あさのさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

牛首村(2022年製作の映画)

3.0

忌まわしき秘密とその恐怖を描いた、田舎系因習ホラーです。
前シリーズまでは構成がどこか散漫だった印象がありますが、本作は主人公が謎を追う形でまとまった作りになっており、わかりやすいです。
都市伝説とし
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ヘルアトラクション 絶叫館(2017年製作の映画)

2.5

リアル拷問ショーの恐怖を描いた、とっても残酷なホステル風スラッシャーホラーです。
一本調子の絶叫描写が長々と続くので、体感75分以上のイライラアトラクションが楽しめます。

ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖(2018年製作の映画)

2.5

歪んだヴィーガニズムの恐怖を描いた、とっても不気味な田舎ホラーです。
不快な描写が長々と続くので、体感80分以上のイライラ牧場ツアーが楽しめます。

カウントダウン(2019年製作の映画)

3.0

呪い解除系ホラーの佳作です。
割と一本道な展開ですが、最後のトリックがなんだかデスノートっぽくて面白かったです。

トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.5

小屋を舞台にしたLOST系世にも奇妙な風SF異次元スリラーです。
小品ではありますが、限られた空間を上手く利用した語り口の妙でグイグイと引き込まれました。

ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~(2016年製作の映画)

3.0

前作と同じく所々キッチリと怖がらせてくれる、手堅い悪霊ホラーです。
意外性はあまり無いものの、光と影…そして子供の恐怖演出が抜群に恐ろしいです。

わざとだと思いますが、チェンジマークの演出は少しノイ
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

4.0

前作までのオマージュに満ち満ちた、偉大なアトラクション娯楽大作のまさに集大成です。
シリーズ6作目と言う事でほぼ全てのパニック描写に既視感を覚えてしまうわけですが、良い環境で観るとさすがに迫力がハンパ
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カッパの三平(1993年製作の映画)

3.0

命を巡るひと夏の不思議な冒険を描いた、心優しい妖怪アニメです。
牧歌的な原作とはかなり展開が変わっていますが、友情をテーマとした民話としてうまくまとまっていると思います。

ムーンフォール(2021年製作の映画)

3.5

ご都合が過ぎる展開もアナログ最強なパターンも全て折り込み済み、厄災職人としてのエメリッヒ演出が隅々まで冴え渡った渾身のSFディザスタースペクタクルムービーです。
原点であるSFに立ち返り、これまでと変
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.5

よくあるB級人間狩りアクションかと思いきや、意外とアメリカ分断の闇を鋭く突いている気がしないでもない、社会派サバイバルバトルの力作です。
先の読めぬ展開を最後まで持続させている脚本は見事です。

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

4.0

運命と自省を巡る戦いを絶妙な緩急バランスで描いたSFサイコサスペンスです。
タイムループ+殺人鬼ものとして予想される展開は中盤まで、一捻り二捻りある脚本は見事です。
主人公へのイメージがどんどん上塗り
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呪い襲い殺す(2014年製作の映画)

3.0

タイトルに偽りなし、呪い解除系ホラーの佳作です。
先の読めそうな王道展開ですが所々キッチリと怖がらせてくれ、小どんでん返しもあって不思議と飽きさせません。
主人公オリヴィア・クックの魅力に負う所も大き
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ヴァスト・オブ・ナイト(2019年製作の映画)

3.0

怪音を巡る不思議な奔走を描いた、世にも奇妙な不穏SFです。
50年代のある夜の空気感が抜群に良く、オフビートながらグングンと引き込まれました。

ツイン・ピークスのブルーブック計画関連のエピソードが好
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星の子(2020年製作の映画)

4.0

宗教二世である少女の世界を絶妙なバランスで切り取った、日常系思春期映画です。
主人公が雨の中大声でテーマを叫んだりするようなドラマチックな展開が決してない、静謐なる大森演出を存分に堪能できます。
脇を
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ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

3.5

ニコラス・ケイジ版千と千尋の神隠しは、プロフェッショナルな清掃員が圧倒的暴力と養生テープでもって全てを解決するコメディスプラッターホラーの怪作でした。
ワイルド・アット・ハート至上主義なので、イカした
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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

3.5

命と決断を巡る社会派戦争映画です。
渋い配役による密室劇として、観る者に答えの無い問いを投げかけ考えさせる脚本は見事です。
同じく“安全な戦場”をテーマとした作品「ドローン・オブ・ウォー」と比べると本
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

4.0

侵略ディザスターでありながらタイムパラドックスの設定に一捻り加えられた、クリプラ印ターミネーター風味のSFアクション超大作です。
軍部の描き方はけっこうステレオタイプなのですが、主人公の周辺をタイトル
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

4.0

ここに来てあらためてSF史劇ヒーロー譚に愛の神話として立ち返った、ハチャメチャ系お笑いロックンロールアクションの快作です。
ソーシリーズとしてはあまりにも革新的であったタイカ監督によるラグナロク、その
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ヌードの夜(1993年製作の映画)

