠牲にしてまでボランティアを続けるのか最初はわかりませんでした。何しろ、佳代は無防備で>>続きを読む

めぐりあう日(2015年製作の映画)

3.3

自分のルーツを偶然にも知ることが出来た主人公は幸せなのか、知らない方が良かったのか、わからないですね。でも、世の中には自分の親が誰なのか一生知ることがない人はたくさんいるでしょう。彼らはアイデンティテ>>続きを読む

ザ・ウォード/監禁病棟(2010年製作の映画)

2.9

89分のうち79分は退屈で、途中棄権しようと考えていました。最後の10分でどんでん返しがあり、なるほど、脚本はちゃんと捻りを効かせていたのかと納得しました。なぜ病棟に若い美少女ばかり入院しているのかが>>続きを読む

クローゼット(2020年製作の映画)

3.5

ポルターガイストがテーマのホラーですが、幼い子供たちばかり登場するのでかなり怖かったです。クローゼットの中の秘密、とはホラーとしては定番で月並みかと最初は思いましたが、そこに韓国の社会問題をからめたの>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.7

映画に映像美は重要だと実感しました。60年代のファッションと音楽が、レトロブームの今、美しく輝いて見えて夢の中にいるようでした。
主人公のエロイーズが見えるものが、華やかな夢と恋の世界から、ホラーへと
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テルマ(2017年製作の映画)

3.7

生きている人間の秘めた能力についてなので、心霊現象よりもずっと怖かったです。恐ろしい出来事は、生霊のなせる技と解釈すれば納得できるのですが、そもそも生霊にそこまで出来るのかが不明なので、この現象は不可>>続きを読む

アイ・ケイム・バイ(2022年製作の映画)

3.2

定番の「地下室」の秘密にまつわる恐怖映画です。何が怖いって、裁判官の冷血さと無慈悲さです。対外的には善良で公正な法律家の振りして、実生活ではとんでもないサイコパスだという二面性にゾッとします。この映画>>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

4.0

ヒュー•ジャックマン主演なので観ない選択肢はないし、当然私のスコアは高めです!そうでなくても、美しい2人の悲しい恋愛が絡む美しい映像のSFなので、目も心も楽しめたので高評価です。
初め、ヒュー•ジャッ
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ダブル・ジョパディー(1999年製作の映画)

3.7

だいぶ前に観たので二回目なのですが、やはりサスペンスの名作だと思いました。アシュレー・ジャッドの美しさと行動力、トミー・リー・ジョーンズの一見とぼけた感じの鋭さが合わさって、エンタメ感が強い追跡劇にな>>続きを読む

パニック・フライト(2005年製作の映画)

3.6

王道の航空パニックですが、ハイジャックものではなく、主人公が逃げられない機内で心理的に追い詰められるサスペンスの部分と、最後のアクションの部分に分かれているから2度楽しめますね。
レイチェル・マクアダ
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クルーレス(1995年製作の映画)

3.5

コメディ調でテンポが速く、楽しかったです。主人公のシェールがおバカな設定なのかと思いきやそんなことはなく、意外と身持ちが堅くて観察力にも長けているのです。成績を上げてもらうよう先生に交渉する時も、先生>>続きを読む

マグノリアの花たち/スティール・マグノリア(1989年製作の映画)

3.7

この映画の中の濃〜い人間関係は、今はあまり見られないでしょうし、最近は鬱陶しいと思われるのでしょうが、互いに鬱憤を吐き出したり、本音を言い合える仲間がいることは羨ましい気がします。もしかしてこの時代の>>続きを読む

ステップフォード・ワイフ(2004年製作の映画)

3.5

面白いSFでした。
夫たちはさえないのに、その妻たちはいつも夫に従順で美しく、完璧に家事をこなしている不気味な街に越してきたバリバリのキャリアウーマンのニコール•キッドマンは、初めはジャケ写真と真逆の
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インセプション(2010年製作の映画)

3.8

すごく面白いんですが、私にはすごく難しくて鑑賞後に解説を読む必要がありました。あまりに複雑で、ノーラン監督の頭の中をのぞいてみたいです。
夢の中で最愛の人と理想の世界を作って共に過ごすなんてことをした
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ファナティック ハリウッドの狂愛者(2019年製作の映画)

