こうみ大夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

こうみ大夫

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獣道(2017年製作の映画)

3.4

内田英治の映画は清楚なミューズが一度淫乱にならなければならないのだろうか…。アントニーが予想外のはまり役だった。園子温感強めで、個人的には下衆の愛の方が好み。

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

5.0

ダークナイトやソーシャルネットワークやアイアンマンなんかよりも何度も観てる気がする。ありがとうロジャー。ヨーロッパの冷たさをここまで美しくデジタルで作り上げられる撮影なかなか無い。全ての商業大作映画が>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.5

日本とは此の様な美しい気質を持った国なのですと言うような映画。相手を思いやるのだけれどもその分自分自身も犠牲を負う。けれども決してそのことを口にはせず、押し黙って成るように身を任せる。人の顔の表を撮る>>続きを読む

オー・ルーシー!(2017年製作の映画)

4.3

最後ちょっと泣けたよね、不思議と。天才と凡才が交互にやってくような荒削りの、しかし無骨で真っ直ぐな映画。この映画で駄目だったものが一つあるとしたら撮影だろう。あまりにも無駄に動きすぎるカメラだったと思>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.0

この監督に才能が無いのは分かる。けれどもソン・ガンホが凄い。もうこれだけでこの映画は成り立っている。おにぎりを食う。引き返したい想いを噛み締める。台詞なんて一つも無いのに泣けてくる、素晴らしい。そして>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.8

これを見て真っ先に思い出したのは『童貞をプロデュース騒動』だった。心の底で我々は不謹慎を欲しているのかも知れない。今のYouTuberがそこに行くというのも人類の必然なのか。冷やかしのような笑いを向け>>続きを読む

聖なるもの(2017年製作の映画)

4.2

いわゆるフィクション的なパートの演出術、音楽の使い方見てるだけで才能の塊だってことはよくわかる。けどまぁ前作は超えなかった。なんか技巧的に上手くなってしまっているのは辛いところ。さして映画的新発見が無>>続きを読む

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

4.5

成瀬は女なのかと思ってしまう程見事に女を表現してくる。冷静に分析すると、乱す存在=男、乱される存在=女、として描くからこそ女性の主体性が極まる構造をしているのだが、それをそうと思わせず自然な物語に組み>>続きを読む

ウォーターボーイズ(2001年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

熱い、素晴らしい!
これが平成なんだ、懐古する気持ちでそう胸を張れる映画。
本質は「ダサさ」にある。そうアルタミラピクチャーズは教えてくれる。

ゾディアック(2006年製作の映画)

3.6

会話劇のお手本とも言うべき見事な編集は流石。それにしてもフィンチャーは女性と馴染めない主人公が好きな気がする。

夢と狂気の王国(2013年製作の映画)

3.5

何だかんだで良い会社だと思う。こんだけ面白い共同体だと観てて飽きない。

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

4.5

映像の素晴らしさに感動した。カラーが陳腐にさえ思う程のモノクロームの美しさ。やはりこの世界は後退している。
この作品の際立っているのは言葉の素晴らしさ、特にドイツ語の音だ。ただそれを聞いているだけでも
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.0

いやぁ攻めてた。
半分くらいのとこで、その映画がやろうとしていること(演じる自分と本当の自分という二面性)に気づけたのでさほど難解では無かったが、何より二人の演技に圧倒された。それでも分からないところ
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魔術師(1958年製作の映画)

3.7

とても人間味があった。魔術という言葉が一人歩きするような、関係ないところで信じている感情が勝手に暴走するようなストーリー。非科学から科学への報復のような執念が俄に感じられ、それはどうなんだろうか(笑)>>続きを読む

Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

4.5

たけしは凄く若者の繊細な気持ちが分かるのかもしれない。最後の台詞には果てしない希望がある。

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ラ・ラ・ランドよりウェス・アンダーソンより好きだけと、やはりまだ綺麗すぎるような。古典ハリウッドな雰囲気は見事だった。デルトロ編集上手すぎ。

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

何か分かんないけど見終わってガツンと来た。
だいたいのことはジェネレーションギャップでよくわからない、出てくるキャラクターたちも行動理由をちゃんと説明してくれない。でもどこか共感を感じれる部分が幾つか
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

最後の妹の振り返りロングショット。これだけでこの映画は映画として成立してる。フィルムの柔らかなトーンが妙な軽やかさと深刻にならない娯楽性を与えていて効果的。たぶん店のパートだけで3時間は見れる笑

ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

子供がジャンに幽霊に驚く芝居をつける。そこからこの映画は動き出している。自分が愛した者が現れたとき、果たして怖がるのか。ジャンの言う出会いの意味が少しわかる時、何だかこの映画の奥深さを感じる。見えない>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.7

冗長。けれどよくできてるし、これだけ沢山松岡茉優を観れたことは眼福。
終始なぜこんな可愛い松岡茉優が学生時代友達が少なかったか訳が分からなかったが(というか顔がお洒落だよね)、前半のドラマの詰め方もう
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

人生の意味とは何か。意味などない、生きろ。詩とは行動である。大いに賛成。悪魔に魂を売ったのではない。魂が悪魔を買ったのだ。

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

鬱な時に観た鬱な映画。ミュージカルを挟み込む演出には最後まで慣れなかったが、「この手で子供を抱きたかったの」というセリフが何故か後を引く。

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

今年も最高の映像美をありがとう、ロジャーディーキンス。終始痺れました。というかブレードランナーという名のクリスマスムービーだね、これは。こんだけCGを使っても描かれるのは“生”。いかに生きているものが>>続きを読む

渚のシンドバッド(1995年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

バシバシ効いてくる長回し、すげえよ橋口亮輔。浜崎あゆみは女優としてもこんなに才能あって、ホント羨ましいわ。みんな自分勝手ってなる夜の海が印象的。二度と撮れないな!っていう不器用さが随所に出ている。そこ>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

1.0

頭の悪い映画。チョンジョンフンのキャリアの汚点。そもそも実在の事件をここまで面白おかしくやってしまうってのもどうなんだろうか。

菊次郎の夏(1999年製作の映画)

4.0

たけしの作品は“漫”の世界。漫才、漫談、漫画、落語、映画、エンターテイメント、全てをごちゃ混ぜにした愉快な世界。そこにアクセントとして隠してある妙な懐かしさ。映画的名作でも無いだろうけど、忘れられなく>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

役者の演技との向き合い度がここ最近の邦画の中でも抜群。最後まで分からない、本当に。だけれども煙に巻かれたという感じはせず、ああそうやって自分もナラティブに捉えようと必死になっているなと省みてしまう。そ>>続きを読む

オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

3.9

何というか好きなところと嫌いなところが入り交じった感じ。突然グロテスクなところと、さらっと良い台詞言ってくる感じは好き。何を見せられているんだろうという感覚は常に残り、変態的とも捉えられそう。

乱世備忘 僕らの雨傘運動(2016年製作の映画)

3.8

中国がチベットなどと並んで抱える問題の地「香港」。ここまで酷い政治状況だというのは驚かされる。権利は普段の努力で獲得されるものだと改めて認識。よく考えたら仕事などといったしがらみ無しにデモを行えるのは>>続きを読む