sahoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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mellow(2020年製作の映画)

3.8

告白っていいなと思える。女子中学生の告白相手は男の子だという思い込み。ともさかりえパートはコメディとして非常に面白い反面、誠実さって何?という疑問が浮かぶ。愛とエゴ。愛情と情と同情。「ありがとう。でも>>続きを読む

his(2020年製作の映画)

4.3

今泉監督やっぱり好きだなと思った。同性愛の感情的な部分だけでなく、現状を反映した社会的な厳しさを裁判を通してきちんと描く良作。働きながら仕事と家事育児をどう両立させるのかということにまで踏み込んでいて>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

オープニングのI wanna hold your hand、絶妙なタイミングで流れるEverybody gotta liveなど音楽が素敵。ハイルヒトラーの連呼やジョジョの友達の癒しキャラヨーキー、靴>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.2

ただただ切なくて辛くて、ふと気を抜くと泣いてしまうようなシーンの連続だった。すべては冒頭のシーンが美しく、愛に満ちていたせい。
どんなに愛し合っていても、全てを叶えられないこともある。いや、そういうこ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

スピーディかつスリリングなストーリー展開、美しいカット、その背景に潜む社会問題。圧倒的に面白かった。
印象的だったのは、半地下の部屋から撮る水の掛け合いのシーン。裏路地の夜の光があんなにも美しく映るな
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アラビアのロレンス/完全版(1988年製作の映画)

4.0

長い。そして美しい砂漠。60年代によくこんなスケールの作品が作れたものだ。
ロレンスを見つめるアリの眼が印象的。アラブの装束を纏ってもアラブ人にはなれず、功績をあげてもイギリスに邪魔者扱いされるロレン
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.2

それでも生き続けなくてはいけないことの辛さ、残酷さは、ダニエル・ブレイクに勝るものがあった。
どんなに真面目な働き者でも、たった一度の過ちが命取りになり這い上がることを許さない社会、それは日本も同じで
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カツベン!(2019年製作の映画)

4.0

活動弁士、聞いたことはあったけれどどんな仕事か初めて知った。みんなで笑い、泣きながら映画を観るシーンはニュー・シネマ・パラダイスを彷彿とさせる。フィルムの切れ端を貯める映写技師もパロディというかオマー>>続きを読む

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.3

ダニエルやケイティの置かれた状況は厳しいけれど、助け合える彼らはまだそれでも理想的で、現実にはもっと厳しい状況に晒されている人も大勢いるのではと想像してしまう。
ユーモアに富み、優しさと尊厳を持って生
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.2

明かされる真相と残るモヤモヤ。母の深い愛の恐ろしさ。彼女も土壇場ではお母さんを呼んでいた。サスペンスチックな捜査シーン、液体が流れていく画の美しさ。ウォンビンの可愛らしさが持つ説得力。全体的にじめっと>>続きを読む

2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

3.7

60年代にこのクオリティ。オープニングの映像とクラシック音楽にはゾクっとした。集中力の続かないシーンも多いが、猿人同士の暴力=戦争?、AIなど示唆に富んだ内容は現代にも通じる。
どの宇宙映画もこれを超
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冬時間のパリ(2018年製作の映画)

3.8

議論議論議論の応酬。デジタル化が進む社会に対する疑問や不安を登場人物みんなが代弁してくれるよう。ハゲ散らかしたヴァンサン・マケーニュの可愛さは変わらず。

パリの恋人たち(2018年製作の映画)

3.8

中身は大したことないけれど、滑稽で軽快に75分を楽しめた。マリアンヌのナチュラルな色気に見惚れる。エヴの若さも輝いていた。アベルのモフモフの天パ頭を触りたい。
男性監督ながら、賢い女性と愚かな男性をよ
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.3

多くを語らない分、画や音楽で魅せてくれる作品。ジャスミンだって傷ついていたはずなのに、異国の地であんなに強く優しく振る舞えるって素敵。言葉が多少通じなくても、心を通わせることはできる。今の時代に訴えか>>続きを読む

ひとよ(2019年製作の映画)

3.7

白石監督にしてはマイルド。鈴木亮平が爆発し、思わず妻に手を上げてしまうシーンが父の血を感じさせて辛かった。空白の15年間のエピソードがもっとあってもよかったのかも。
キャストは皆よかった。常連の音尾さ
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タロウのバカ(2019年製作の映画)

3.3

そこら辺に暴力団がいて、拳銃を手にしてしまうという設定そのものにリアリティを感じられず。
冒頭の知的障害者のくだりは衝撃的なまま、最後まで理解できず。暴力はまだしも、大声で叫び続ける演出に嫌悪感。
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.8

伊坂さんらしさ満載。矢本悠馬のハマり具合が素晴らしい。伊坂作品によく出てくる突飛だけどたまにいい事を言うキャラが、あそこまで自然にこなせる俳優がいるとは。三浦春馬も多部未華子も霞んでた。恒松祐里もよか>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.5

