FeManさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.7

まず主演の女の子が役にすごくハマってた。

ストーリーは王道の起承転結やプロットなどを守っていて自然に観ることができた。

一番の肝はやはり、聾唖の家族とその通訳をする娘の描き方。家族のキャラクターも
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(1997年製作の映画)

3.7

日常生活の雑音を丁寧に扱っていた印象。
スラムの貧困を舞台にその中の人間模様を描く。ただひたすらその情景を映していくが、即物的とは思わなかった。

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

3.8

遠い昔に観て、ふとまた観てみようと思った。

普通にいい話。

ほのぼのとした田舎の空気感が自分に合っていたから、ふと観たくなったのかもしれない。

ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

5.0

数ある映画の中でもトップクラスに好きな作品をシアターで鑑賞できたことに感動。

自分の知っていたオリジナルにはないカットなども多少あったがストーリーに大きな違いはなく、どちらでも問題ないような印象だっ
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女ともだち(1956年製作の映画)

3.2

女たちの男をめぐる狭い関係性はなんだか大学のサークル感があった。
自殺した女の理由もそれに関連した事柄だと後々明らかになっていく。
昨日今日出会った男女がこうも恋愛で拗れていくのかーと思いながら観てい
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8 1/2(1963年製作の映画)

3.6

何回観ても正直世間ほどの評価ができない作品。
そういった意味で太宰治の人間失格と並んで自分と世間とのズレを感じる作品。

蝶の舌(1999年製作の映画)

3.7

ミツバチのささやきと世界観が似ているが、こちらの方が明示的に政治が描かれている。

ストーリーはシンプルで全体的に可もなく不可もなくといった所。

エル・スール(1982年製作の映画)

4.0

ミツバチのささやきと違い、登場人物たちの立ち位置が比喩的に描かれるのではなく、数少ない登場人物たちをストーリーを通してスペインの政治的な背景や歴史を見せていくという、一般的な手法が前作よりも個人的には>>続きを読む

これがロシヤだ/カメラを持った男(1929年製作の映画)

3.9

長いような短いような時間感覚だった。
超実験映画として観ると楽しめるかな。

タイトルのカメラを持った男ってのもいいね。ちょくちょく出てくる立てたカメラを覗く男がなんとも言えないシュールさがあったが!
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出発(1967年製作の映画)

3.8

同監督の作品は「早春」しか観たことなかったが、この作品は早春よりも芸術性が高い。しかし主人公の男の子はADHD的な注意欠如多動症のような部分が早春とも少し重なるような気がする。

場面転換もともすれば
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エレニの旅(2004年製作の映画)

4.0

なんとも哀しい物語。DVDジャケットの裏には、この映画で描かれる愛と悲しみ、歴史の激動は、私の母が実際に生きたものです、とある。

白布のはためく中、オーケストラが音楽を奏でるシーンはなんとも美しい。
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テオ・オン・テオ(2004年製作の映画)

3.9

印象に残った言葉が二つ。

一つは、自分が同監督の作品を観ていて思ったシュルレアリスト的なものを監督も意識していたということ。

二つ目は小説よりも詩の方がお好きだということ。なので同監督の作品、例え
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永遠と一日(1998年製作の映画)

4.2

ストーリーはいたってシンプル。可愛らしい少年と老人の一日。それを軸に老人の人生を追想するという形式。
タイトル通り、永遠と一日に納得。

言葉をお金を出して買うという、一見おかしなこともその国の言語が
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ユリシーズの瞳(1995年製作の映画)

4.0

登場してくる人物があらゆる隠喩となって印象を投げかけてくる。シュールレアリスティックを感じるものの、ただのシュールさではなく、やはり何かを隠喩しているという強い印象を受ける。

「蜂の旅人」と同様に映
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アレクサンダー大王(1980年製作の映画)

3.7

ソルボンヌ大学で短期間ではあったが、レヴィ=ストロースに学んだ同監督。

ラストのアレクサンダー大王が殺されるも、死体がなく、銅像の首から血が滴る映像が流れる所は比喩的で神秘的で、シンプルな筋の映画の
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こうのとり、たちずさんで(1991年製作の映画)

4.2

やはりこの監督の作品は神秘的だ。

ぶら下がった死体を下ろすと群がる女たち、河を跨いで行われる結婚式の村人たちが黒い服装で集まっているシーン、そしてラストの電柱によじ登る黄色い人たちの画力が素晴らしい
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狩人(1977年製作の映画)

3.9

死体を部屋の中心に置いて、各々が繰り広げる会話劇(中には歌も)は、どこかシュールで面白い。

アンゲロプロス監督の作品ではよくパーティーが描かれているが、あれらは何かのメタファーではなく、単にギリシャ
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再現(1970年製作の映画)

