キャサリンさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

3.5

爽やかな新世代の青春ストーリー。
3人の距離感が、愛情ゆえかブラジルゆえか、どっちだ…と悶々としつつも、ラストは納得の嬉しい展開。
レオにとって、ジョヴァンナは幼い頃から世話を焼いてくれた友人であって
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.0

序盤から映画自体のチープさ粗さに不安を持ちつつも、見終わると「あ〜もう好き!!」しか出てこなかった!
好きなものを好き勝手つくりました感がとても清々しくて、チープさも、途中途中のコミカルなシーンも、突
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.7

見終わって、ん?CODAってなんだ?と思い調べたら、Child Of Deff Adultの略だそう。
良いと聞いてはいたけれど、しっかり面白かったし良い映画だった。

前に見たbilly ellio
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コントラ KONTORA(2019年製作の映画)

3.8

強烈な映画だった。
インド人監督によって撮影された、日本の農村風景を舞台に描かれる、マジックリアリズム的なレクイエム・ファンタジー。
シンプルなのにとても鋭利なモノクロの映像と、不穏さや閉塞感、ミステ
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

3.8

はちゃめちゃ過剰陽気なムードに当てられてヘロヘロになってしまったけど、ずっとケラケラ笑えて幸福感に包まれる映画でした。
インドの格差社会問題やエリート思考、父権制度などなどへのアプローチもあり、割とち
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はちどり(2018年製作の映画)

3.7

膜の薄いガラス玉が互いにぶつかり合っては割れたり耐えたりするような、とても繊細な映画。
人との関わりの中で生じる衝突や別れと、
1994年当時の韓国の社会的急成長の流れの中で起こるいくつもの綻びがメタ
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

3.3

ストーリーは普通で、先が読めちゃうなあ、と思いつつ全体的にシンプルで良かった。
スペースSF×サスペンスっていうのが個人的には新鮮だった。
3年間家族を想いながら、たった一人月で仕事をしてきたのに、信
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.2

これまでのシリーズファンをヒィヒィ言わせる映画ではあるかもだけど…
もっとハードでドライなニア・フューチャーSFが見たかった気はするし、"愛"で終わらせてほしくなかったなあ。
2年前にシリーズの復習を
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

13年の刑期を終えて、シャバに戻るも、
社会は自分の正義を許してはくれない、辛く切ない世界だった。
絵作り、構図の完璧さと、役者勢の演技の素晴らしさがとても際立っていた。
「私たちはもっといいかげんに
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.6

ドキュメンタリーとフィクションの合成作。
実際のノマドの人々を俳優兼舞台装置として起用しているので、映画として見ると確かに役者なのだけど、リアリティのある背景にもなっているところが面白い。

ここ数年
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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003年製作の映画)

3.5

パイレーツオブカリビアンかよな死者軍隊や、象デカすぎやろとか、黒門前まで馬乗ってたのに、アレ?馬どこに消えた!?など
気になるポイントは多いけど、
作中作ギミックの真価が発揮される最終章。
ガンダルフ
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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(2002年製作の映画)

3.7

前作から主軸が分裂してさらに物語が複雑化されていく今作。
前作で感じた通り、やっぱり世界観を理解するには映画の尺じゃ足りないよう。
ガンダルフの復活など嬉しい要素もありつつ、なんで?急に?が多いのが残
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ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

3.6

近代ファンタジーの金字塔的作品だけど、公開当時は子供だったので、やたら暗くて地味といった印象だったというのが本音。
ハリポタのが分かりやすいし派手だし、と。

ロードオブザリングの良さは大人にならない
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.8

真実を暴く新聞社と、内閣のあるべき姿を創造する内閣情報調査室。
ストーリーとしてはよくありがちなものだけど、下敷きになってるストーリーがどうやら赤○ファイルっぽかったり、両者のオフィスも開放的/閉鎖的
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

3.1

あらすじを完璧に予習して、どこがグロいとかも完全リサーチ済みの状態、かつグロいシーンは妹にリポートさせながら見るという、究極ビビリ鑑賞だったのでなんともだけど…思ったほど…?
もっとオカルト感満載かと
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.8

警察にかかってきた一本の電話から事件を解決すべく、小さな電話交換室だけで繰り広げられるサスペンスミステリー。
北欧独特の淡々とした現実主義感と、なんとなくシコリの残るような、これはハッピーではないな?
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.7

ピエールダルデンヌ監督の「ある子供」的な。
2年前のあの時から、むしろその前から、成長できず大人になりきれなかった主人公と、
母となり子のため生活のためどんどん先へ進んでいく元妻や、伝統のため再建の限
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運び屋(2018年製作の映画)