アイディアこそ素晴らしいものの、話の展開は凡庸。明らかな盗作をしている主人公を悪と見るべきか、共感すべき善人として見るべきか、どっちつかずな描き方だったのが残念。どうしてもミュージシャンになりたくてビ>>続きを読む

真実(2019年製作の映画)

3.8

カトリーヌ・ド・ヌーヴの圧倒的な大女優感。赤いマニキュアの似合うことと言ったら。ブツブツ言う小言までよくできていて、フランスらしさを感じられた。ジュリエット・ビノシュは自然な年の取り方をしていて若い頃>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.5

期待しすぎました。CM煽りすぎ。
まさにタイトル以上でも以下でもなく、あの頃のハリウッドを知っていれば楽しめるし、知っていなければそんなに楽しめない。
パルプフィクション的伏線回収を期待した私がいけな
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火口のふたり(2019年製作の映画)

4.2

途中まで、ただの変態じゃないかと思っていたけれど、状況が一変してこの二人の生き方もありなのかもしれないと感じた。
この作品では極端に性的な欲求が描かれているけれど、本能的な欲求は誰しもあるはずで、それ
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.5

淡々とセリフ少なくドキュメンタリーのように描きつつ、要所要所に映画らしい演出が施されていて非常に完成度が高かった。
出演者はほとんど素人だというから驚き。
過酷な環境の中で、それでも優しく、知恵を働か
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

ここまで"反政権"ネタを扱った映画が作れるとは、まだ日本も終わってないみたい。
内容的には、少しフィクションすぎる展開もあるが、新聞記者と内閣側の立場の違いに留まらず、家族を持つ一人一人の人間として描
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ロマンティックじゃない?(2019年製作の映画)

3.3

ラブコメあるあるを並べて、すべてを回収するという流れは見事。何も考えずに観られる。

ナラタージュ(2017年製作の映画)

2.8

坂口健太郎の束縛感がリアルでよい。工藤はもう少し色気のある女優がよかったのでは?松潤もかっこよすぎて現実感がない。もう少しくたっとしたおじさんでもいい気がする。撮り方ばっかり綺麗でも、中身がないとね。

凪待ち(2019年製作の映画)

4.5

某国の麻薬中毒者の物語には全く共感することができなかったが、このクズ男には同情してしまった。依存症だけど本当はまともになりたいと思っていて、そういう部分が端々で丁寧に描かれていた。
こんなにもどうしよ
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

3.0

あらすじからおおよそ推測できる展開、B級映画のような演出…飽き飽きしてしまい、クライマックスでも泣けず、早く終わらないかなと思ってしまった。子供時代の回想とか、ベタベタすぎて…。
そんな作品でも光る吉
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僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

4.2

前半うとうとしてしまったのが悔やまれるいい作品でした。
若干18歳にしてここまで信念を貫けるものなのかと感心。たった2分間を軸に家族、友情、恋、社会、政治と話が広がっていく様が見事。
政治や宗教の思想
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長いお別れ(2019年製作の映画)

4.2

つくづく映画って時間の芸術で、人生や日常をいかに切り取るかなのだと思った。この作品は切り取り方がとにかく素敵で、端々にこの家族の愛や繋がりの深さを感じた。葉っぱの栞とか…。
自分の祖母がまさに認知症な
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風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

5.0

スカーレットの美しさ、賢さ、強さには憧れずにいられない。誰にも従わず己の欲するものを追い求め、相応の報いを得ながらも一人の男性に愛され続ける。
レットのような包容力と色気を合わせ持った男性は、現代女性
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.4

脚本が素晴らしくリアルで、的確に各人物の心境を喋らせている。少し間違えれば重たく暗い物語になりかねないところを、上手く笑いを盛り込むことでとことん滑稽に、でも可愛らしく描くことに成功している。
個人的
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バイス(2018年製作の映画)

4.5

スピーディーな展開、時折挟むイメージが飽きさせず軽快に楽しめて、内容はヘビー。完全な政治映画。
ナレーターの正体、シェイクスピア劇風、エンドロールの見せかけ、ラストの語りかけ、Americaのエンドロ
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.0

単調な話のようで、実は結構起伏があって、そこにリアリティがあったのかなと振り返って思う。
オープニングの床と水と泡のシーンから印象に残る撮り方が多かった。中でも海辺の日差しが白黒ゆえかとても美しかった
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.0

誘拐事件の解決の過程で、主人公自身が抱える問題も明らかになっていく様が上手く描かれていた。終盤のどんでん返しへの誘導も上手く、衝撃を受けた。
主人公のアップがほとんどの映像の中でも、心情とシンクロして
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

肌の色も、育った環境も、価値観も異なる二人が互いに理解し合い距離を縮めていくロードムービー。
誰にでもわかる筋書きで、笑いが随所に散りばめられた脚本が素晴らしく、オスカー受賞に納得。
マハーシャラ・ア
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

主役3人の素晴らしい演技と美術と衣装!撮り方もこだわりを感じるところが随所にあった。下から人物を撮るアングル多かったな。
脚を揉ませるラストシーンが印象的で、それまで見せられてきた女たちのドロドロがな
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