cyphさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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忘れられた人々(1950年製作の映画)

3.7

大都会メキシコシティの日陰で軽犯罪を繰り返しながら暮らす非行少年たちのお話 少年というにはあまりにタッパがありすぎるハイボって男の凶悪さ(悪事に手を染めることへの躊躇なさ)が凄くて最早ダークヒーローの>>続きを読む

ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

3.8

こんなに早くスクリーンで再見できてうれしい 前回観たときは途中何度もうとうとしてしまったけど(空中戦的なレオーの多弁を長回しでじっと見る時間があまりに多いので仕方ない) しっかり目を開けていても台詞が>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.9

あんまりエンパワメントとかされたい気分じゃないかも…と二の足踏んでたけど平日夜にふらっと見に行ったら(おそらく日本語を母語としない)ガールズたちに囲まれてほぼすべてのライアン・ゴズリングにウケる彼女た>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

3.4

絵はかっこいいけど動きがなくて台詞がずっと戯曲調で(原作が戯曲なんだから当たり前なのかもだけど)目開けてても寝てるかんじになる映画だった かっこいいと思ってたポスタービジュアルのシーンはファスビンダー>>続きを読む

トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

4.4

一体なに見せられてんだよォがずるずる続く特別な時間感覚はたしかにアデュー・フィリピーヌと共通するそれだったけど、本作はテラスハウス的低俗さ&性格の悪さが物語を貫通していて気負うことなくバカンスの気まず>>続きを読む

昇天峠(1951年製作の映画)

3.8

メキシコ時代のブニュエル初めて観たけど、メキシコ時代と区切られるだけある!と大納得なメキシコ(ラテン)っぷりでかなり満足&楽しかった 危篤の母の遺言状をつくるために離れた町までバスでゆく、だけの話なの>>続きを読む

アデュー・フィリピーヌ 2Kレストア(1962年製作の映画)

3.8

ヌーヴェルヴァーグを映画体系の解体と定義するなら確かにこれは何よりもヌーヴェルヴァーグなのかも ぜんぶがサビみたいだしぜんぶが蛇足とも言える、文法を知らない野生児の言語みたいに奇跡的な瞬間(あるいは本>>続きを読む

バルドー/ゴダール 2Kレストア(1963年製作の映画)

3.3

パパラッツィはパパラッツィたちの悪しき生態ってテーマがあったからまだ観れたけどこっちはほんとに軽蔑撮影現場紹介ビデオってかんじでフーンとなった バルドーはずっとバルドーやっててえらい 俳優たちに軽率に>>続きを読む

パパラッツィ 2Kレストア(1963年製作の映画)

3.7

ジャック・ロジエ初めて観たけどこれを導入とすることで作家性なんとなくわかった 雲を掴むような繋ぎのセンス 華々しい音楽と矢継ぎ早なカットで猫騙しを喰らわせつつも全体的にはのんべんだらりと抑揚を拒否して>>続きを読む

毒薬/我慢ならない女(1951年製作の映画)

3.6

満面笑顔の肩車ガッツポーズにF i Nの文字が重なるラストでよかったね〜!!!となった 怪物みたいな人物を怪物みたいな俳優にやらせたらそら面白いですわね 人を殺すと頭がよくなるそう 弁護士の困り顔が終>>続きを読む

役者(1948年製作の映画)

3.5

初ギトリ 変な映画!元ネタになってる演劇を知ってたらもすこし楽しかったんだろうけど 濱口竜介が本作を絶賛する文脈はわかるけどどちらかというと暗澹たる3年間の直後に撮られた、ていう背景のエモが先行する作>>続きを読む

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

3.3

なんとな〜く観た、大学のボックスとかで友だちとだらだら観ればよかったかな??謎がバーンと示されて特に意外性もないまま謎解きが進んでく エンディングのカメラロールはちょっと楽しかったけどそれくらいだった

シュトロツェクの不思議な旅(1977年製作の映画)

4.7

一人称がブルーノな、多少知恵の遅れてるらしいブルーノ・シュトロツェク 彼のぴかぴかした瞳と子どもみたいな表情、アコーディオンやピアノを玩具のようにかき鳴らす様子のなんとも再現性のないスペシャルさといっ>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

3.7

誰が悪いってわけじゃ…誰が悪いってわけじゃないけど!(パオ〜ン)となる 救われずに彷徨っていた孤独なたましい同士が互いを見つけて救済される、ていう類型のおはなしが好きなのですがたしかにその後に無理解や>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.2

爆発と爆発の合間なのがまずいい マリアブラウンという女は(ひいてはこの物語は)ずっと経済と"結婚"という名の教義だけをやっていて、愛なんてものはわからないけどたとえばこういった行為の連続から幻視される>>続きを読む

機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-(2005年製作の映画)

3.2

リメイク版とはいえ初見に厳しすぎる 基本何が何やらで無性に苛々させられたけど最後の方でシャアとアムロがモビルスーツ越しに再会して、それぞれのニュータイプ的直感によって互いの名を口走りながら叫んだのち「>>続きを読む

機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編(1982年製作の映画)

4.0

新文芸坐三部作一気見上映で初鑑賞③

ララァよかった!これまでモビルスーツ越しの交流しかなかったアムロとシャアがぐっとふたりの男として立体的に浮かび上がるの最高 シャアの車の運転席から降りてくるところ
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機動戦士ガンダム II 哀・戦士編(1981年製作の映画)

3.9

新文芸坐三部作一気見上映で初鑑賞②

観た直後のメモ↓
戦争すぎ!!アムロはシンジくんみたいなかんじなのかと思ってたけどむしろアムロだけがまとも(現地採用で軍規ねえ…とか 子どもに殺人を見せない方がい
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機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)

