あらゆる意味で王道。
冤罪モノという王道の素材に、観る者をしっかり引きずり込んできっちり泣かせる王道の演出。そして最後は胸がすく王道の展開。
映画作家も大御所になって老境にさしかかるほど、「作家性>>続きを読む
ストーリーは定番だけど王道。ビジュアルのこだわりと凝りっぷりでトコトン楽しませてくれる。
個人的には、アニメらしからぬブリティッシュな笑いと、英国コメディアンで固めた脇の声優陣に大満足。
観ている>>続きを読む
あちゃー、個人的に苦手なヤツでした。淡々としていて、みずみずしいヤツ。かつ、劇伴より生活音の方が前に出てくるヤツ。
てことで、以下、私のレビューは役に立ちませんので悪しからず(気に入った人は読むべか>>続きを読む
ところどころ雑いけど、勢いで最後まで楽しめた。「当たり」というより「拾い物」。
頭良さそうな計画に見えて、かなりザル。それが計算の上なのか偶然なのか知らないが、後からすぐにでもバレるような痕跡を残し>>続きを読む
現実世界にゲームの世界が侵食してくる前作と、ゲームの世界に入り込む本作では、設定自体は前回の方が斬新で今回はありきたり。
でも定番な分、展開にヒネリがあって、小ネタも気が利いていて、キャラクターもそ>>続きを読む
「シラノ好き」にはこたえられない快作。始まって5分も経たないうちに名場面の引用で畳み掛けてくるから、もうタマラン。
製作秘話のフィクションだから、8割方、シラノのストーリーをなぞってることになるので>>続きを読む
ケルト美術をベースにしたアートワークが素敵。魂や匂いのビジュアル化も秀逸。
ストーリーはよくある神話や童話だけど、定番ならではの力強さで心を掴む。
そこにアイルランドとイングランドの哀しい歴史や、>>続きを読む
70年代映画の「色」や「空気感」が再現される中、90年代以降(おそらくはコーエン兄弟以降)のクールでオフビートな笑いが展開。
そういうのキライじゃないけど、この題材に関する限りは、70年代の「怒り」>>続きを読む
CGなしとかガチなスタントとか、そういう「芸」の部分にばかりひたすら感心させられたせいか、作品世界にはほとんど没入できなかったわ。あれだけ豪快なアクションやられると、どうしても一歩引いた目で見てしまう>>続きを読む
これ、フィルマークスの私のお仲間さん(何て呼ぶんだっけ? マイミクさんじゃなくて)の8割ぐらいは「何だこれ、うひょっ!」って食いついてくるんじゃない?
ギャラクエだぜ、ギャラクエ。「ギャラ街道」じ>>続きを読む
半年前に予告編を見た時から感じてた「当たり」の予感が的中。予想通りの展開と、こっ恥ずかしいぐらいのベタな演出だけど、予定通り泣かされましたわ。
古今東西、「ケチな悪党の改心モノ」って、無粋なツッコミ>>続きを読む
もっとクダラナイ笑いを期待していたら、真摯な宗教論でした。冗談を真面目に分析しているような感じ。
スパモン教そのものの面白さではなく、新興のパロディ宗教がいかに世間の常識とされる習慣やルーティンと戦>>続きを読む
「サンタクロースはゲス野郎」とか、おフランスって、こういう倫理観の欠如した不謹慎系のブラックコメディは巧いよな。しかも、お洒落に仕上げるからタチが悪い。
話が一本調子だから、途中から飽きてくるけど。>>続きを読む
本人や関係者たちの回想と並行しながらドラマが進行していく構成の妙。シリアスなタッチで何ともスットコドッコイな顛末が描かれていくのが面白い。
中でも、実話の本人が、ドラマ上でこれから犯行に向かう主人公>>続きを読む
ちょっと今までにないタイプの西部劇。
正統派の様式や品格を保ちつつ、アメリカン・ニューシネマの香りやマカロニ・ウエスタンのエッセンスを散りばめながら、現代的な切り口で仕上げている。
西部劇に「化学>>続きを読む
「暴力に勝てるのは品格だけ」という台詞が心に響いた。差別もまたしかり。
差別や暴力がなくなるという絵空事ではなく、どうあがいても不公平が大前提の社会で、差別という行為の品性のなさに気づかせ、偏見を自>>続きを読む
冒頭、兄の部屋にこっそり入るシーンの心象SEでがっちり捕まった。
と思いきや、後の流れは、つまんない時のジョン・ヒューズだった(何だっけ、補習で集められた図書館で自意識過剰な高校生たちがグダグダと幼>>続きを読む
劇中の「チキショー、カッコいいなぁ」という台詞とニュアンスに、この映画のすべてが凝縮されている。
シリアスとコメディ、アクションとスラップスティックのバランスが絶妙。
初期設定に無理があるものの、>>続きを読む
