先日のロビン・ウィリアムズの訃報を受けて、彼の映画のベストに挙げている人が多かった本作を鑑賞。
銃乱射事件の間接的な加害者と被害者の再生を、ファンタジックな演出を絡めながら描いた素敵な映画だった。事件>>続きを読む
行定勲監督の初期の作品。麻生久美子の今では見られない陰のあるキャラクターとつぐみの脱ぎっぷりとミキサー金魚の映像美。ぶっちゃけそれだけの映画だけど、結局みんな構って欲しいんだよなっていうのは良くわかる>>続きを読む
どこまで現実に即した話なのかわからないが、今後ダイヤの装飾品を見かけたら暗澹たる気分になるような、アフリカはシエラレオネでのダイヤモンド採掘・取引の裏側を描いた映画。
特に息子がRUFに拉致されて少年>>続きを読む
2013年公開の韓国マフィア映画。Filmarksのタイムラインで絶賛の嵐だったのでレンタル。
インファナル・アフェア的な潜入捜査モノかと思って観ていると、あれよあれよという間に意外な方向に転がってい>>続きを読む
アカデミー外国語映画賞サウジアラビア代表作。
女性の地位の低いイスラム圏において、あくまで自転車に乗りたいという欲求から積極的に行動していくワジダの逞しさがとにかく眩しい。
伏線となりそうなストーリー>>続きを読む
キューブリックは『2001年~』『シャイニング』の2作しか観ていなくて、映像重視の小難しい監督のイメージだったが、本作はわかりやすい作品で驚いた。
近未来感というより平行世界感のある映像の中で繰り広げ>>続きを読む
『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレ監督最新作。
鑑定士一筋で生きてきた初老の男性に謎の依頼が舞い込むところから始まる、ミステリーでもあり恋愛モノでもある映画だが、どちらの側面も消>>続きを読む
アレハンドロ・ホドロフスキー監督が23年ぶりに作った、自身の幼少期の家族の姿を描いた作品。監督自身の来日や『ホロドフスキーのDUNE』が、映画好きの方々の中で話題になっていたので、「カルト映画の巨匠」>>続きを読む
幼い頃から平成ゴジラシリーズを観て育ってきた自分にとって、ゴジラがビッグバジェットで蘇ったという感動が十分味わえる映画だった。
人間ドラマの部分が薄っぺらいとか、いつまで経っても進歩しない日本の描写と>>続きを読む
白人至上主義の兄弟を描いた重厚な作品。
そこには差別する論理があるのではなく怒りを昇華してるだけの虚しさしかないことに気付く。
収監前後のエドワード・ノートンの変貌っぷりおよびその過程の演技はもちろん>>続きを読む
行定勲×クドカン×窪塚洋介。
窪塚の演技は実はあまり好きじゃないんだけど、このクルパーはハマってて好き。序盤で何度もナレーションが出てくるように、あくまでもパーソナルな恋愛物語であって、肩肘張らずに観>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
(ネタバレ)『プリズナーズ』の監督がその反動で作ったような、非常に難解かつ抽象的なミステリー。いわゆる“謎解き”ミステリーというよりは、この映画が示したいのは何なのか?を追及するミステリーで、様々な解>>続きを読む
ガス・ヴァン・サント監督の名作ヒューマンドラマ。
生い立ちに問題を抱える天才児、いわゆるGiftedの青年の成長譚で、その課程の中でショーンがウィルに語りかける台詞の数々はきっと色んな人に刺さるものだ>>続きを読む
スパイク・ジョーンズ監督の世にも奇妙な物語。設定も映像もおもしろいし何よりマルコヴィッチ本人が役者冥利に尽きる役って感じで楽しそう。ただ終盤がダレるぶんちょっと長いと感じたかな。
マルコヴィッチだらけ>>続きを読む
『オーシャンズ』シリーズでお馴染みのソダーバーグ監督の引退作。
医療サスペンスだと思って見始めたものの、前半がなかなかダルくて失敗したなぁ…と思っていたが、後半の妙な引っかかりを感じたところからじわっ>>続きを読む
いくつもの役を次々に演じ続ける仕事をする男を描いた作品。
とにかく演じる内容がどれも現実離れしたもので起承転結もなく進み、男はまたリムジンに乗り込んで特殊メイクをし直す…という話の繰り返しで、難解な映>>続きを読む
ハリウッドでリメイクされた記念に鑑賞。
15年間拘束された理由を探すサスペンス部分はちょっと都合が良すぎると感じるものの、それを補って余りあるエンターテイメントとしての魅力がある映画で、映像のテンポも>>続きを読む
ノーランが総指揮ということで期待してた映画だったがとんだ期待はずれだった。
