ausnichtsさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ノーウェア デジタルリマスター版(1997年製作の映画)

3.0

グレッグ・アラキ監督は現在64歳の日系三世の監督で、インディ系ではかなり著名とのことです。映画はクィアといいますか、愛とセックスと妄想のカオスという感じで、色彩感覚はポップ、音楽も当時の最先端、アート>>続きを読む

オアシス(2024年製作の映画)

2.0

過去に見た映画の残像を頼りに撮っているような映画です。それも悪くはないと思いますが、それを再構築する物語は自分自身で生み出さないと映画にはならないです。

俳優たちもどう演じていいのかわからなかったん
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本心(2024年製作の映画)

3.0

基本的には原作の持っているテーマをすべて取り入れています。石井監督のまじめさの現れだと思いますが、それだけに原作同様入れ込みすぎて散漫に感じます。

この原作の主要なテーマは自由死やAiではなく、朔也
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ネネ -エトワールに憧れて-(2022年製作の映画)

2.0

キャスティングに無理があるんですから演出でフォローしないとダメでしょ。

主演はヴァレリア・ブルーニ・テデスキさんとルイ・ガレルさんの娘オウミ・ブルーニ・ガレルさんです。親の七光ではないとは思いますが
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ルート29(2024年製作の映画)

3.0

設定を姫路から鳥取としているだけで、ロードムービーじゃないです。別にルート29じゃなくてもいいように感じます。

出会う人たちもエキセントリックな人ばかりで、そうした人たちとの出会いが断片的につなげら
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.0

見るべき映画がないときは、わざわざ劇場に足を運ぶこともないだろうとスルーした映画をDVDで見ます。

有村架純さんは芯のしっかりした裏を感じさせない俳優さんですね。

聖女ちひろさんの映画です。成人男
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

3.0

ジョージアに今もあるロープウェイを使ったファンタスティックで都会人にはノスタルジックな映画です。30分に一度だけすれ違うというドラマ性をニノとイヴァの恋愛にうまく生かしています。

ただ、台詞なしの違
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アイミタガイ(2024年製作の映画)

3.0

いやあ、お見事!と言うしかないシナリオでした。

黒木華さんを見ようと思って行ったのですが、映画の構成にびっくりしました。登場人物すべてが、その人物も知らないところで他の人物とつながり、最後の最後、お
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SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

3.0

山本奈衣瑠さんの佇まいの美しさが救い、という映画です。

映画自体はかなり曖昧に終始しています。その曖昧さが意図的なのか、中途半端さの結果なのかを考えて楽しむ映画です(笑)。

結局のところ、短編のプ
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2度目のはなればなれ(2023年製作の映画)

3.0

今から10年前のノルマンディー上陸作戦70周年の1914年6月6日にイギリスの介護施設で暮らす89歳の退役軍人が一緒に暮らす妻以外の誰にも告げずに一人でフランスに渡ったらしいです。

その実話に感動物
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ジョイランド わたしの願い(2022年製作の映画)

4.0

パキスタン人監督によるパキスタン映画を初めて見ました。この映画が初の長編映画という現在33歳のサーイム・サーディク監督です。

家父長制度における個人意識の抑圧、多様なセクシュアリティがテーマの映画で
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国境ナイトクルージング(2023年製作の映画)

3.0

アンソニー・チェン監督、日本では「イロイロ ぬくもりの記憶」以来の10年ぶりの劇場公開作です。舞台は朝鮮族が町の54%を占める北朝鮮との国境の町延吉です。主要な3人いずれも朝鮮族ではなさそうなのに白頭>>続きを読む

徒花-ADABANA-(2024年製作の映画)

2.0

「デビュー作「赤い雪 Red Snow」で国内外から高く評価された甲斐さやか監督」と紹介されていましたので早速見てみたんですが、どういうテーマ持っているのか伝わらず映画が浅すぎます。

「それ」と会話
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二つの季節しかない村(2023年製作の映画)

3.0

ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督にとっては映画は3時間が目安のようで今回も約200分。でも長くは感じません。

それにしても嫌な人物を描くのがうまい監督です。最初から最後まで独善的で利己的な男の話です。な
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若き見知らぬ者たち(2024年製作の映画)

3.0

不幸にまどろみつつ暴力への誘惑を内在化する若き見知らぬ者たち…ということか。

「佐々木、イン、マイマイン」を見逃している内山拓也監督、不幸物語を好む今どきの監督とはちょっと違うようだ。

だが、映画
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西湖畔(せいこはん)に生きる(2023年製作の映画)

2.0

思わぬ展開にびっくり!