3.5

想像通りの展開ではあったけど、イーストウッドおじいちゃんがスッとボケ続けるので愉快。
正直イーストウッド映画はアメリカ思想が強すぎて好みじゃないけど、監督・主演なので、おじいの夢の詰まった映画のようで
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.3

仲原くんが一番かわいい。
自分も学生時代、散々テルコをやったのでワカル感。
側から見たらバカだよね〜。

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.7

あまり期待してなかったのだけど、今話題の庵野監督作品ということで。
特撮を実写化したような画面の作り方がとても印象的。
遠近感を出すために手前にオブジェクトを見切れさせる手法とか、くどいほどに特撮感。
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スチームボーイ STEAMBOY(2003年製作の映画)

3.3

映像は圧巻。CGの違和感も時代の割にあまりなく、映像クオリティはめちゃ高い。
産業革命時代のロンドンの街の雰囲気とか、ザ・スチームパンクなアイアンの歯車とかディテールのかっこよさも圧巻。

ただ声が微
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.4

映像と音楽がとにかく贅沢。
彩度の強いネオンライトの街並みの自由な開放感とトラヴィスの部屋の閉塞感の対比。
ベトナム戦争帰還兵の境遇とか、歴史的背景を知ってないと少し感覚的に理解しにくくて、狂気に傾倒
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ良かった…TVシリーズからミサトさん好きだったのでラストバッチバチかっこよかった。
エヴァはまたグダグダ煮え切らない感じで終わるのかな、と思ってたので、完璧な終わり方に大満足だった。庵野監
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.9

"東京は棲み分けされているから、違う階層の人とは出会わないことになっている"

東京という都市の中にいくつもの階級ごとのパラレルワールドが存在していて、その中では具体には違えど、同じような苦楽がある。
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.6

あるレビューにもあったけど、ドランにしては大衆に歩み寄ったような作品だった。
画面や構図のスケールもアイレベルから超越したようなカットだったり、ハリウッドという舞台も、これまでより華やかで俗っぽいので
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フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

3.2

90年代SFの金字塔とか言われているけど、SFって今の時代、映像技術もストーリーもどんどん高度化しているから、古ければ古いほどチープに見えちゃって、B級臭がとんでもなかった。
ミラのオレンジヘアがキュ
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.8

再鑑賞。

もともとトレインスポッティングファンだったので、T2はしっかり映画館で観た。
トレインスポッティングは前作も今作もとにかく音楽が最高。
時代を反映するヤンチャで尖ったカッコイイ音楽の怒涛メ
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.9

小学生の頃、祖父に本を買ってもらって何度も読んだ大好きな若草物語。
(続編は読まなかったけど世界名作劇場のジョー先生のアニメは見た。)
ずっと次女のジョーが好きだったけど、それはきっと私が二人姉妹の長
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.8

かなり好きなタイプの映画だった。
綾野剛は影を背負った憂のある男だけど、意外と愛嬌があったり。
菅田将暉の明るさの初速だけでとりあえずなんでもそれっぽく生活できちゃう弟役も良かった。タロウのバカの時の
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欲望の翼(1990年製作の映画)

3.6

前半においては、静か動かで言えば"静"な映画なのに、少ない会話と異常に大きく響く環境音とコントラストの強い映像、強弱がハッキリとした言語音のおかげでとても"動"に感じる。
決して交わり合わない、実を結
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ドライヴ(2011年製作の映画)

3.6

前見たときヴァイオレンスシーンがグロくてムリ〜!となったけど、最近はだいぶ克服できてきた気がしたので再チャレンジ。
(でも生身の人間のヴァイオレンス耐性はやっぱり全然なかった…痛い…)

レフン色彩と
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.0

いちいち出てくる俳優見て、うわー出た〜ってなるタイプの映画(笑)
北大路欣也でああそうくると思ったわ感。
野村萬斎みたいな、あんな飄々とした人は現実にそうそういないなあ。
後半にかけて面白かったけど、
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.3

現実は御伽話じゃない、
でも御伽話も現実ではない。
死の淵に立ってやっとラビリンスにたどりつけることとか特に、超現実主義というか、全然優しくない。
事実、現実は暴君継父の支配下で、呼び寄せられた母も自
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.6

今更見た。
ホラーの金字塔みたいな作品なので、これまでずっと避けてきたけど、エイリアンとかオバケホラーじゃなくて、人がヤバイオカルトサイコホラーなので全く問題なかった(笑)
ストーリーも知ってたので映
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エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.8

再鑑賞。何度も見た好きな映画。
久々に見たけど、歳を取る度に"ワカル"度が増していくね(笑)
どれだけ互いを忘れようとしても、一度偶然出会って恋に落ちた二人なので、処場所変われど同等のシチュエーション
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