3.8

新文芸坐三部作一気見上映にて初鑑賞

観た直後のメモ↓
ジオン軍の方がいいやつなんでは??てなる 連邦軍は組織としてはちゃめちゃすぎる そのへんでかき集めた子どもたちに大国の命運を任せるなよ

この固
>>続きを読む

ドイツ零年(1948年製作の映画)

3.5

戦争はつらい、敗戦国の子どもはとくに…となる 戦争によってぐしゃぐしゃの廃墟と瓦礫の山と化したベルリンの街のスケッチ 寝たきりの父、住民登録をして逮捕されることを恐れてひきこもったままの兄、生活のため>>続きを読む

子供たちは見ている(1942年製作の映画)

3.8

大人は判ってくれないの元ネタ 特にジャンピエールレオが浜辺を走るあのシーンのリファレンスがはっきりとあって、ここでもあちらでも孤独な少年のたましいが走ってる…とそれだけで泣ける お母さんが浮気相手と駆>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

生物学アカデミア界隈に退任間際の教授たち最後のテーマに「進化」を選びがち(それが究極のロマンだから)ってあるあるがあるのだけど、かなりそれに近いものを感じた 独創的なキャリアを重ねた人間が紆余曲折あっ>>続きを読む

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

なんだか映画でも観たい気分だな、てときにふらっと観に行くくらいがちょうどいいと思う 京都の懐かしい景色がたくさん見れたのはよかった 発達障害だのなんだのの言葉を1ミリも借りず「1秒早い彼」「1秒遅い彼>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

パーソナルな理由から主人公のキャラ造形が地雷すぎて観たあとかなりバッド入ってしまった 才能溢れるホットな性豪ってオブセッションに取り憑かれて他人のことを自分の快に役立つかどうかでしか判断できずに息する>>続きを読む

アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

普段なるべく忘れるようにしてる脳裏を掠めるだけで心がざらつく記憶がたくさんたくさん同期して蘇って最悪でよかった 解像度5億ピクセルの嫌な職場あるある ない記憶もたくさん蘇った はっきりとジャンヌ・ディ>>続きを読む

フェイシズ(1968年製作の映画)

3.8

2年半ぶり/初めて劇場で観た やっぱり目の笑ってない人間が気まずさを蹴散らすためにつくり大笑いしてるやつ過呼吸になるくらい苦手なので基本つらかった……でも間男の天使、馴染んでない人を見ると助けたくなる>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

大号泣 農夫崩れの三文教師のベン・ウィショーを除いて、にはなるけれど女たちが映画の・人生の・共同体の主役として言葉を交わし、決断し、実行していく 男たちの添え物としてでもなく、異分子としてでもなく、理>>続きを読む

秋津温泉(1962年製作の映画)

4.3

とにもかくにも画面の美しさよ ディズニープリンセスのように鈴鳴る声で微笑み・駆け回り・涙を浮かべる岡田茉莉子、彼女自身が衣装担当として選んだ可憐かつ的確な着物衣装、古い温泉旅館の目やすい建築様式、そし>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラストカット、鬱や涙や衝動をギリギリまで抑えこんで理想的な父親を演じ切ったカラムがすべての感情を振り落としたみたいな表情でゆっくりビデオカメラを仕舞って扉の向こうに去っていくあのショット からのエンド>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

2.8

作中で犬が死ぬかどうかみたいに、俳優が大雨の中理由なく立ち尽くすことで悲しみを表現するシーンがあるかどうかを事前にチェックしてから映画を観たい 是枝味や坂元裕二味はもちろんするものの全体的に新海誠or>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

白黒はっきりすればするほど売れるかのようなイージーSNS全盛時代に中指突き立てる強烈なグレーさがずっと気持ち悪く(気持ちよく)て楽しかった リディア・ターは許されるべき存在か否か?という問いが初っ端の>>続きを読む

男性・女性(1966年製作の映画)

3.7

マルクスとコカコーラの子供たち ゴダールのシンプルな男性・女性のイメージが反映されててポップで観やすい 頭でっかちで独りよがりな情けない男を演じさせたら天下一のジャンピエールレオと、自分の価値を確認し>>続きを読む

カラビニエ(1963年製作の映画)

3.7

フォーエバーモーツァルトやウィークエンドからゴダールの戦争(あるいは革命)ってほんといつも悪趣味なくらいファンシー(ファッショナブルなおままごと)やね〜と思ってたけどこんな初期からそれを貫いてたんだね>>続きを読む

ゴダールのマリア(1984年製作の映画)

4.5

前回の特集でいっちゃん好きなはずなのに寝てしまって勿体なかった…と思ってたらこんなにもすぐ劇場で再見する機会ができてうれしい!

①マリアの本 (アンヌ=マリー・ミエヴィル)
両親の絶え間ない口論や別
>>続きを読む

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

3.9

現代版カルメンは若者テロリスト集団に属して老いぼれたゴダール監督の寵愛を受ける姪で映画を撮るって嘘をついて銀行強盗とかする 昔あらすじを習っただけだけど確かに男の情けなさと女の素っ気なさが故に女が死ぬ>>続きを読む

ウイークエンド(1967年製作の映画)

4.0

前半だけなら4.5だった 事故車も羊も燃える車もだいすきなので呻くくらいたくさん見れて大満足 悪夢のような交通渋滞のロングショット最高、キャッチボール・檻の動物たち・転がる事故車の脇の地べたでチェスす>>続きを読む