3.3

トラボルタが、何かしらの障がいのあるストーカーを巧みに演じているので、なぜ最低主演俳優賞を受賞したのか理解できませんが、特殊な髪型と巨体には圧倒されます。かなり体重を増やしたのではないでしょうか。
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残り火(2022年製作の映画)

3.5

珍しいデンマークのミステリーを楽しめました。なぜか音声はデンマーク語から英語の吹き替えになっていたのが不思議でした。
不倫と熟年離婚のB級映画だと想定していたら、どんでん返しが何度かある、とても面白い
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約束(2006年製作の映画)

3.8

たった110分とは思えないほど、10週連続のドラマを観たかのように、内容の濃い映画でした。韓国映画にはいつもこの感想を持ちます。
南北の分断が人の絆も引き裂くという哀しく深刻なテーマであるのに、主人公
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ドーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.4

ゾンビ映画は面白いと再認識させてくれる映画でした。
なぜ、どう言う経緯でゾンビが生まれたのか、の詳細説明なく、いきなり人々が襲われ始める無駄のなさが良いです。
主人公の看護師もかっこよくて印象的なので
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TANG タング(2022年製作の映画)

3.4

期待に反して(?)楽しめました。ミステリーのようなどんでん返しもあるので、退屈はしませんでした。人々がロボットを所有するのが当たり前である近未来の話なので、現実とかけ離れた感覚もあまりありませんでした>>続きを読む

ドリスの恋愛妄想適齢期(2015年製作の映画)

3.4

サリー・フィールドもこのようなおばさま役を演じるようになったのですね。ファッションがおしゃれで可愛らしくて、彼女のようにウィッグを着けてこんな服をいつか着たいと思いました。
でも、ドリスの行動にはあま
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

4.0

観てよかったと思える、とても良い映画でした。統合失調症についての理解が少し深まったとは思うのですが、当事者ではないとわからない苦しみの深さだと思います。薬で幻覚は収まるけれど、その副作用に苦しむことに>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

3.8

観た人から衝撃度が強いと聞いていたので、かなりの覚悟を持って観たのですが、心の準備をしていたためか、意外とすんなり乗り越えられました。
もちろん、大人たちの少年への理不尽な態度には心が荒みます。いくら
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.8

劇場で大画面で見た方が臨場感があるのでしょうが、見逃したので待ちに待った配信に感謝してます。
悪霊系のホラーを想像していましたが、それとは一味違っていて、アクションとSFとミステリーとサスペンスも併せ
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シークレット・デイ あの日、少女たちは赤ん坊を殺した(2014年製作の映画)

3.5

女は、そして母性は屈折すると怖い。この映画も「母」がテーマであり、恐ろしいですが、犯罪行為以外の点では同情できることもあるので危険です。母は子供のためには「何でも」するんだなと実感してしまいます。
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オンマ/呪縛(2022年製作の映画)

3.0

ジャンルはホラーですが、良い意味であまり怖くありません。霊よりも生きている母からの呪縛と束縛の方が怖いです。それに苦しむ娘は古今東西にいるので、世界共通のテーマなのですね。その次に怖いのは、いきなり母>>続きを読む

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.6

ギレルモ•デル•トロ作品にしてはモンスターは登場しませんでしたが、その代わり、人間を最も邪悪なモンスターとして描いているのでしょうか。登場人物のキャラがとても濃く、特にケイト•ブランシェットの醸し出す>>続きを読む

ナイン・デイズ(2020年製作の映画)

3.7

地味かもしれないけれど静かで感性に訴える、幻想的で好きなタイプの映画でした。ジャンルは「ファンタジー」のようですが、人の命が題材の、異次元の別世界の話なので、少しホラー要素もあると思いました。
主人公
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

原作は読んでいないのですが、原作が日本だとは思えないほど、はちゃめちゃドタバタの殺し合いコメディでした。命の価値が限りなく低い割には殺されても死なない不死身の人々もたくさん登場するので感覚が麻痺します>>続きを読む

赤い殺意(1964年製作の映画)

3.5

元は妾の孫として嫁に行ったので、夫にも姑にも馬鹿にされ、虐げられる貞子を見ていると本当に気が滅入ります。貞子をいじめる姑も、嫁に入った時は姑にいびられたのではないかと思い、その連鎖は断ち切れないのだと>>続きを読む