榎木津さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

榎木津

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CASSHERN(2004年製作の映画)

3.7

消化不良だったシン・仮面ライダーを評価するのに本作品を引き合いにする人が多かったので、改めて観直してみた。もちろん当時はこの社会的評価通りの低評価だったのが、今観ると可笑しいくらいぐいぐい引き込まれた>>続きを読む

BRAVE STORM ブレイブストーム(2017年製作の映画)

3.6

シン・仮面ライダーが消化不良だったので過去に同じリメイクものがあったと聞いて観てみた。突っ込みどころは多少あっても思ったより面白かった。最新ゲーム並みのCGで充分物語は伝わる。ただパシフィックリムとの>>続きを読む

JSA(2000年製作の映画)

3.8

北朝鮮-韓国間のサスペンス。パク・チャヌク監督作品とは思えないほど分かりやすく説明してくれる。ストーリーで魅せてくれた。ソン・ガンホの映画にハズレ無し。

仮面ライダー THE FIRST(2005年製作の映画)

3.5

シン・仮面ライダーが消化不良だったので、いろんな方の感想を見てるうちにこの作品の存在を知って観たんだけれど、ここに並んでるレビューの大半が同じような理由で笑った。
確かにシンプルで分かりやすい。仮面ラ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.7

音が聴こえてくる、という評判の原作未読なのを後悔した。おそらく原作ファン、そしてジャズファンのための映画。せめて主人公が上京するまでくらいの原作を読んでおけばもっと感情を揺さぶられた。

ストーリーは
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.2

実質、シン・緑川ルリ子。初代仮面ライダーをロードムービー仕立てにした緑川家の物語。感想はとにかくこんな映画を創ってくれてありがとうございますに尽きる。シン・シリーズは庵野秀明の幸せな老後の終活。舞台挨>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.6

逮捕するところから始まる法廷ドラマで、Winiyとは何かでなく金子さんを描いた映画。当時を知らない世代にも分かるように、混沌としたIT創世記の時代背景からもっと丁寧に説明した方がもっと多くの人が楽しめ>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.9

自伝的映画というより、とても分かりやすい家族ドラマだった。いい父親とチャーミングな母親に恵まれた少年時代が羨ましい。こう言った多感な時期を振り返った映画にはすでにニューシネマパラダイスという完成型があ>>続きを読む

マグノリア(1999年製作の映画)

4.1

ファントムスレッドを観たとき、同時に薦められた同監督の代表作でショートカッツ、クラッシュのような群像劇。とにかく長いんで、どう決着つけるんだろうと思ってたら最後に想像できなかったことが起こる。だからと>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

例えば、みさえ主人公のクレヨンしんちゃん。アジア映画かと勘違いしそうなんだけれど、思いっきりアメリカン映画。A24ということでつい構えてたけれども、深読みの必要もないMCU映画みたいだった。

個人的
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.0

韓国映画でいちばん好きな『お嬢さん』の監督というだけで事前情報無しに観た。日本で言うところの東野圭吾的ミステリーサスペンスかと思いきや、思いっきり純愛ラブストーリーだった。犯人探しは最初の1時間で解決>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

『スリー・ビルボード』の監督作という理由で観たはずなのに、ついクリントイーストウッドが作りそうなタイトルに油断した。感動なんてない相当しんどい映画だった。ただ孤独な人がひとりで観ると相当しんどい映画で>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

3.9

監督登壇試写会にて。今回のように事前に監督の制作意図を聴いておかないともっと残念な気持ちになったかもしれない。ドキュメンタリーというより、未公開映像とボウイのポエムリーディングによる2時間のPV。これ>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

原作未読。ザリガニは別に重要ではない。死体から始まるので猟奇殺人ミステリーかと身構えてたら、静謐で上質なヒューマンドラマだった。もはや誰がどうやって殺したかは、本当にザリガニが鳴くかどうかくらい重要で>>続きを読む

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

原作未読、前情報なしで観たものの、いいサイズでいい密度といい湿度のいい映画だった。観て良かった。キャスティングもちょうど良かった。永野芽郁、上手いとは思わなかったけれど、いい役者だと個人的評価を上げた>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.4

事前情報無しで観たら一年に一回くらいはこの映画みたいに大当たりを引くことがある。びっくりするくらい面白かった。今年の洋画の中ではいちばん良かった。

最初ブラックコメディの映画かと思ってたら、急にミス
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.0

家族と私怨の物語だった。ほんと確かに素晴らしい映像体験だったけれど長い。実時間の問題でなく長く感じたのが残念。設定で一時間、水の世界で一時間、戦いで一時間。

好きな方には申し訳ないんだけれど、もう少
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.4

ファンは幸せだ。四半世紀も経って、シン・スラムダンクを観られるんだから。しかも原作者自らの脚本で監督、なんの文句があるんだろうか。
THE FIRST SLAM DUNK ってタイトルだから、てっきり
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.8

