酢さんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

女囚さそり 第41雑居房(1972年製作の映画)

3.3

目的地なくロードムービーが始まるのが真っ先に死亡EDを想起させるので、何が起きても「そうとしかならんよな」と思う。やり過ぎ演出は70年代感が強い。室田日出男を始末した梶芽衣子が瀕死の白石加代子に近寄る>>続きを読む

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)

3.5

ぶっ飛び。話運びが理屈じゃない。梶芽衣子が夏八木勲を刺殺するところ、あたかもベッドシーンに見えるようカメラを横倒し→梶芽衣子が離れるに連れて元に戻るという流れで凝っている感があり良かった。

戦争のはらわた(1977年製作の映画)

3.0

「現場はつらいよ」が過ぎるような……。
個々のエピソードも発展が弱いように感じて、そこまで響かなかった。

熟れすぎた乳房 人妻(1973年製作の映画)

3.3

絵作りの上手さという点でめちゃくちゃ良く出来てる。家の構造、鏡、タクシーの料金メーター。手数の多さがグッド。

悦楽交差点(2015年製作の映画)

3.3

いかにもな手堅さの70分とタカを括っていると振りきられる。フィクションで現実を書き換えようという意思を感じる。

夜よ、こんにちは(2003年製作の映画)

3.5

正直ダセえと感じる箇所も多かった。もっと面白くなる題材だとも思った。ただ一方で、対立やサスペンス等の注意維持を目的に用意される作劇上の起伏よりも、簡潔な切り返しでマヤ・サンサが何を見たかを押さえようと>>続きを読む

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

3.3

どの恐竜の襲撃にも必ず「これは最悪だな〜」と思わせる捻りが用意されていて、そこに映画としての矜持を感じた。話の筋はあってないようなもん。

桜桃の味(1997年製作の映画)

2.5

このテーマであのオチやるのは本当に逃げだと思うので危うく憤死しかけた。車内のみで会話を見せていくテクは凄い。工事現場の砂塵の中に主人公が佇むだけで死をプンプンに匂わせるのも良かった。

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

2.5

予定調和に感じて面白くないってことは登場人物たちの人生の悲哀を自然に想像して補強できるほど年齢を重ねてないということなんだろうとポジティブに解釈してみるか。

プロメア(2019年製作の映画)

3.3

あんまり珍しい気もしなくなってきた青天井エンタメムービー。こういう面白さ以外の面白さをきちんと擁護できるようになりたい。

名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)

2.5

謎解き、京極×園子、京極×キッド、キッドの濡れ衣と乱立する話の軸が特に融合することなくアクションパートへ突入した結果、全員棒立ちで事情を話しだすという映画で考えうる最も恐ろしい状況に。いつもどおり壊れ>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.0

初見時は観賞後に「エンタメってすげ〜!」と高揚したのを思い出した。今見ると選曲のダサさがかなり堪える。特大異化効果をカマそうとするのはせめて一度にしてくれ。人間ドラマのやる気なさはいつものことながら、>>続きを読む

大脱出(2013年製作の映画)

3.3

スタローンとシュワちゃんがどちらも頭が良い設定なの、こいつらのコンプレックスの裏返しじゃねーのか……?と勘ぐってしまう。映画は普通に面白いです。

名探偵コナン ゼロの執行人(2018年製作の映画)

3.0

『から紅の恋歌』の狂気的な圧縮ぶりを見てからだったので相当身構えて臨んだら、思ったより理解可能な作られ方をしており安心した。ここ最近のヒット作のエキスを数滴ずつ混ぜてくる節操の無さはコナンとしては新し>>続きを読む

ピッチ・パーフェクト ラストステージ(2017年製作の映画)

3.0

レベル・ウィルソン絡みのシーンが面白い結果、シリーズ最終作としてのバランスは崩壊した感あり。

名探偵コナン から紅の恋歌(2017年製作の映画)

-

「これを映画として認めていいのか」と消費者としての倫理観が揺さぶられる2時間だった。爆風を背に飛ぶシチュエーションは『天国へのカウントダウン』と似ていても、そこに至る物語上の積み重ねは皆無。しかし我々>>続きを読む

