おちゃさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

Nighthawks In Bangkok(2012年製作の映画)

3.9

祖父の死、身の回りで起きてしまうはじめての死、まさかやってくるものであることを知らなかった。そして、幸か不幸か、愛するパートナーがいつかしぬことを知ってしまう。
死を恐れるほどの愛情を、わたしは覚えて
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彼女が夢から覚めるまで(2021年製作の映画)

3.5

多様なコミュニケーション方法で意思疎通があたりまえのように行われるカフェ。わたしが触れるとその人の中に入ってしまう、交じり合いながら離れまた交わるダンス。森山未來かっこよすぎるだろ

ZENON(2021年製作の映画)

3.0

あらゆる隙間がモザイクのよう。一番近くにいるひとほど、知っているようで知らない。みえているようで、なにもみえていない。関根監督作品の光の使い方がとんでもなくすきだ
黒澤さんの追われる表情がこの世の終わ
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.4

3,4年前に、相当心をやられるけどいつかみてくれといわれて、怖すぎてみられなかったのよね
犯罪かつ倫理的にも許されるはずのないことだけれど、まりこが楽しんでいたようにみえたのでそれがさらに感覚を狂わせ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.8

何度でも出逢い直してしまう2人の関係は、慌ただしく時にはがゆくも、羨ましい。だからこそ物語の着地は眩しく、スクリーン越しでみても恍惚としてしまうほどだった

少年たちとつるんでいるのは、第三者からみる
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.5

自分の人生をみているようだった。こんな才能はないけれど。全体的にアメリ的側面があった。キーネーシスというか、始点と終点がわかったうえで体験できる時間がわたしはすきなのかもしれない
いい母親になるって褒
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ひまわり(1970年製作の映画)

3.2

恵比寿ガーデンシネマのポスターをみてからずっとみたかった。家族でみた。この映画をみた翌日に、花壇でひまわりが咲いた

暗い部屋での語り、よかったなあ

それでも恋するバルセロナ(2008年製作の映画)

3.8

ウディアレンの中でも好きな方に入るなあ、結末は安パイな感じだが、展開され方がやっぱひおもろい、全く飽きない。そして2008年にすでにこの恋愛観示唆しているのやばいw
邦題ダサい、でもペネロペクルスもス
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恋人たちの予感(1989年製作の映画)

3.5

すきな感じやったなあ。ビフォアシリーズも若干影響受けているのかしら。
男女の友情は成立しうるのかという一生問われ続けている命題。対象よりも上位に君臨する人が現れないと友情は成立しないらしい。
カフェで
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.0

ちょっと、まだ余韻を漂わせておきたい。言語化すると、こぼれ落としてしまう気がする

お母さんと呼ばれた時の表情、すごくよかったなあ。
モヤモヤすることを言語化できずに暴れてしまういちかを、やさしくみつ
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.0

キャストすご。Fukaseの愉快犯がハマり役すぎた。最後なんで刑事ついてきてないねんという疑問や、謎が残る部分はある。。が最後まで集中していた、共作完成目前の狂気的なふたりの表情

エレファント・マン(1980年製作の映画)

3.3

人の好奇心ってすごく残酷。善悪関係なく、自分がわからないことにはやはり興味を持ってしまうからな。それが時に凶器になるとも知らず。

実話を元にした話だったことをみた後に知った。好奇の目で彼をみる人々は
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

3.7

自分を特別だと思っているというのはいい表現だと思うけれど、極度な自己中心性により特別さが過剰になりそこに他者性が一切なくなってしまうとこういう生き様にならざるをえんのかな、にしてもやりすぎやと思ったけ>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.3

無垢な目、耳、肌で体験するその全てが、研ぎ澄まされている。いろんなことを忘却してしまった我々は、純度100%の感情の機微をこの作品を通して目の当たりにせねばならない

ビジュアルみたのはいつのなんやっ
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

5.0

なんだろう、、物語もキャストも、まりかも何もかも最高すぎて未だ高揚がおさまらない。集中しすぎてあっというまに映画がおわった。
まりかの台詞ぜんぶが紛れもなく本物で、独特の表現スタイルは唯一無二だと思う
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.7

信条。街。そして人。有機的に関わり合いゆらぎが生まれ、それらのプライオリティは一筋縄で判断できるものではなくなっていく。強い愛着と想いによって

本当に映画館でみるべきやった。からだの芯から痺れるカッ
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

3.8

こんなに心を鷲掴みにされるドキュメンタリーがあったのか、、発見から最期までこの映像を撮り続けたの本当に偉業すぎる。
最近イカとタコの分化が気になりすぎて、ちょっとまずはタコのことを知ろうと思って。全身
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戦争と女の顔(2019年製作の映画)

