もの語りたがり屋さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド/エクステンデッド・カット(2019年製作の映画)

3.1

クールなスクリーン遊び

タランティーノ監督は本当に映画づくりを心から楽しんでいるんだろうね。随所に粋なこだわりの演出が光る。

「レザボアドッグス」「パルプフィクション」後、「キル・ビル」あたりから
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.3

ひさびさにイイ映画に出会った

面白い映画は数多あるが、これは本当に"いい映画"を観たと観後観にしばらく浸った。

「トレインスポッティング」や「ザ・ビーチ」でキレッキレの作品を創ってからややディープ
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.6

圧倒的な役者魂とリアリティ

間違いなく今年の最優秀主演男優・女優賞の有力候補ではないだろうか。その役を生きるという覚悟が座った演技は観るものを魅了する。
好きな…というか尊敬する若手の俳優を挙げるな
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.4

映画の幕の内弁当や〜!

だからと言って欲張りに無難に収まっている寄せ集めではない。どれもが一級品である。

コメディ、ヒューマンドラマ、サスペンス、ホラー、アクション…過去にこれほどまでジャンルを決
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

3.2

画は口ほどにものを言う

まるで絵本のような映画だ。

全編ほぼセリフも音楽もなく、淡々とわたしと叔父さんの日常が繰り返されていく。ドキュメンタリーのよう。普通だったら他人からしたら退屈な映像のはずが
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.7

演技とはその役を生き内面の感情を(説明ではなく)自然に感じさせることだ

正直アメコミものは食わず嫌いだったが、サイドストーリー的な人間ドラマだったのと、『ボヘミアン・ラプソディ』に似た勢いを感じてい
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.5

文学的で叙情的な切ないすれ違い

お恥ずかしながら平野啓一郎の小説を読んだことがないが、とても素敵なんだろうね。詳しいわけではないが、第二の辻仁成って感じだろうか。
そのためすごく文学的で言葉ひとつひ
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.6

大人たちのムダな本気が見られる仰々しい大作

大の大人たち、錚々たる役者陣が揃ってクソ真面目にこんな茶番を繰り広げるバカバカしい愛すべき作品(褒め言葉)。
天邪鬼な細かい視点に愛のあるアイロニーが詰め
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.7

義理と人情に胸を締め付けられる名作

日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞と助演男優賞を獲ったのは納得。もう日本の殿堂入り俳優である役所広司は相変わらず見事な存在感だし、松坂桃李がすごく深みのある芝居を
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チチを撮りに(2012年製作の映画)

2.6

まだまだ序章の作品

中野量太という素晴らしい映画監督はここから育っていくのか。『湯を沸かすほどの熱い愛』や『長いお別れ』と名作を生み出す中野監督の片鱗が見られるが(若手役者の演技のせいもあるかもしれ
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.2

映画の新しいフォーマットを確立した革命作

20年以上ぶりに観返したが、今となっては目新しいものではないかもしれない。
だが斎藤工が「『パルプ・フィクション』前と後がある」と言っていたが、まさに映画界
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