ハルさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

映画館で観た時は気づかなかったけど、インタビューから回想を辿るという構造がロランスと全く一緒だということに今更気づいた 明確な年代表記があるところも ドランは目の前の現実から乖離した映画は絶対に撮らな>>続きを読む

息の跡(2015年製作の映画)

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生きていくことは、息苦しい 息苦しいほど、奮い立って地に足をついて生きている その生々しさに慄いた 全てを失うという悲しみ、或いは苦しみ、そしてその怒りや感傷は決して美しくも感動を誘うものでもない 作>>続きを読む

空に聞く(2018年製作の映画)

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不思議な、淡々とした距離感が、そこにある現実をただ映していた センセーショナルなバイアスのない、ただ生きるひとたちの姿 

星の子(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

うちも全ての始まりは自分だったから、まーちゃんの、ちーちゃんのせいだよ、という台詞がつらかった 消化に時間がかかる フラットでいてくれる友達が救いだった

落穂拾い(2000年製作の映画)

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ハートのじゃがいも 針のない時計 深夜の地下教室

逃げた女(2019年製作の映画)

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本編とは関係ないんだけど、韓国語の「行ってきます」って、’갔다올게요’で、가다(行く)と오다(来る、帰る)の組み合わせなのがいいな、と観ながら思った 行ってきます、と言いながら、同時に出て行く場所が帰>>続きを読む

めまい(1958年製作の映画)

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構図と色合いのバランスがすごく良くて綺麗で途中まで楽しく観てたけど(尾行のシーンの花屋とか庭園とかサンフランシスコ湾とか最高だった)、男が着せ替え人形みたいなこと始めた瞬間に全部無理になってそのあと全>>続きを読む

詩人の恋(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

わたしは卑屈なので相手の幸せを願って身を引く美徳みたいなものにあまり共感できない それを現実でするしないの是非などではなく、フィクションでそれを良い話のように描くことにあまり共感や感動ができないという>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

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2回め 物語の配分と構成にしてもとにかく賢く、きれいで、無駄がなく、それでも余白はありながら、墨を含ませた筆で静かに曲線を描くような映画 しなやかに、したたかに変化していくキャラクターたちと、手を取り>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

別れるまでが、二人のきらきらした日常よりもずっと印象的だった。結婚式の階段で、別れるから、と目を伏せる麦と笑う絹。ファミレスで、向かい合って、終わりを引き延ばす二人。泣いた麦の横顔があまりにもかなしく>>続きを読む

マイ・マザー(2009年製作の映画)

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2回め 通常の物語の進行と、何度も差し込まれる無機物を写しただけのごく短いショットやホームビデオのような追憶のシーン、最後の岩場のシーンまで全て、私たちは一直線の時間の上の出来事に勝手に変換していたけ>>続きを読む

天使の入江(1963年製作の映画)

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あの音楽みたいに最高の瞬間を転げ回っていたい

パターソン(2016年製作の映画)

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ドリッパーに注いだお湯がゆっくりコーヒーとなって落ちてゆくみたいな、そんな映画 やさしくて、愛おしい生活 目を瞑って緩やかな時間を慈しむ、その幸福

アクエリアス(2016年製作の映画)

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細くて硬い一本の芯が通っているような人間、クララがよかった 大事なものを、誠実に、まっすぐ、一生懸命、大事にしようとしている姿勢が好き (大事なものを大事にするのって意外と難しい) 眼差しと繊細さ、言>>続きを読む