こうみ大夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

こうみ大夫

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愛のまなざしを(2020年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

あんなちょっと手伝ったものが有楽町のビッグスクリーンで流れていてびっくり。
いろんな見方があると思うけど、やっぱ普通に演出凄いな、と感じた。仲村トオルのギアの違う変わり方といい、緊張感をずっと続けさせ
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バベル(2006年製作の映画)

4.4

非言語の中で起こるドラマ。イニャリトゥって本当に才能ある監督だったんだな。
最後に、あぁ家族の話だったんだな、と。
車の役所広司と菊地凛子の手持ちカットバックはどう撮ったのか…この日本で凄いよイニャリ
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アポロ13(1995年製作の映画)

4.4

この映画何が凄いって音楽だと思う。最高なときにベストなオーケストラが鳴ってる。
出てくる場所はとても少ない、ある意味密室劇なのにこれだけのものを作ってしまう。映画の作り方として素晴らしい仕事だ。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

歴史とは何か。現在と過去の対話である。物理学満載なこの映画に、史学で最も有名な言葉の一つであるエドワード・カーの一節を敢えてぶつけてみる。
幕があけると「2度見たけどあそこがやっぱ分かんない」と言う馬
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

これはもう韓国のケンローチ映画だ。
最後がハッピーであるだけで、ほぼ全てがケンローチなみの現実を見せてくる。社会に殺されてしまう家族、というあり方。そして更に産後うつに誰かを憑依させ語らせるという若干
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年製作の映画)

4.2

脚本だけで再び成り上がるというのが凄い。ローマの休日を書いていながら刑務所へ行き名を伏せて安い脚本を書かなければならない生活、というのは相当な精神的苦痛だと思う。でもそれでも脚本を書くことだけに拘った>>続きを読む

国家が破産する日(2018年製作の映画)

4.2

久々のキム・ヘス、痺れる。
弱肉強食が基本原則のキャピタリズムに生きてることをしばしば忘れかける。でも確かに生きている、韓国よりも大きな金が動くこの日本で。結果どういう選択が正しかったのかは分からない
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ターミナル(2004年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

最後、これがニューヨークって感じだ!
良い意味でも悪い意味でもみんなハッピーになれる映画作りがうまいスピルバーグ。空港という閉鎖空間を舞台に2時間という尺の中で人生のようなものを魅せる。露骨な悪役がい
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イカとクジラ(2005年製作の映画)

3.7

子どものままな大人の物語。とにかく全員の性のことが出てきて動物的で面白い。それなりな距離感で別居し続けるのもアリだと思ってしまった。一緒に住んで、子どもにも尊敬されて、外食したら子どもの彼女の分も支払>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

4.0

女性の独占欲。最後まで性にだらしない男。男は死ぬかいなくならないとああならないものなのか。道を見たときと似た感情になる。

蛇イチゴ(2003年製作の映画)

3.8

後半の失速感あるがまぁ面白い。
宮迫の役が上手いというより宮迫に合っている。あの会見より前に嘘ついてなくても嘘つき顔という宮迫の特徴を見抜いたのは凄い。
西川美和って最初の導入素晴らしいし、事がスター
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接吻(2006年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

主人公の女性が凶悪犯罪者に強い理解を感じ、やがて結婚をし、しかし彼が死刑判決の控訴を決めたことを受け、彼を殺そうとする。という意味の分からぬ話を、これだけ丁寧に描くことで理屈づけるこの映画の凄さよ。>>続きを読む

ホテルニュームーン(2019年製作の映画)

4.0

芸大絡みの知り合いがたくさん関わってるので観てみました。ありそうなの話を当たり前に撮るだけ、しかも予算は…なのに、こうもしっかり出来てるのは大御所たちの力だなぁと。娘役が結構よかった。ホテル前の引きは>>続きを読む

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

-

ジョンウィリアムズが天才だというのはもう置いておいて、新発見はダニーエルフマンとトーマスニューマンの軸からハンスジマーが出て来たんじゃないかというところ。特に一音にモチーフを込めるというのは現代映画音>>続きを読む

パピヨン(1973年製作の映画)

4.2

マックィーンが黒澤映画に出てきそうな顔してて面白い。大自然相手によく撮影したと思うよ。後日談を語らずひたすら脱獄劇として描くのは立派。あのソーシャルディスタンス完備の独房すげぇ怖いな、てか作ったのかな>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

4.0

me tooの裏側としてとてもリアル。
ロジャーの腕に一定の評価を持ちつつセクシャルハラスメントの告発をする女性たち。ロジャーはメーガンの拒絶を知りながら彼女をFOXの看板キャスターに仕立てた。それは
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.3

金スマのオードリー特集で若林は、「高校の頃春日が周りの無茶ぶりに応えて非常識なことをする芸、あれが漫才でも出せたら売れると確信した」と言っていたが、高校の頃面白かった「何か」というのは時代が変わっても>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.0