ロボ・ジョックス(1990年製作の映画)

3.5

本作の脚本が『イリアス』をもとに書き上げたらしいと知って、本当にスチュアート・ゴードンが好きになってしまった。

名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)(2005年製作の映画)

3.0

一旦は倒叙に振り切ればいいのに、なんか中途半端。多分古畑の藤原竜也回みたいなことがやりたかったんじゃないかと思うけど、結果としては神谷明の確変も榊原良子の豹変も活きてこずなんだかなという感じ。

ポルターガイスト(1982年製作の映画)

4.0

フーパーっぽくもあり、スピルバーグっぽくもある。面白いんだから別にどっちでもいい。

映像リテラシーの高さ。アバンでテレビが使用されて以降、「映す」物体が屋敷内の緊張感を高める。『悪魔のいけにえ』の広
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名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)(2003年製作の映画)

3.3

のちにアクション超大作化するシリーズの未来を知っていると、順当に観光映画をしてくれる今作の行儀良さがなんともありがたく、染みてくる。

名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002年製作の映画)

3.3

説教くせーし犯人の動機は噴飯物だしでエンタメとしては微妙な感じが。ただ、血のイメージを最後まで途切らせない怪作でもある。

天使のはらわた 赤い淫画(1981年製作の映画)

3.3

普通にエロくてビックリ。大雨ジャングルジムセックス未遂→小便強姦→尻滝汗コタツオナニーと水を途切らせない展開に膝を打った。

名探偵コナン 天国へのカウントダウン(2001年製作の映画)

3.3

やっぱりミステリーがいらね〜気がしてしまうけど、それを抜きにしても脚本が凄い。見せ場をこんなに手際良く分配できたらシリーズ物としては満点じゃないの?タワーに残ろうとする灰原を助け出すくだりのスカシで爆>>続きを読む

突破口!(1973年製作の映画)

3.0

冒頭からなんの説明もなしで事件が起きて仲間が死んで爆発してしかもそれがグッとくる。簡潔と省略の極みな演出が凄い。

ただそれ以降はちょっとドライすぎて……今の自分にはまだ早かった感。だって主人公の情緒
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名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)(1998年製作の映画)

3.3

「Aの予感」をここぞという時に擦ってくるドヤ感が大好き。最終盤、建物の倒壊が蘭の救出だけでなく拳銃を打つか否かの判断をくだすドラマにも影響を与えるあたりが手堅い。情緒がわけわからん毛利小五郎を平然と成>>続きを読む

ビルとテッドの地獄旅行(1991年製作の映画)

3.3

展開重視っぽい中盤までが若干かったるいけど後半30分でお釣りがくる。

名探偵コナン 純黒の悪夢(2016年製作の映画)

3.3

もはや解かれる謎はなく、全編を貫く感情的なドラマを担う者もいない。一方で破壊されるべきものは破壊され、視覚的刺激が定期的に供給される。こんなのほぼパチンコと変わらねえだろとも思う。キュラソー絡みの良い>>続きを読む

座頭市喧嘩太鼓(1968年製作の映画)

3.5

悪癖で最近はどんな映画も必ず途中一回は止めてしまうんだけど、これはおもしろ撮影の連発で最後までノンストップで見れた、ので面白いんだとは思う。でももうちょっとエモくしてくれてもいいのに……とか。いや、三>>続きを読む

(秘)極楽紅弁天(1973年製作の映画)

3.3

破天荒やってます。片桐夕子とサムライが生き埋めにされるシーンが良い。この感じでオンボロ長屋の連中に特に肩入れしたくならない構成なの凄いかも。エネルギッシュなだけじゃなくて細かいところまで小道具凝ってる>>続きを読む

ブロンコ・ビリー(1980年製作の映画)

3.0

星条旗で作られたテントでの展開が全てを物語る。でもあんまりみんな能動的な行動をしてないので、そんなに感動はしなかった。

機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

4.0

押井守でエンタメの傑作。
「今ここにはない」ことによって生じるサスペンスが全編に渡って維持されるからこそ、「今ここにある」東京を描く美術が世界観の提示として成立する。こういう段取りの丁寧さにこそ感動が
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