A24らしい美しい映像美のサイコホラー。タイトルに象徴されるように男性の有害性の見本市のような感想が多いけれど、逆に男性側からのジェンダーハラスメントを感じた。必ずしも女性が弱者なのだろうか、男たちに>>続きを読む

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

4.0

シャマラン風でゲットアウト風なミッドサマーでとにかくフローレンスピュー全部盛り。

前情報無しに見て正解だった。まさかサイコホラーだと思えないこの油断させるゆるいタイトルで薦められなければ決して観なか
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.9

ジブリみたいだった。進め方も上手いなあと感心したし、前作『天気の子』が物足りなかったファンには絶賛されるかもしれない。

愛する人のためにどれだけできるか、というテーマも変わってない。でも、そうは言っ
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RRR(2022年製作の映画)

4.5

植民地支配されてたインド人と現地でやりたい放題だったイギリス人というわかりやすい対立構図、二人の男が暴れまくる。バーフバリに比べて唄とダンス多め、バーフバリ2倍。濃密でお腹いっぱいのフルコース。マーヴ>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.6

ミッドサマーが良かったので同監督作品を遡ったけれども、こちらはトラディショナルなホラー。個人的には苦手なホラーだった。グロさで驚かすのも、通奏音で不安を煽るような音楽の使い方も残念だった。ただし逆にラ>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.4

LAMBが思ってたのと違ったんで、これまで食わず嫌いだったかもしれないと今更に観て観たら、びっくりするくらい名作だった。コントラストとしての幾つかのグロいシーンを除けば映像もひたすら美しい。たぬき顔の>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.7

ホラーでもスリラーでもなかった。初期のリンチのパイロットフィルムのようで事前情報無しだと、途中までいったい何を見せられてるのかと混乱した。あえて台詞や説明を省いた演出にしてるらしいけれど、事前に予告編>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.8

直近に観た洋画がブレットトレインとかだったので、こんな繊細な映画を観るには舌が馬鹿になっていたせいで、途中までこういう映画かと膝を正すまで時間が掛かった。原作を調べたくなったほど純文学的だったけれどオ>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.6

『桐島、部活やめるってよ』『映像研には手を出すな!』みたいな映画愛に溢れたストーリーだと期待してたものの、どっちかと言うと『時をかける少女』の世界観で求めていたストーリーとしては幼過ぎた。ただ仮に自分>>続きを読む

アウトポスト(2020年製作の映画)

3.7

薦められて前情報無しに観たら相当リアルでエグい戦争映画だった。アフガニスタン紛争でとんでもない場所に配属された米軍兵たちの史実に沿った戦闘の記録。戦争批判というより政府(大本営)批判を感じたので、イー>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.7

なんだこれ?と何回も声が出そうになったグロ満載コメディアクション。なので評論も突っ込みも野暮だろう。暇潰しの2時間としては最後まで飽きないけれど、劇場でなく配信で充分かも。でもきっとアメリカ人なら大爆>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

事前情報なしに行ったので面食らった。途中からSFホラーから分かりやすいアクション映画に変わった。雑に言うと半分までシャマランっぽくて、半分からインデペンデンスデイくらいわかりやすい。
帰ってYouTu
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

4.0

原作ファンなので手放しに評価。ただストーリーに関しては王座奪還という明確な目的があった前作より弱い。でもどうやらシリーズ4まで製作中らしく、期待大な3&4(ストーリー的におそらく前編後編)へのブリッジ>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.7

前評判がやたらよく期待して観に行ったせいかピンと来なかった。ボヘミアンの再来ではない。例えるならアマデウスかギャッツビーみたいだった。まずプレスリーが主人公ではない。マネージャー視点で回想するので、エ>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.2

韓国映画お得意の土砂降りのシーンから始まり、殺人現場と来たので、てっきり韓国ノワールかと思いきや、ロードムービーだった。家族の成り立ちは時代と共に変わっていっていいのではないかという、一貫して新しい家>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.8

さがす、が予想を裏切ったストーリーで興味を持ったので同監督の作品を遡った。貧困からくる不幸を扱った邦画は多々あれど、さらに障がいを抱えた兄弟の話。ひたすら重たい鬱映画かとも身構えたけれど、鑑賞感は悪く>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

3.9

佐藤二朗に油断するけれど、韓国ノワールのような余韻を持った切ないサスペンス。座間アパート9遺体事件がモチーフで、グロい場面もあるけれど、どんでん返し系が好きならお薦め。観てよかった。空白でも印象的だっ>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.3

今年ナンバーワンとあまりにも絶賛する感想ばかりで、そういう人たちは今年これしか洋画観てないんじゃないかと穿ってたくらいだけれど、最高だった。確かにこれは手放しでの賞賛に値する。マッチョなハリウッド特上>>続きを読む