3.6

アンゲロプロス監督が初期の頃はこんなにもミニマルな作品を撮っていたことは、後の映画を知る者からすればなかなか興味深い。

実際に起こっていた妻が夫を殺す事件を題材にし、イピロス地方で撮影を行った作品。

放送(1968年製作の映画)

3.6

まだギリシャにはテレビがなかったが、メディアや広告によって作り出される阻害についての作品。

音楽のテイストも他の作品にはあまりないポップなのが特徴。

シテール島への船出(1983年製作の映画)

3.9

老人が終始神秘的な雰囲気を漂わせていた。

この監督は説明を極力せず、画力で体感させていくスタイルなので、解説書を読んだ今となっても、やはりよくわからなかったりもする。それでも何かを感じるのがこの監督
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ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

5.0

何回も観てるがレビューし忘れてた。

虚無感に苛まれた青年がファンキーねおばあちゃんと出会い、前向きに人生を生きていくストーリー。

若者が死を望み、老人がそれに希望を与える。しかしその老人が最後に選
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旅芸人の記録(1975年製作の映画)

4.0

登場人物達の顔の識別が難しいのと、いつの間にか時系列が移っているのとで、初見では理解することがなかなか難しかった。

政治的な背景を多分に含んでいたので、当時のギリシャの状況を把握してた方がすんなり頭
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.7

自分の人生がうまくいってない時に、うまくいっているパートナーに嫉妬するのは世界共通であるある。

ちなみに最後のエピローグは一体どういうこと!?

蜂の旅人(1986年製作の映画)

4.2

綺麗な女の子が序盤から加わることで軸を得たストーリー。
男が店にトラックで突っ込むシーンは音楽と相まって面白くなっていた。そこで女の子が男について行かず、男の一人旅が始まり、それでも面白い映画になって
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.5

リアリティがあって結構好き。音楽もホラー風味を醸し出し、いい演出のひとつになっていた。
他の旅行者との会話劇や人物の台詞回しも秀逸で考えさせられるようになっていたと思う。
ある意味で家族の有り様をネガ
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晩春(1949年製作の映画)

4.1

作家性の高い昔の日本を撮ったドキュメンタリーを観ているみたい。
人々の暮らし方や価値観にはやはりかなり隔世の感がある。
小津節の演技っぽい演技がどことなく癖になっていく。

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.8

最後のジグザグの坂道や野原を駆けるシーンだけ覚えていた。
全体的なストーリーは2回目もあまり覚えてないが、その土地の風景や雰囲気、そして現地の人を使って映画を撮る手法は、その現地をありのまま伝える手法
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東京物語(1953年製作の映画)

4.1

名作と名高いが今まで見ていなかった映画。
昔の古き良き日本というイメージ。
正面からのカットが印象的。話のストーリーはシンプルであまり覚えてないと言っても過言ではないが、雰囲気が好き。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.6

正直よくわからんかった…。これは精神世界での話みたいなことでいいのかな。
別に良くない映画では全然なかったと思うけど。

劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス(2002年製作の映画)

5.0

今までも何回も観たが、ヴェニスに実際に行ってから再び観ると本当にクオリティーが高いことに気づく。初めて観たのは子供の時だが、大人になってから観るとその思い出が蘇ってくる。
ラティアス達とサトシ達との関
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

荒野の舞台がまず好み。同監督の作品の中で一番好きだった。キャラクター達がUFOを倒すのではなく、撮ることに執着し、その動機なども曖昧なまま進んでいくのが、このストーリーとマッチしてシュールレアリスムを>>続きを読む

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

3.6

ユーモアに満ち溢れた作品。色合いも良き。個人的には少しごちゃごちゃしてる感があったけど。

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.8

遊牧民を描いた一作。風景といいキャラクターといい、好み。一人のインディアンの出現で各々のキャラクターがより深く描かれていく様は王道のストーリーだと感じた。

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.0

ミシェル・ウィリアムズが好きだから飽きずにずっと観ていられた。映画としても、特に何が起きる訳でもなく、ただ無慈悲な映像が流れるだけだが、個人的にはそれも好み。

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.7

森林でおじさんが自分のナイーブな一面を語るシーンが一番好き。それを聞いてないかのようにもう一人の男性を撮る演出も面白い。どことなくユーモアを交え、のんびりした風景がちょうどいい。

ノロワ(1976年製作の映画)

3.4

B級バトルロワイヤルに監督の迸るパッションが加わってよくわからん映画に出来上がった。