想像通りの面白さ。
チキンが旨そう、そして女性二人の格闘は美しすぎた。

劇場(2020年製作の映画)

3.8

映画の作りとしては上手かった。デュオにGOっぽさでモノローグをつければこの映画に見えてくる。
残念なことに男にも女にも共感は出来なかった。そんなん最初から無理してる笑いだし、どう考えてても才能ないこと
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.5

壇蜜が何かのインタビューで、一人で生きられないから結婚したのではなく一人で生きていく自信が付いたから結婚したと言っていたらしい。深い言葉だなと思うと同時に、そんなに世の中は弱さを吐き出し誰かを頼ること>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.6

ストレンジャーシングスとルーシーのいいとこ取りみたいな、でもどっちよりも面白い笑
こういう超能力少女系は主役がとにかく大切だけど見事はまってるね。三池崇史オーディションのような狂気顔。
後半のたたみか
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華氏 119(2018年製作の映画)

4.0

安倍晋三も暴いてくれ、マイケルムーアよ。
民主党もろともバッサバッサいくので快感。ホースで水撒きは最早インスタレーションの域で笑う。
しかし政治のトップにサイコパスを置いちゃいけないと思う。誰もが被選
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バグダッド・カフェ 完全版(1987年製作の映画)

3.7

明るいマツコデラックスが周りのみんなを笑顔にしていく映画だった。
色の使い方がとてもお洒落。昔の中国映画みたいな雰囲気だね。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

ティモシー・シャラメめ、いつもに甘い顔ばかりしやがって、いつか六本木ヒルズのトイレで文春砲でも食らいやがれ!
オープニングのハイスピード撮影で「はいはい、いつもの雰囲気映画ね」と油断したのが運の尽き、
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

以前にも似た作品をどこかで見たが、途中で誰か死ぬ家族系ロードムービーは発想がもう勝ってる。なんともサンダンスらしい作品。
ラストのダンスで爆笑だった。選曲からしてもう良いな、と。
「勝ち負け」という言
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デンジャラス・ビューティー(2001年製作の映画)

3.4

くだらないストーリーの中に今だと笑えないセクハラ風刺だらけ。女性差別史のドキュメンタリーみたいなもんだ…。

アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.7

冴えない奴が段々狂った主人公になってくのがスコセッシ作品面白い。
何度説明しても理解されないだろうなぁという不条理な夜。ツイてないなってのはそういことなのかもしれない。笑いながらもニューヨークの夜って
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バックドラフト(1991年製作の映画)

4.8

ずっと喧嘩してて草
興奮の余り気付いたら指切ってたわ笑
今の時代から見たらDVとハラスメントの映画なのかもしれない。否めない、いや、そうだろう。でもそこにも愛があった何かというのがこの時代なんだ。行為
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

4.0

作りは流石ソダーバーグ。とても面白い。
ミネアポリスといい、暴徒化、保健機関のスケープゴート、細かいとこまで合ってるからホント予言の書だわ。
ただ、中国の底力を読み切ってなかった所と薬ってのは出来てポ
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

3.8

男は馬鹿で女は勝手だ。手を出し辛い相手に、孤高な新聞記者という職業。ピースが見事にはまっている。

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.3

小説の中でギレンホールは「逃げた」という感情と闘い続ける。なぜあの時、車で戻ってきた犯人を追うことなく自分は逃げたのか。ひとえに怖かったからだろう。もう既にレイプされ、殺された妻と娘を見てしまうこと、>>続きを読む

ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

4.0

誹謗中傷と有名人による政治的発言。ナウいね。
良くも悪くもアメリカでスターになるには相当の胆力がいると分かる。才能とかよりそれが凄い。たった1年の休止でよく回復できたな、という印象。
見所はタマゴッチ
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ギャング・オブ・ニューヨーク(2001年製作の映画)

4.0

ニューヨークって本質そんなに変わってないと思うのよね。
グレイテスト・ショーマンの時代のお話。並べて見るとより面白いのかも。
この映画の最大の功労者は街のセット作り上げた人だ。しかしお金がかかりすぎて
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.7

これが映画だな!かっこよ!
最初に人を殺すこと、とか憎しみの顕れる時、とかそういう端緒が上手いタランティーノ。ダラダラ喋ってても役者の緊張感は見事。それにしてもサミュエル・L・ジャクソンのモブっぽいと
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アス(2019年製作の映画)

2.8

万引き家族、家族を想うときと並べて語られるので期待して見たら期待を遥かに下回る酷い出来。
それっぽいことやってみましたのオンパレード。A24の映画とかに感じてた“イタさ”を純度100%に詰め込んできた
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.3

ずっと緊張感。音楽を消しすぎた緊張感。
敵うような相手じゃないし、最後まで敵わない。不思議と北野映画を思い出した。幸せにならないと分かっている結末へと突き進む男たちって非常に切ない。
しかしとにかくオ
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