長編デビュー作の「春江水暖~しゅんこうすいだん」を見逃していますので、期待を持って見に来ましたら、悠久の中国といった映画ではなく、なんと無茶苦茶濃い〜家族物語でした。

当局
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助産師たちの夜が明ける/助産師たち(2023年製作の映画)

3.0

「愛について、ある土曜日の面会室」では「長編デビュー作でこの映画が撮れますか!28歳にしてこれだけ多様な人間たちが描けますか!」と絶賛したレア・フェネール監督、すでに14年が経っています。

この映画
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エストニアの聖なるカンフーマスター(2023年製作の映画)

3.0

この映画を見ますと「ノベンバー」の不可解さが氷解します(笑)。

ライナル・サルネット監督は我々一般人とは違うものを見ているということです。

でも結局ラファエルとリタのラブストーリーだと思います。
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HAPPYEND(2024年製作の映画)

3.0

青春ものと社会批判ものがうまく融合せずかな。

ただアメリカが生活拠点ということなのか、同年代の日本の監督とはちょっと違った印象があり、次回があれば見てみたいです。

日本を外から見ている感覚かも知れ
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

3.0

「哀れなるものたち」は話が幼稚でつまらなかったんですが、この映画はわけがわかんないですし、面白くはありませんが、それでも「哀れなるものたち」よりも映画です。

レイモンドは神になり、ダニエルはカニバリ
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傲慢と善良(2024年製作の映画)

3.0

つくりはTVドラマ、そのつもりで見ればよくできたラブストーリーだと思います。「傲慢と善良」にこだわってみますと物足りないということです。

一番の理由は、藤ケ谷大輔さんと奈緒さんのバランスがよくないこ
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Cloud クラウド(2024年製作の映画)

3.0

前半はサスペンス、後半は喜劇(的)ドンパチ騒ぎだけの映画です。

かろうじて菅田将暉さん、窪田正孝さん、古川琴音さん、奥平大兼さんらの俳優で持っているとしか言いようがありません。

黒沢清監督、多作ゆ
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ぼくが生きてる、ふたつの世界(2024年製作の映画)

3.0

CODAの話ではなく、五十嵐大の半生記、あるいは青春放浪記みたいなものですね。

明子(忍足亜希子)や陽介(今井彰人)のシーンや大(子役〜吉沢亮)との関係シーンが少なすぎます。前半は祖父(でんでん)が
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パリのちいさなオーケストラ(2022年製作の映画)

3.0


20歳にして自らのオーケストラ「ディベルティメント管弦楽団」を立ち上げたというフランスの女性音楽家、指揮者のザイア・ジウアニさんの17歳からの3年間くらいを描いた映画です。

本人のインタビューを読
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SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース(2023年製作の映画)

3.0

映像として美しいと言えば美しいのですが、映画はそれだけじゃNHKスペシャルと変わらないと思います。

せっかく「私たちの初恋の相手は自然でした」と始まるのに、マルグレート・オリン監督の両親のオルデダー
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リンダとイリナ(2023年製作の映画)

3.0

初ギヨーム・ブラック監督がこの映画ですとこれでさようならかもしれませんね。

めげずに「女っ気なし」「やさしい人」「7月の物語」「みんなのヴァカンス」「宝島」をご覧ください。

フランスの女子高校生の
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シサㇺ(2024年製作の映画)

2.0

「史実に基づくフィクション」とありましたが、史実といっているのは単に時代背景でしょ。主人公も物語も現代的視点から描いた創作と思われますのでこの表現はよくないです。

ましてや悪いこともやったけど良い奴
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ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

3.0

「僕はイエス様が嫌い」の奥山大史監督、その映画はびっくりするくらいまとまっていたんですが、こちらはかなりぼんやりしています。させているのかもしれません。もうちょっと突っ込んだ描き方をしたほうがいいと思>>続きを読む

チャイコフスキーの妻(2022年製作の映画)

3.0

HPやチラシの画像を見て2020東京オリンピックの盗作騒ぎを思い出すのは私だけでしょうか(笑)。Tにはなにかこうしたイメージをさせる力が備わっているのかもしれません。

映画はゲイ・コミュニティ的男の
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

3.0

前作「あみこ」を見て「こういう才能が継続的に映画が撮れるといいのですが…」と書いた山中瑶子監督の長編二作目。

ちょっと現実的過ぎますね。「あみこ」も「カナ」も山中瑶子監督の分身と思われますが、「あみ
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.0

なんとなくスルーしてしまった映画をDVDで見ました。

構成上仕方ないのかもしれませんが、大和の人格や人物像が説明的で映像がないために奥行きがないですね。犯罪の重大さに比して存在感が薄いということです
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愛に乱暴(2024年製作の映画)

2.0

「原作に乱暴」

これだけ原作から変えてしまうのなら、オリジナルで撮ればと思います。

時江と桃子をリンクさせなければこの原作を映画化する意味はないです。桃子の今を過去のしっぺ返しと取ればそれは昼ドラ
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ポライト・ソサエティ(2023年製作の映画)

3.0

え?!こんな映画だったの?と、チラシ画像や公式サイトを見ていたら思いとどまったのにと後悔しても始まらず。

パキスタン系イギリス人のムスリム家族(実際は知らないけど…)とは思えないボリウッド風映画でし
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.0

韓国でのリメイク版「ソウルメイト」のオリジナル版です。

韓国版ではシスターフッド的な意識を感じましたが、オリジナルはどちらかと言いますと青春恋愛ものです。あらためて韓国版がよくできていると感じます。
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箱男(2024年製作の映画)

3.0

この原作は映画化に向いていません。というより、映画化しちゃいけない小説です。

小説はいくらでも主体を変えられますが、映画は基本、主体は客観です。

主体やシチュエーションがころころ変わる話をひとつの
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プロミスト・ランド(2024年製作の映画)

3.0

「せかいのおきく」と同じYOIHI PROJECTからの第2弾劇場映画「プロミスト・ランド」です。

物語は、マタギの伝統を守りたいと考える(かどうかもよくわからない…)若者二人が禁止された熊狩りを強
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