もったいないわぁ。すべてにおいて腹八分目。「もっとたっぷり見せてくれよ」
と。
主人公が善人なのかクソ野郎なのかが中途半端でどっちつかずだから、芸人(フリークス)たちとの葛藤が盛り上がらず、感動も淡>>続きを読む
観る側のセンスが問われる映画。「怪獣がほとんど出てこない」だの「期待はずれ」だなんてホザいてる時点で、己れのセンスのなさを世間に晒しているようなもの。
『クローバーフィールド』や『第9地区』の系譜上>>続きを読む
創作の神様が降りてくる瞬間に立ち会える映画。
無作為や偶然が重なり合い、自分にとって意味のあるものになった瞬間、そこに真実が見えて価値が生まれる。それが力強い表現となって万人の心を打つ。
その一瞬>>続きを読む
ちいっ、何も知らずにリメイクの韓国映画(監視者たち)の方を先に見ちまったよ。
あっちはあっちでケレン味が増してて面白かったけど、こうしてオリジナルを見てしまうと、やはりリメイク版は若干やりすぎ、韓流>>続きを読む
あーん、分かんねぇよ~(泣)。
ルール多過ぎて覚えらんねぇよぉ~。
それなりに見応えあるし、そこそこ手に汗握るし、どことなく面白いんだけどね。
理屈の部分が腑に落ちないというか、考え始めるとキリ>>続きを読む
実話がベースだけに、大したヒネリはないが、ド直球で感動させる。実話の果汁の濃度はさておき(プラッシーとかキリンオレンジぐらいじゃないかな。ファンタほど悪質じゃないにしても、DoleやSunkistでな>>続きを読む
「こんなの、家で見りゃいいじゃん」「NHKスペシャルみたいなもんでしょ」なんて思っていたことを猛省。
劇場で見ないと全く意味がないドキュメンタリーです。部屋で見たら魅力も価値も半減、パンソコやスマホ>>続きを読む
飼い主の言うことを聞かないスマホ、って設定だけで「当たり」確定。世間的にヒットするかどうかは別にして。
「もっとスワイプして」「充電差して」「抜いて」「やっぱり差して」「今日はイヤホンジャックの方、>>続きを読む
学園モノのイケてないコンビを女子で、ってのが新鮮(「ゴーストワールド」は一応、社会人だったし)。しかも片方はLGBTだし。
で、デブ担当が、この手のキャラなら当代随一ジョナ・ヒルの妹ってのも気が利い>>続きを読む
爆破、銃撃、血しぶき一切なしで、戦時下の現実を描写。戦闘や暴力がもたらした結果のみが横たわる風景だけで、過酷な状況がひしひしと伝わってくる。
そんな中、たった1本のロープを手に入れるため、地雷だらけ>>続きを読む
確かに見た目はキモいが、入口の時点で「こういうのもアリ」と素直に受け入れてしまったから、それほど抵抗はなかった。酷評に同調して、ヒステリックにディスるほどでもないかと。
むしろ私には「宇宙戦艦ヤマト>>続きを読む
「ウルトラQ」や「怪奇大作戦」的な設定は面白かったが、クレしん史上、最もダークな展開に気が滅入った。
何より、群衆心理など人間の闇の部分をさんざん見せつけられたのが不快。そもそも、このシリーズにそぐ>>続きを読む
地味ながらも回を追うごとに面白くなってくるシリーズ完結編。「文化系のボーン・シリーズ」が、3作目にして「文化系のボニーとクライド」に。
熟年カップルの逃避行が、余裕があってエレガント。とにかく、ビル>>続きを読む
スパイものなのに、ちっともスパイものに見えない辺りが、真にスパイものとも言える地味地味スパイ・シリーズ。
2作目にして、ヘレナ・ボナム=カーターの参加で一気に面白くなった。実は小デブなのに美人で愛嬌>>続きを読む
笑顔を見せるビル・ナイと、モテるビル・ナイが見られる貴重作。地味ながら入り込ませるストーリーに、地味ながら豪華なキャストも見所。
一方で、ジャズの使い方がここまでセンスのない映画も珍しい。演出もくそ>>続きを読む
文化系ダイ・ハード。いや、図書館ダイ・ハードかな。
こういう設定って、無条件で涙腺揺るがしますよね。しかも、題材的に声高に叫んだりオーバーアクションになったりしがちなところ、終始抑えた演技で静かに抵>>続きを読む
そこそこ科学的な設定といい、思わせぶりなカメラワークといい、「それっぽい見せ方」が巧み。
手垢にまみれたB級のバカ設定を土台に、透明人間を主役じゃなくて脇役・悪役に回すことで、一級のスリラーに昇華さ>>続きを読む
最後、そっちかー!
小津安二郎的な味わいと思わせて、伝統的価値観が次から次へとあっけなく、ポップな調子で崩されていくのが可笑しくて。
しかも最後は、その価値観の権化とも言える本人が最もハチャメチャ>>続きを読む