4.2

この物語のすべての不幸の元凶をたどると、戦争がある。そして、終わったはずの戦争の記憶は、復員後の彼女たちに染みついたまま決して消えることはなく、放棄する術もなく、この先も背負わざるを得ないのである。>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

4.0

宗教二世の葛藤。
大好きな親、親を揶揄する周囲、そのはざまでちひろは、苦しむ必要性もかんじていないのに、周りの声により苦しめられていく。信仰の自由がある以上、誰も悪くない。そして岡田将生みたいな人間の
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マトリックス(1999年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

名作なのにみてなかったなとおもって。。
1999年の作品であるということがすごいのよね、そして21世紀初頭にシンギュラリティをむかえ人間は栽培される世界へ。しかも本当にそうなっていきそうだしなあ。
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我々の父親(2022年製作の映画)

3.0

気持ち悪すぎる。それに尽きる。
自分がそうだったらと考えると、自分の目も口も鼻も偽物に見えてなにもかもが気持ち悪くなる

ぜんぶ、ボクのせい(2022年製作の映画)

3.4

試写にて。
大人のキャストの固め方がエグい。そしてその存在感に負けないくらい2人の少年少女の哀愁漂う演技が、こちらをさらに虚しくさせる
まったく異なる境遇で孤独を抱えし者たちが焚き火を囲うあの瞬間その
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

2.8

こんな名作でも違和が結構あるんやなあ〜
スーダンの飢餓とか階段から落ちて車イス生活になった人を引き合いにしてもっと不幸な人がいると言ったり
果食主義を奇人扱いしたり。
ただ単に、時代が変わったんやなあ
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海底47m(2017年製作の映画)

3.0

絶望に絶望が重なりすぎて途中狼狽する。汗かいた。あつい。はあ。

歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡(2019年製作の映画)

3.4

世界は自分の足で歩く者にしかその本当の姿をみせない。この言葉がすべてをあらわしているとおもう。
枝を人生に例えるシーン、当たり前のことを言っているのになぜなのかいちばん印象的だった。
映画自体は、、ち
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.5

愛情不足、貧困、母になることを選べなかった。その先に待ち受けていた、やさしい愛の物語。

是枝監督は、血のつながりのない「家族」の中に絆が生まれる、あの表象しがたい瞬間を描くのがすごくうまい。それぞれ
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.0

サラ役のひと、モダンラブにも出ていたわ。忘れん顔やなあ。
毎日同じ日を生き続けるの、ちょっと楽しそうと思ったけれど一生続く不老不死は途中で気が狂いそうだわ。

整形水(2020年製作の映画)

3.3

美に対する暴力的なまでの欲望はまるで呪いのよう。
美人で巨乳で細くあるという男性の欲望をそのまま絵にしたような姿、満たしても満たしても満足できない渇望が人を人ではなくす。そのすべてを象徴していた人物の
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教育と愛国(2022年製作の映画)

3.3

ねじまがった愛国心から道徳の教科書にでてくるパンは和菓子に。超資本主義的な教科書発行ビジネスにより気に入られなかった教科書会社は倒産。フラットな教えをする教師は偏重教育とされ排除される。
日本という国
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

4.8

わかりたかった、わかりあえなかった。でも、わかりあえたその一瞬を作り出したのは確実に「愛」だった。

本谷有希子の世界ほんとうに共鳴できすぎて今更ながらめちゃくちゃすきであることに気づいた。
異様だけ
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

2.8

アニメのカオスって、説明されないとついていけなくなる。。もしくは不気味さがまとわないと集中できない節があるので、基本平和なので今回も古本市のところでねてしまった。。でもやはり絵のインパクト鮮烈で、残像>>続きを読む

チーチ&チョン/スモーキング作戦(1978年製作の映画)

2.8

アホすぎてカオスすぎてついていけなくて異文化体験すぎた。。なぜこんなにみんなすきなんやろ、、
トムとジェリーみたいな感覚でみればいいってこと?

ハンナ・ギャズビーのナネット(2018年製作の映画)

4.0

スタンドアップらしからぬ緊張。これを解くのは彼女の作り出す怒りでも笑いではない、あなた自身だ。

職場の先輩におすすめされみた。最初はこういうジョーク苦手、、と思っていたが、最後の20分はまばたきもで
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パリ13区(2021年製作の映画)

3.4

愛を伴ってしまうがゆえのいたみ。そこに生まれてしまった、本来は見過ごされてしまう感情を、これほどまでに事細かに描写してくれる映画は久しぶりだった。つくりこまれた映画のようにはうまくいかない、この生々し>>続きを読む