大仰なCGのわりに狭い世界観で、アップロードされたジョニデの意識の曖昧さを突き詰めるでもなく、妻も取り乱して夫婦で大暴走とい>>続きを読む
ジブリ作品自体にはあまり思い入れも関心もないが、これは恐らく人生の中で二番目に観た回数が多い映画。小学生の頃にビデオ(!)でしょっちゅう観ていたが、改めて観て素晴らしいなと。
一番観た回数が多い『風の>>続きを読む
自分もお気に入りの『告白』などで有名な中島哲也監督の最新作にして小松菜奈のデビュー作。
冒頭から目眩がするほどカットが変わりまくって時間軸を行ったり来たりしながら非倫理的な登場人物たちが画面いっぱいに>>続きを読む
Siriが進化したようなOSと恋に落ちる男性を描いたスパイク・ジョーンズ監督作。
セオドアの服、インテリア、ライティング、背景の人や小物まで暖色系で徹底された映像で、よくある無機質な近未来感とは一線を>>続きを読む
ミヒャエル・ハネケ監督の初期作にして、今のところ自分が最も衝撃を受けた映画。
豚の屠殺映像から始まるこの映画がそれこそ『ファニーゲーム』以上の不快感を与えうるのは、単にストーリーや映像が衝撃的だからと>>続きを読む
4つの家族でのすれ違いを断片的に描いた映画。
冒頭でテーマはしっかり提示されるので言いたいことはわかるが、特に根幹となるストーリーは無く、シークエンス毎にぶつ切りになった編集も相まって、難解というか掴>>続きを読む
カンヌで3部門を受賞したハネケ監督の出世作。
過干渉な母親の抑圧を受けたまま中年と呼ばれる年齢に差し掛かった結果、異常な性癖を持つまでになってしまったエリカが困惑し憔悴していく様はとても生々しく痛々し>>続きを読む
桜庭一樹の直木賞受賞作の同名小説が原作。原作は数年前に既読。
正直に言うと二階堂ふみ以外はあまり期待せず観に行ったが、北海道の映像と2人の演技(というかキャスティング?)とジム・オルークの音楽がとにか>>続きを読む
飢饉に襲われたフランスの田舎を舞台にした静かすぎるパニック映画。
相変わらず冷徹に人間を描いた作品ではあるものの、極限状況下に置かれているという原因がはっきりした悪意であることが救いになっているのか、>>続きを読む
4つのストーリーを通して人が罪を犯す過程を描いた中国の映画。ストーリーごとに出てくる人物同士の繋がりはあるものの、明確に4つに区切られているので群像劇というよりもオムニバスといった印象。
冒頭の散乱し>>続きを読む
ウェス・アンダーソン監督最新作。個人的にはこの監督作品は初めて。
人形劇のような世界観の中で繰り広げられるコメディ調のミステリー。ビビッドな色、執拗なまでのシンメトリーな構図や真横からのカメラワークの>>続きを読む
三木聡監督ならではのゆるい散歩ムービー。ひっきりなしにシュールな(時にサムかったりもするけど…)笑いを入れてくるのは相変わらずだが、それに加えて両親のいないオダジョの三浦友和への感情が変化していく様が>>続きを読む
PTA監督の初期作。でっかいアレを武器にポルノ映画界でのし上がっていく青年を中心に、その周囲の人物たちを描いた長編作品。
正直言って題材はかなり際どいし、実際下品なシーンもたくさんあるけど、登場人物た>>続きを読む
『ミリオンダラー・ベイビー』脚本のポール・ハギス監督作のアカデミー作品賞受賞作。
多くの人種が暮らすアメリカで、傷つけあったり手を差し伸べ合ったり、様々な人物の思いが交錯する様を描いた硬派な群像劇で、>>続きを読む
自然体なようで気取り過ぎてて、ショートムービーならともかく一本調子で90分はさすがにキツかった。キャストを見て期待していただけに…
音楽でいうところのアンビエントかな。
『ドライヴ』のニコラス・レフン監督の"2014年問題作枠"。耳にしていた噂通りめちゃくちゃ変な映画で、『ドライヴ』からエンタメ要素を抜いて、映像への執着だけで埋めつくしたような作品だった。中身はストー>>続きを読む
『ウォーターボーイズ』などの矢口史靖監督作。キャストもストーリーも決して悪い映画じゃないんだけど、やっぱり自分はこういう観客を裏切らず予定調和に丸く収まるタイプの映画には向いてないし、テレビで観れば十>>続きを読む
SNS社会で起きる様々な問題にスポットを当てた現代的な群像劇。
ネットいじめ・なりすまし・個人情報の流失など、いずれのストーリーもきっかけとしてはネット社会の抱える暗部から生まれたものではあるものの、>>続きを読む
すっかりウルヴァリンとして有名なヒュー・ジャックマン主演のスリラー/ミステリー。
2時間半という長い上映時間ながらも、断片的に提示される伏線や陰鬱な街の雰囲気で観る者をのめり込ませる展開で、ミステリー>>続きを読む