4.0

エロスとバイオレンスに満ち満ちた、情念ハードボイルドの傑作です。
都会の闇に蠢く男と女、その屈折した生き様のどうしようもなさが濃密に描かれております。
とにかく登場人物達の色気が90年代の湿度と相まっ
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TUBE チューブ 死の脱出(2020年製作の映画)

2.5

残酷シチュエーションスリラーの小品です。
要はよくあるCUBE系煉獄サスペンスなのですが、閉塞感という意味では割とレベルの高い作品になっていると思います。

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

ウルトラQ+ウルトラマンという稀代の作品への愛とオマージュに満ち満ちた空想特撮映画です。
シン・ゴジラ並の突き抜けたリブートを期待する映画ではないですが、意外と聖典に忠実な展開が昭和ウルトラ世代の自分
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バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

3.0

製作者の意図がわかりやす過ぎる、王道復古のアクションホラーです。
よくわからないけどなんだかすごくバイオハザードっぽい!と感じさせる作りにはこだわりを感じますが、あまりにも原作に引っ張られ過ぎた感もあ
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100日間生きたワニ(2021年製作の映画)

3.5

ありふれた日常とささやかな幸せ、そしてその喪失を描いた動物模様アニメです。
原作は毎日チェックしつつ楽しんだクチですが、映画も素直に感動できました。
オリジナル展開とそれに付随する主題歌も原作の精神を
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聖地X(2021年製作の映画)

3.0

ホラー風味の不思議なドタバタスリラーコメディです。
めちゃめちゃ怖そうな忌み地系予告編はミスリード、世にも奇妙なシュール展開が楽しめます。
小劇団特有のいい意味でのグダグダ感が好きな人には激しくオスス
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

4.0

芸術家または探求者としてのトーベ・ヤンソン、その愛と自由を巡る冒険の軌跡をたどった、知られざる伝記映画です。
ムーミンがいかにして世に出たかが描かれてはいるものの楽しいムーミン一家の愉快な起源を期待す
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

4.0

革新に満ちた哲学SFアクションシリーズの、今回はメタ要素+恋愛要素マシマシの極上のラブストーリーです。
リメイクでもリブートでもスピンオフでもない、実に多層的なマトリックスらしい奇跡の続編となっており
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小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

4.0

思春期の恋のときめきを永遠の106分に閉じ込めた、絶対忘れたくない恋愛映画の名作です。
社会的常識に縛られない小さな恋人達の燃え上がる想いには素直に心揺さぶられます。

空白(2021年製作の映画)

3.5

罪と罰をめぐる葛藤を描いた、心抉る人間ドラマです。
とても辛い怒りの物語ではあるのですが、希望を感じさせる空の白、そして心憎い音楽の使われ方によって不思議な余韻を作り出すことに成功しています。
真実や
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ウィドウ 怪物の森(2020年製作の映画)

2.5

よくあるPOVものかと思わせておいてそうでもない…と言うかほとんど機能していないところが逆に面白い、暗闇系森林ホラーです。
とにかく画面が暗いかつ救助隊の手際の悪さでけっこうなフラストレーションが溜ま
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.5

荒ぶる鈴木亮平を十二分に堪能できる、とってもピカレスクなバイオレンス映画です。
とにかく鈴木亮平さんの魂震える狂気、それに尽きる感がありますが、音尾琢真さんや滝藤賢一さんや中村梅雀さんらのコメディリリ
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.5

コミュニケーション齟齬によって生じるモラトリアムの闇を描いた、まさに青くて痛くて脆いを体現する黒歴史系青春残酷サスペンスです。
不穏な展開を経てのあのラストは吉沢亮さんの狂気を含む演技と相まって出色の
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ホムンクルス(2021年製作の映画)

2.5

深層心理との奇妙な対峙を描いた、ダークファンタジー系トラウマサスペンスです。
綾野剛さんのビジュアルは良し、演出も清水崇監督という事で期待値爆上がりでしたが、漫画を超えるようなトレパネーションの説得力
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

何をもって007なのかを問い続けたクレイグ・ボンド、その万感のフィナーレに相応しい大人のスパイアクションです。
報復と救いをめぐるサスペンスをラブストーリーとして見事に昇華させております。
手垢のつい
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クライモリ(2021年製作の映画)

3.0

森に分け入った若者達の恐怖と絶望を描いた、自分探し系暗黒アーミッシュスリラーです。
ありがちな前半ではありますが前シリーズの展開に一捻り加えられており、飽きさせません。
後半はいぶし銀のマシュー・モデ
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CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)

3.0

俳優陣の熱演がキラリと光る、不条理系密室サイコスリラーの佳作です。
酷評悪評の谷底を読み経ての鑑賞ではありましたが、それ抜きにしてもめちゃめちゃ楽しめました。
希望を含むけっこうベタな意味づけアレンジ
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スパイラル:ソウ オールリセット(2021年製作の映画)

3.0

旧シリーズにあった衝撃度こそ弱いものの、そのぶんある意味観易くなっているとも言える、とってもテンポの良い刑事スリラーです。
何を持ってソウと認識しているかでかなり印象が変わるかと思いますが、終盤あの懐
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